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合コンしようよ

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合コンしようよ
合コンしようよ 合コンしようよ

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 ガーデンテラスの方では、ゴチメイたちを中心として人の集団ができていた。
「あっ、食事が少なくなってきましたね。飲み物でも頼みますか?」
 風森巽が、テーブルの上の食べ物や飲み物をチェックして、ココ・カンパーニュたちに訊ねた。
「お待たせいたしました」
 だが、頼むよりも早く、紫月唯斗が補充の飲食物をお盆に載せて忽然と現れる。
「おお、便利だなあ」
 ニコニコ顔で、ココ・カンパーニュがグラスを受け取った。今日は、人生最大のモテ期という感じで結構舞いあがっている。
「おう、いい笑顔だぜ。体調はいいみてえだな。以前俺がしてやったエステが効いたか? あれはどうだったい?」
「んっ、ああ、そういや、揉んでもらったこともあったなあ。でも、あの程度じゃ、まだいまいちかなあ」
 ぐりゅんぐりゅんと腕を回しながら、ココ・カンパーニュがゲブー・オブインに答えた。
「なにぃ、エステだとぉ。揉んだだとぉ。おっぱいをかぁ!」
 再び忽然と姿を現した紫月唯斗が唸った。言葉にまではしないまでも、他の者たちも一斉にゲブー・オブインを睨みつける。おかげで、ゲブー・オブインは鼻高々だ。これで決まったなと、独り合点する。
「そうかそうか、またいつでも揉んでやるぜ。ところで、子供は何人ほしい? 俺様はモヒカンチームができるほどほしいぜ」
「ちょっと待ったあ! 合体ならば、この私の方が先だ」
 コア・ハーティオンが、話に割り込んできた。告白タイムはまだ先なので、ちょっと待ったコールは完全な先走りである。
「ハーティオンったら、何を言いだすのよ」
 観客席にいたラブ・リトルが、わくわくしながらその様子を見守っている。
「新たな進化をするためには、あなたの力が必要なのだ」
「おい、横からしゃしゃり出るんじゃねえ」
「勇者は、どんな障害でも乗りきるものなのだ」
「なんだと、てめえ」
 バチバチと、ゲブー・オブインとコア・ハーティオンがライバルの火花を散らし合う。
「リーダー、リーダー」
 一触即発の男たちは放っておいて、ペコ・フラワリーがココ・カンパーニュを手招きした。
「アルディミアクさんから伝言です。ああいうのには関わるなと……」
 そっと、ココ・カンパーニュだけに聞こえるように、アルディミアク・ミトゥナとアラザルク・ミトゥナからの伝言を伝える。
「心配しなくったって大丈夫だって。変なことしようとしたら、いつも通りぶっ飛ばすからさあ」
 実にお気楽にココ・カンパーニュが答えた。
「休みの日なんか、何をしているんですか?」
「とりたててなあ。気ままにやりたいことやってるけど」
 風森巽に聞かれて、ココ・カンパーニュが答えた。
「そっちは?」
 一応、礼儀として聞き返す。
「修行ですかねえ。スーツアクターやってるんで、格闘のアクションの修行してるんですよ。それか、ツーリングですね。以前は自転車でしたが、最近はバイクで郊外を走り回ってます」
「へえ」
 修行という言葉に、ココ・カンパーニュがちょっと目を輝かせた。どれくらい強いのかは、もの凄く興味がある。
「ここか、武闘会のメイン会場は」
 タイミングよくか悪くか、やってきたエヴァルト・マルトリッツが、ココ・カンパーニュの前に立った。
「手合わせ願えないだろうか」
 すっと、構えをとる。
「おっ、いいじゃないか。盛りあがりそうだ」
 一つ返事で、ココ・カンパーニュが乗ってくる。
「あまり強くないのは了承してほしい。あなたとは御託をならべるよりは拳を交える方が分かり合える質だとお見受けしたんでな」
「確かに、御託をならべるよりは、こいつの方が話は早いからな」
 グッと拳を握りしめて、ココ・カンパーニュが答える。
「ふふっ、エヴァルトったら、ついにゴチメイに喧嘩売ったわね。はたして、生きて帰ってこられるかしら」
 わくわくしながら、庭の木の陰に隠れたアドルフィーネ・ウインドリィが、行方を見守る。
「ふふふふ、眼福なんだな」
 それまでじっと黙って立っていたブルタ・バルチャが、ほくそ笑んだ。顕微眼を駆使した邪気眼レフで、ずっとココ・カンパーニュの肢体を鑑賞していたのだった。やや筋肉質ではあるが、メリハリのあるボディが邪気眼レフによってブルタ・バルチャの目に顕わになる。
「ていっ」
「痛いんだな!」
 にへらにへらしているブルタ・バルチャの頭に、マサラ・アッサムが一発チョップを入れた。どうにも、禁猟区にバンバン反応があったらしい。
「何するんだな!」
「でもお、なんだかもの凄く邪悪な物を感じるんですけれどお。焼却してもよろしいかしらあ」
 抗議するブルタ・バルチャに、チャイ・セイロンがさりげなく言った。ディテクトイビルにも思いっきり引っ掛かったらしい。
「異議なーし!」
 周囲にいた男どもが、声を揃えて言った。ライバルとも言えないライバルだが、この際、自分以外のうっとうしいのが一人でも減るのはありがたい。
「へへへっ、こういう奴はなあ。きっと邪気眼レフを装備してるに決まってるぜ」
 もの凄く実感を込めて、ゲブー・オブインが言った。
「確認した。排除するか?」
「同意する。排除の必要を認める」
 風森巽コア・ハーティオンが、ホークアイとナノサイトでブルタ・バルチャを子細に調べて、邪気眼レフを取りあげた。
「悪いが、これはこうだ」
 あっさりと、ココ・カンパーニュが邪気眼レフを握り潰す。
「うん、それでいいんだな」
 すでにしっかりと記憶のフィルムにゴチメイたちのあられのない姿を記憶したブルタ・バルチャが、あっさりとそれを受け入れた。
「おわびに、タイムコントロールで将来の姿を見せてあげるんだな」
 何やら思惑を秘めて、ブルタ・バルチャが言った。
「それって面白そうだなあ。どれだけ強くなってるか興味があるぜ」
 珍しく、ココ・カンパーニュが乗ってきた。
「それじゃ、ひとときの夢、未来の姿になるんだな!」
 黒い砂の影響をもって、ブルタ・バルチャがココ・カンパーニュの年齢を数年進めた。不思議な黒いもやがココ・カンパーニュの身体をつつみ、その姿をひとときシルエットに変える。