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リアクション
「……なんだ?」
そんな中、激人チームの面々が斉藤に怒鳴り込んでいた。
「おややっ! 雲行きが怪しいですね!」
司会者も何事かとそちらへと向かう。
「……そのままの通りよ。私は正当な採点をしたまでだわ」
「斉藤さん、どうかなさいましたか?」
「司会者さん、良いところに来たわ。マイクを貸してくれないかしら?」
「あ、はい。どうぞ」
斉藤がマイクを借り立ち上がる。
「皆さん、私は謝らなければいけないことがあるわ。この勝負実は激人会の仕組んだ八百長だったのよ」
「八百長だって……?」
斉藤の言葉に会場がざわめき始める。
「おい! 誰かあいつを止めろ!」
激人会がとめに入ろうとする。
「行かせないぞ」
「そうですわね」
「ダメですよぉ、お話の邪魔をするのはぁ」
「少し黙って聞いていてもらおうかねぇ」
それを海達が立ちはだかり阻止する。
「激人会はこうして、様々なお店を傘下に入れて規模を拡大してきた悪い組織なのよ。今回も激人会が勝つ予定だったわ。でも、ハラマタチームと的場チームの素晴らしい料理を食べて考えを改めて、評論家としてプライドで正当な評価をつけさせてもらったわ。そして、ジョニーちゃん、あなたは料理の腕を見込まれて激人会にスカウトされて利用されていただけなのよ」
「なんだって……?」
ジョニーが驚愕の声をあげた。
「あなたの料理は本当にすばらしいわ……。でも、それだけじゃダメなのよ……分かるわよね?」
「…………」
ジョニーが俯いて黙り込む。
「おい! こっちだ!」
激人会の誰かが増援を呼んだらしく大勢の足音がせまってきた。
「集まってくれた皆さんには申し訳ないことをしてしまったわね。私もこれからは足を洗って一から出直して正当な評論家を目指すことにするわ。マイクありがと」
斉藤はマイクを返すと静かに去って行った。
「な、なんとういう驚愕の事実! この勝負は元々は激人会チームが勝つ出来レースだった模様! でも斉藤さんが、更生してその出来レースを破綻させたようです!」
司会者が叫んだところで武装した集団がやってきた。
「知ったからには返すわけにはいかねぇな!」
「本性を現したな……」
「みんな力を貸して!」
雅羅の言葉を合図にメンバー全員が戦闘体勢をとる。
「こんなやつら叩き潰してやるぜ!」
「料理でそんなことするなんて料理人の風上にも置けないなぁ」
「そんな事していたなんて……許せません!」
「叩き潰してあげましょうかねぇ」
「面倒だけど……いっちょやりますかぁ」
「みんな……いくぞ!」
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