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<epilogue 嵐の後で>


 飛空艇の乗客を乗せたトラックが仮設本部へたどり着く。
 負傷の酷い者は直ちに避難所に運ばれ、手術などの処置が開始された。あちこちで火が焚かれ、軍用毛布で身を包んだ乗客たちが火を囲んで熱いスープをすする。
 仮設本部には付近の都市からの応援が到着した。乗客たちを町へと連れて行く。
 そして、戦闘の苦労をねぎらい合うコントラクターたちの姿があった。

「翔くん、お疲れ様! 大変だったね!」
 理知が翔に駆け寄る。
「ああ、理知もな」
 と翔。
 智緒が声を弾ませる。
「ねぇねぇ、これから学校に帰るだけでしょ? 近くの町で四人でご飯食べてかない? アリサちゃんに聞きたいこともあるし!」
「私に質問か? 構わんぞ。パラミタ情勢についてならなんでも聞くがいい」
 アリサは頼もしく請け合ったが、智緒が知りたいのはもっと別のこと。アリサに好きな人がいるかどうかだった。

「やったな、レオン! 乗客には被害を出さずに任務達成できたぜ!」
「一時はどうなるかと思ったけどな」
 北斗とレオンは男らしく互いを抱き、喜びながら背中を叩き合う。
「良かったです……」
 聖はそんな二人を護と共に微笑ましい思いで眺めた。

「さて月夜。終わったら暖めてくれる約束だったよな。一緒に風呂でも入るか?」
 刀真は月夜に問いかけた。
「えっ、ええっ!? お風呂!? 確かに暖めてあげるっては言ったけど!」
 月夜は顔を真っ赤にする。刀真は軽く笑った。
「……冗談だよ」
「むうー……」
 月夜は膨れっ面で刀真の耳を引っ張った。

 ゆりかごのような心地良い揺れ。
 そのやわらかさに包まれて、フレデリカは意識を取り戻した。
 見ると、フィリップのイコンの腕に抱かれ、街の方へと運ばれていっている。
「フィル君? 私、いったい……」
 フィリップがコックピットから微笑みかける。
「重傷を負って昏睡していたんです。今日はありがとう。フリッカのお陰で命拾いしました」
「そんな。フィル君が無事で良かった……」
「まだ寝てていいですよ。町まで時間がかかりますから」
「もう目が覚めちゃったよ。こんなふうに抱っこされてたら」
 フレデリカは笑ってイコンの腕に体を任せる。
 雷雲が開き、空には晴れ間が見えていた。

担当マスターより

▼担当マスター

天乃聖樹

▼マスターコメント

こんにちは、ゲームマスターの天乃聖樹です。シナリオへのご参加ありがとうございます。
年の瀬でせわしない時期ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
これで五回目ともなり、見知ったPC様も増えてきました。二度目の方、今回もありがとうございます。



結果について
イコン戦、寺院兵戦共に、十分な数の兵力が投入されました。むしろ圧倒的と言えるかもしれません。
結果は『勝利』です。



ユニークなアクションや目立った活躍をされた方には称号を贈らせていただいています。
それでは、またなにかのシナリオでお会いできれば幸いです。



■12月22日追記
イコンタグを入れていなかったので修正いたしました。
今回はご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございません。