リアクション
――後日。
「ここに集まったので全員だな」
マシューは整列するフィーニクステストパイロット希望者の顔を確認する。
希望者は――
天貴 彩羽
天空寺 鬼羅
朝霧 垂
シフ・リンクスクロウ
ミネシア・フィンセラフィ
シヴァ・アカーシ
――の以上6名。
新規システム導入のために選ばれた面々だ。
「土下座して頼んだかいがあったぜ!」
鬼羅が拳を握り、嬉しがる。
だが、もっと嬉しそうなのが彼の目の前に居る。
「ここに居るお前たち全員に、指導者として私から命令がある。お前たちは、これからフィーニクスの完成のために、随時開発チームに貢献しなければならない。そして、フィーニクスを操るための知識、技術を速やかに習得する必要がある。つまり――」
ミネルヴァ隊の中では空軍部隊の鬼教官として有名なマシュー・アーノルド中尉が口角を上げる。
「お前ら、全員開発が終わるまで基地に“缶詰”だ」
一瞬にして全員の血の気が引いた。
「開発段階の機体にテスターとして志願するということは、こういうことだ。私が直々にみっちり技術を叩きこんでやる。三秒内に覚悟しろ」
サー、無理でございます、サー。
「さて、今から直ぐ最初の指導に入る。言われた順番に前に出ろ」
面々は渋々、言われた順番に前へ出た。
「今前にでた順番に、アセトのサポートでフィーニクス試作型に一人ずつ、搭乗させてやる。準備はいいな?」
【第三世界】絶望のシナリオへのカウントダウンが開始されました。
どうも、三日前まで半袖で過ごしていた黒井威匠です。今は、黒い革ジャン着込んでいます。寒いです。
今回でグラシナには見えなかった、真っ黒な部分が垣間見えてきたと思います。でも、まだ序の口です。ここは準備回であって、次の後編が難所になります。
後編ではもっと黒くなります。且つ、本当の戦争になります。他とは大分特異的なシナリオでよろしければ、また皆様の参加をお待ちしております。
それでは、また。
『追記』
一部イコンのリンクが上手く入っておりませんでしたので、修正いたしました。