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十人十色に百花繚乱、恋の形は千差万別

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十人十色に百花繚乱、恋の形は千差万別
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第十四篇:御神楽 陽太×御神楽 環菜

「人助けということなので、環菜との夫婦生活を、本のなかで再現します。少し恥ずかしくはありますが……」
 夫婦生活の日常の一コマを再現する。それは、苦労を重ねてやっと掴んだ御神楽 陽太(みかぐら・ようた)にとっての最高の幸福風景だ。
 夫婦のラブラブ日常生活を満喫すること――それが今回の陽太と目的だった。なぜなら、御神楽陽太と、その妻である御神楽 環菜(みかぐら・かんな)は今年の6月に結婚した新婚夫婦なのだから。
 陽太は自分の妻である環菜と一緒に夫婦で『本』に入った。鉄道事業の打ち合わせで二人でイルミンスールに訪れた際に状況を聞いて協力に赴いていたのだ。
 ――入浴後で床に就くまでの数時間の、夫婦のくつろぎの時間。
 二人はパジャマでリビングのソファに座ってテレビを見ていた。クイズ番組を一緒に見ながら一緒に問題を解いたり、音楽番組を見ながら、最近の若者の流行はよくわからないとぼやいてみたり、そしてニュースを見ながら世界情勢について語ってみたり――そんな他愛のない時間が二人にとって何より大切な時間だった。
 御神楽陽太は愛しい御神楽環菜を一度喪った。 
 陽太は、最愛の環菜を現世に取り戻す為にナラカに赴き、大勢の仲間の力と幸運に恵まれて、彼女を無事に甦らせることに成功したのだ。
 その後、復活直後で体調の優れない彼女を支え続け、再度ナラカに赴いて彼女のパートナーを取り戻し地上に帰還を果たした二人。 そして、陽太は愛する御神楽環菜に求婚し、彼女とめでたく結婚することができたのであった。
 そうした過去を経て、二人で手に入れた今の平穏な夫婦生活こそが、御神楽陽太にとっての、愛情に満ちた最高の幸せなのだ。
 二人のそんな幸せな時間が、いつまでも続かんことを。