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【蒼フロ2周年記念】ちっぱい教の野望

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【蒼フロ2周年記念】ちっぱい教の野望
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リアクション


『こんなに大きいの、私のお口に入らないよ!』

 その時、CMの撮影中と説明された部屋から、小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)の声が聞こえた。

『え!? も、もちろん、ちっぱい教の同志達のアイドルになりたいよ! 私がCMに出れば売れるの間違い無しなんだよね? 分かった、これをお口にくわえれば良いんだね?』

 何か、古典的な「アイドルになれる」と騙された女子高生的な発言なのは気のせいだろうか?

『うぅん……ぴちゃ、ぺちゃ……んぐっ……んんぅ……』

 美羽が口一杯に何かをほおばり、舐めている音が聞こえる。
 誰もが静かになり耳を澄ました。

『んちゅふっ……え!? 先っちょだけじゃなく、もう少し全体的に舐め回して欲しいの? 分かったよ……ちゅぱ……くちゅ、ちゅるる……ちゅるん……』
『むぐっ……んんっ!? な、何かお口の中に苦い味がしてきたよ!? え!? もう少しで出るからもっと舐めるの? 出るって何が出るの!?』
『んちゅむ……ちゅぱっ……ちゅぅ……うん!? んんんぅぅぅ!? ううう……な、何、舌の上にドロッとしたえぐい味の何かが出てきたよ!? 出るなら出るって言ってよ!』
『え!? これアロエの果肉なの? お肌にいいの? なーんだ、そういう事なら早く言ってよ! でも、流石に私も500ml缶サイズのアイスを舐めるのは大変だったんだから。え? ちっぱい教のネ申のミニスカ美脚の素晴らしいアングルが撮れた? このCMを見れば同志が増えること間違いなし? よかったぁ、良い編集、期待してるからね!』


 そう言うとほくほく顔の美羽は、ハンカチで口を拭きながら部屋から出てきた。

「ん? みんなどうしたの?」
「何のCMの撮影だったの?」
「うん、『Big Bow』っていうちっぱい教が作った新作アイスのCMだよ。500ml缶サイズのアイスキャンディーで、中にアロエの果肉が入っているんだって。私も美味しく食べるのに苦労したよ」

“ちっぱい美少女ロイヤルガード”
“蒼空学園のちっぱいアイドル”

 等々、ちっぱい好きから様々な名声を得ている美羽を用いてのCM撮影だったようだ。
 内容が内容だけに翔子は胸を撫で下ろした。

「ほーんと、きょぬーのどこがいいんだか……きょぬーなんて、きょぬーなんて……そのうち歳を取ったら、だらしなく垂れ下がったたれ乳になるんだからね!」
「そこまできょぬーを嫌うなら、踏み絵ならぬ踏み乳! ここはきょぬーを踏むのはどうだ?」

 美羽は美緒の石像を睨め付けながら言った。どうやら【サイコキネシス】で美緒のきょぬーを思いっきり下に引っ張り、醜いたれ乳にしたのは彼女のようだ。
 総司は美羽にそう言いながら美緒に近づくと麻縄で躯を縛っていき、石像を横たえた。

「さぁ、思う存分踏み乳をすると良いぜ! あ、そうそう、こういうのは悲鳴を上げさせた方が良いよな?」

 【物質化・非物質化】で隠し持っていた石化解除薬を物質化させると、美緒の頭の上から振り掛けた。
 灰色の絵の具が水で洗い落とされるように、美緒はみるみる元の色と柔肌を取り戻していった。

「……きゃあぁ! わ、わたくしを攫ってどうなさる……んっ、ああ……胸がむず痒いのですが……あれ?」
「助けてやるからちょっと我慢してろ」
「はい? きゃふ!?」

 攫われた状態で再生を始めた美緒に耳打ちすると、涼司はとどめとばかりにエステ用ローションをぶっかけた。

「弥涼総司! 踏み乳行き……」
「ちょっと待つのです! 美緒さんの胸は私が守るのです!」
「何ぃ!?」

 美緒のきょぬーを満足いくまで足裏で堪能しようとした矢先、レロシャンが鷲掴みにしてしまったのだ!

「んふっ!? ひや!? レロシャンさん、激しすぎですわ!?」
「(ちっぱいときょぬーの百合プレイ……直に味わえないのは残念だが、これはこれで眼福だ!)今だっ!」

 総司は息も絶え絶えな美緒を担ぎ上げ、フラワシ【ナインライブス】にレロシャンを担ぎ上げさせると、一目散に逃げ出した。
 チャンスとばかりにシャッターを切りまくる翔子。凶司や同志達が追おうとすると、

「オメーら足元滑らねーか? そしてよく燃えるんだぜローションってヤツはよぉ!」

 ニヤリと笑う総司。先程美緒にぶっかけた見えたローションは、実は【トラッパー】で同志達の足元に行き届くよう撒いていたのだ。
 そこに更に【ナインライブス】の第二の能力【ラヴゲーム】で炎の弾丸を発射し、引火させた。

「オレがのぞき部部長弥涼総司だーっ! あばよー、とっつぁ……じゃなくて、元同志達よー!!」
「追わなくて良い。彼女が居なくなったところでC−Dayに支障はない。それより鎮火と部屋の片づけが優先だ」

 声高らかに叫びつつ走り去ってゆく総司とフラワシに抱えられているレロシャンと美緒。
 追おうとする同志達を武神 牙竜(たけがみ・がりゅう)が手で制した。

『同志S! お前を亡き者にすればちっぱい教の教祖の座、そしてセイニィともに俺のものとなる!』

 牙竜は同志Sを手に掛け、今やちっぱい教教祖の座に君臨していた。