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そんな、一日。~三月、某日。~

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そんな、一日。~三月、某日。~

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14


 リリアとメシエの結婚式の帰り道、リンスはただ、黙って歩いていた。
「リンス? どうしたの?」
 その沈黙が心配を招いてしまったらしく、クロエがリンスの顔を覗き込んで問いかける。リンスは一度、首を横に振った。
「いや。……春ってこういう、門出の季節でもあるんだよな、って」
 リリアたちだけじゃない。
 リィナとウルスも、ふたりでひとつの家族になって、幸せそうに笑っていた。
 それにそもそも、離れていくばかりではない。
 ベアトリーチェは、また遊びに来ると言っていた。
 涼介は、ちょっと離れたくらいで崩れる関係ではないと言った。
 姉の言葉を借りれば、捉え方ひとつで考えは大きく変わるのだ。
「そうよ。わかれだけじゃないのよ。やぁね、いまさらきづいたの?」
 クロエはとうにわかっていたようで、呆れたようにリンスに言う。そう。本当に、今更だ。今更になって、ようやく気付いた。気付くことができた。
「馬鹿だね」
「そうね」
「悪くないよ」
「そうでしょう?」
「悪くない」
 離れていくばかりではないのだ。
 まして、離れたとして終わるわけでもない。
 勝手に悲観して嘆く暇があるのなら、有意義に過ごす方法を考えるべきである。
「吹っ切れた」
「それはなによりだわ」
「心配かけてごめんね」
「わたしだけじゃなくて、みんなにあやまらなくちゃね」
「そうだね」
 たくさんの人に心配させてしまった。
 咄嗟に言葉を返せないこともあった。
 伝えられることは、伝えなければ。
 時期が来て、言えなくなってしまう前に。

担当マスターより

▼担当マスター

灰島懐音

▼マスターコメント

 お久しぶりです、あるいは初めまして。
 ゲームマスターを務めさせていただきました灰島懐音です。
 参加してくださった皆様に多大なる謝辞を。

 そしてものすごくごめんなさい。
 とってもとっても遅くなりました。
 お待たせしてしまい、謝罪の言葉しかありません。
 大変お待たせいたしました。
 少しでも楽しんでいただけましたらもう何も言うことはありません。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。