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【蒼フロ2周年記念】未来の君へ

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リアクション


変わらない想い

ツァンダ。

博季・アシュリング(ひろき・あしゅりんぐ)リンネ・アシュリング(りんね・あしゅりんぐ)は久しぶりのデートをしていた。

「リンネさん、久しぶりですね」

「そうだね博季くん!
たまにはこうしてデートも楽しいね♪」

10年の月日がたち、二人は結婚し、子供もいた。

今日は子供をパートナーの西宮 幽綺子(にしみや・ゆきこ)に預けてのデートだったのだ。

10年前に過去の怨嗟を精算した幽綺子は、
御桜麻由華(みさくらまゆか)と名前を変えて、博季の義姉となっていた。

二人は、ツァンダの街で映画を見て、
公園で語らい、そしてレストランで夕食を食べる。

平凡なデート。
だが、音井にとってはそれこそが平穏な、何事にも代えがたい物と思えたのだ。

「博季くん、考え事?」

リンネは学生時代と変わらぬ笑顔を音井に向けた。

「ええ。
……あれから10年かと思いまして。
リンネさんと結婚して、僕も博季・アシュリングに名前が変わった。
イルミンスールの先生にもなれた。娘と息子にも恵まれて……。

でも、僕の気持は変わらないんです。
10年経っても、愛しています。変わらず素敵ですよ、リンネさん」

「それは同じだよ、博季くん」

見つめ合い、二人は口づけを交わした。

■□■


その頃、音井の家では。

「太すぎて、口に入りきれないよ〜」

リンネの娘がのり巻きを咥えて右往左往していた。

(リンネさんも恵方巻を詰め込んで大変な事になったっていうけど
……血は争えないわね)

麻由華は水を用意しながら、血統について考えていた。

※2020年の節分にイルミンスールの学校入口でリンネが恵方巻を詰まらせた事がありました。