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【蒼フロ2周年記念】タシガンの血闘

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【蒼フロ2周年記念】タシガンの血闘

リアクション



■■■ Nemesis


「貴様が渡部真奈美か!」
「ああ、よろしく」

状況がわかっていないため、ラドゥの殺気の意味が把握できない真奈美。

「ところで、そのカードは何だ?」
「ん? ああ、スリーブに入れてるんだが、ダメなのか?」

カードスリーブ。薄いビニールなどで作られた、カードを保護する袋のようなものだ。
ラドゥは少し怪訝な顔をしたが、許可することにした。


ともあれ血闘は始まった。


真奈美の残りライフ 8000
ラドゥの残りライフ 8000


「こっちのターン! ドロー!」
真奈美が山札からカードを引く。

(まずは無難なところでクリーチャーを召喚しないとな)

召喚したクリーチャーは、そのレベルの100倍の戦闘力を持つ。
クリーチャーの攻撃を防ぎきれなかった場合、その戦闘力と同じだけのライフを失うことになるのだ。

レベル80のクリチャーなら、その戦闘力は8000に到達する。
つまりレベル80以上のクリーチャーは対戦相手を一撃死させるだけの潜在力を秘めている。
しかしいきなりこんな強力なクリーチャーは呼べないルールとなっていて、最初から呼べるのはレベル50以下だ。
ゲームのターンが進むにつれて、呼べるクリーチャーのレベルも上がっていく。


「まずは青葉 旭(あおば・あきら)のカード、『うざジャスティス』を召喚!」



真奈美の場に旭とにゃん子の幻影が姿を現した。
防御力に長けたクリーチャーである。


レベル37 うざジャスティス(3700)


ラドゥは唇を歪めて笑った。
「その程度のクリーチャーでこの闇の帝王に挑むというのか!
 『うざジャスティス』など、タシガンでは子供でも使わないカードだぞ!」

「俺のカードショップでの値段が安いのは知っている。
 だが五千年間大人買いを続けた男に、レアの枚数の差が戦力の決定的差でないことを教えてやる!」
ラドゥの挑発に応じる旭。真奈美は手札から二枚目を選ぶ。

「さらに山野 にゃん子(やまの・にゃんこ)のカード『幸運の勇士』も召喚するぜ!」


レベル37 幸運の勇士(3700)


「先手第1ターンは攻撃できないからな。これでターン終了だ!」
(真奈美残り手札6枚)


「その程度か! ならば私のターンだ!
 ドロー! 手札は8枚!
 まずはこのカード、『俺が止めよう』鷹村 真一郎(たかむら・しんいちろう)だ」
 私が選ぶクリーチャーは『幸運の勇士』だ」


カード名:「俺が止めよう」鷹村 真一郎

  鷹村真一郎は呪文や能力の対象にならない

  鷹村真一郎が場に出た時、そのオーナーは対象のクリーチャー1体を選ぶ
  選ばれたクリーチャーは鷹村真一郎以外を攻撃対象に選ぶ事が出来ず
  選ばれたクリーチャー以外は鷹村真一郎を攻撃対象に選ぶ事が出来ない

  選んだ対象のクリーチャーが墓地に行った場合オーナーは新たな対象を選ぶ

  鷹村真一郎が墓地へ行った場合オーナーは手札からクリーチャーを1枚選び場に出す事が出来る

  フレーバーテキスト:「よし…来いッ!」

これにより、『幸運の勇士』だけが鷹村紳一郎を攻撃対象に選ぶことが可能になる。
ちなみに鷹村紳一郎のレベルは40、戦闘力は4000だ。
戦闘力3700の『幸運の勇士』では鷹村を倒すことはできない。
しかし『うざジャスティス』と『幸運の勇士』はともに防御型の能力を持つカードであり、鷹村もこの二体のクリーチャーを突破することは不可能!
まして『うざジャスティス』と『幸運の勇士』はパートナーである!

「そのパートナーというのが命取りだ。マジックカード発動!
 『コントラクトブレイカー』!」


茅ヶ崎 清音(ちがさき・きよね)さんのカードです。

「コントラクトブレーカーは対象から契約者としての力を奪うマジック!
 さらに地球人であれば『拒絶』によってパラミタから追放されるのだ!
 消え去れ、『うざジャスティス』ッ!」

恐るべきマジック、『コントラクトブレーカー』の効果によって墓地に送られる『うざジャスティス』。

「これで私のターンは終了としておいてやろう」
ラドゥは余裕を持ってターン終了。
(ラドゥ残り手札6枚)


真奈美の残りライフ 8000 クリーチャー 『幸運の戦士』戦闘力3700
ラドゥの残りライフ 8000 クリーチャー 『鷹村真一郎』戦闘力4000


真奈美はラドゥのマジックに疑問を抱いた。
「いいのかよ? クリーチャー除去カードはかなり強力なカードなんだぜ?
(……つまりいまのラドゥの手札には高レベルクリーチャーやマジックばかり、ということか?)
 ドロー!」
(真奈美手札7枚)

「まずはクリーチャー召喚! 『うざジャスティス』だ!」
「なんだと……真奈美、貴様『うざジャスティス』2枚目などと、正気かッ!?
 何枚そのカードをデッキに入れているッ!?」
「最初の質問だが、同一のカードでも制限カードでなければ4枚までデッキに入れていいってルールだぜ。
 二番目の質問だが、デッキ構成を聞くのはマナー違反じゃないか」
「ぐっ」

とテンション高めな真奈美だが、今の場にあるクリーチャーではラドゥに大きな被害は与えられない。どちらも防御型なのだ。ここでターン終了。(真奈美6枚)