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料理の激人

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料理の激人

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第一章


「さぁ、今日もやってきました『料理の激人』のお時間! 今日はなんと、ツァンダ特設スタジオからお送りするぞ!」
 司会者がマイク片手にノリノリで喋り始める。
「皆さんはもうご存知かもしれませんが、お決まりのルール説明と行きましょう! この番組では挑戦者達が食材を調達する人と料理をする人でチームを組み、番組側のチームに挑むというものです! あと、食材に関してはスタジオの方でも用意しているのでそちらを使ってもオーケー! 皆さんここまでは良いかな!?」
 司会者がマイクを観客側に向けると観客がわっと声を上げる。それを聞いて司会者も満足そうに頷く。
「今日もみんなノリノリだね! そして、食材を調達する場所はツァンダの街とツァンダの森の二つ! 過度なものでなければ相手チームへの妨害もありだ。調達ばかりに気を取られてると相手チームから手痛い一撃を受けてしまうぞ! そして、今回は三つのテーマの料理で勝負してもらうぞ。お題はこちら!」
 スタジオにある大画面モニターに料理のテーマが表示される。
「『秋を感じさせる一品』、『可愛いデザート』、『肉料理』の三つだ! みんな、素晴らしいものを期待しているよ! そして、それらを審査してくれる審査員はこの『料理の激人』ではお馴染み、地球とパラミタのどちらの料理にも対応できる総合料理評論家、パーパス斉藤さんだ!」
 審査員席に座っていたナマズ髪で女性の服装に化粧をした男性が立ち上がる。
「斉藤さん! 今回もよろしくお願いします!」
「んふっふ、よろしくねぇ」
「さぁ、一通り説明も終わったところで今回の挑戦者の紹介だ! まずはツァンダの商店街で定食屋『ハラマタ』を営むトニー・ビー率いる『ハラマタ チーム』! そして迎え撃つはこちらも『料理の激人』ではお馴染み、甘いマスクと華麗な包丁さばきでみんなを魅了する。ユートピア・ジョニーだ!」
 それぞれのチームがスタジオの画面に映し出される。
「なんと、この二人、実は兄弟との事! この兄弟対決は見逃せない! そして、さらに今回はなんと飛び入りでもう一組チームが来てくれているぞ! 的場 凪(まとば・なぎ)率いる的場チームだぁ!」
 画面に凪、ルーティス・オークリー(るーてぃす・おーくりー)ミートン・チェンバース(みーとん・ちぇんばーす)の三人が映し出される。
「これは面白い戦いになりそうだ! ん……? っと、ここでハラマタチームから連絡が、なんと、チームを率いるトニーさんですが、どうやら突き指をしたらしく、本人は料理できないとの事! 代わりに高円寺 海(こうえんじ・かい)さんと雅羅・サンダース三世(まさら・さんだーすざさーど)さんが助っ人達を集めてきたとの事! そして、助っ人の人たちが作ったものから各テーマ一つずつ料理決め、提出するとのことです。斉藤さん、どうしますか?」
「あらあら、大変ねぇ。良いわよ。代わりにすばらしい料理を期待しているわ♪」
「はい、ありがとうございます! さて、斉藤さんの許可も出たことですし、そろそろ対決へと移りましょう! 皆さん一緒に合図行きますよー? レディー……」
『ゴー!』
 盛大な合図と同時に料理対決の幕が切って落とされた。

「まずは、食材調達タイム! まずは街の方を見てみましょう!」
 スタジオの画面に街の様子が映し出された。