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リアクション
「処刑、処刑、処刑ーっ! ななな、あなたの存在、宇宙刑事として見捨てておくわけにはいかないんだよっ!」
「レーザーブレードっ! そっちこそ、なななの海賊版め、覚悟!」
「なにおう、処刑だこの宇宙海賊ななな!」
「なななは宇宙刑事だーっ!」
カキン、カキーン。
頭部から伸びるアホ毛レーザーブレード。
それが光を帯びて打ち合い、何故か硬質な音を響かせる。
「ななな、頑張れ! 俺も頑張るぜ!」
「ななな、駄目だよ、駄目ーっ! ルカとなななの友情を見せ付けるのは真打だけだよっ!」
金元 なななを応援するシャウラ・エピゼシー(しゃうら・えぴぜしー)と、必死で止めようとするルカルカ・ルー(るかるか・るー)。
(あぁ、どうしてこんなことになっちゃったんだろう……)
目元が熱くなっていくのを感じながら、ルカルカはそれでも必死で手を伸ばす。
大切な親友、なななのために。
(ついさっきまでは、ほんとに幸せだったのに……)
ついさっき。
ルカルカはなななをむぎゅうーっと抱きしめていた。
そして告げる。
「ルカと一緒に帰ろうね!」
なななは目を輝かせてルカルカを抱きしめかえす。
「うん! ななな、今こそ感じているの。なななが感応すべき宇宙意志はルカの所にあったんだって。ルカが、なななの全てなんだよ!」
「んー? ちょっといつもと周波数がズレてるような気もするんだけど(汗)、ま、いっか。親友として、がんばろっ」
電波な発言はいつものこと。
笑ってやりすごそうとしたが、ルカルカの背中に回したなななの腕の力は一向に抜けない。
「ちょ、ななな?」
「……じゃないもん」
「え?」
「親友じゃないもん! 恋人、だもん!」
「ちょ、ななな。ホントにズレてるズレてる。チャンネル合わせなきゃ」
「合ってるよ! 今までで一番合ってる。これが……愛? ためらわないで行くの!」
「ためらわなすぎるよ!?」
そんなこんなで仲良く? 島を調査していたルカルカとななな。
しかしその楽しかった時間は、すぐに終わりを告げた。
なななは、なななと遭遇してしまったのだ。
「駄目っ! ルカとなななの前に、敵はあんまりいないんだから! 行こっ、あっちに隠れてよっ!」
「……ごめん、ルカ。ななな、なななの存在を許すわけにはいかないよ!」
「ゼーさん、下がってて。なななはなななと戦わなくちゃ!」
二人のなななのアホ毛が光った。
そして戦いの火蓋はレーザーブレードによって切って落とされた!
「なななの宇宙はルカの元にあるんだからっ!」
「何言ってるの! なななの宇宙はゼーさんだよっ!」
二人の言い合いは止まらない。
「ななななんか……お腹に、ルカの子供がいるんだからっ」
「えーっ!?」
「なななだって、ゼーさんの子供が3ヶ月なんだから!」
「いやいやいやいや、俺たちまだ番号交換しかしてないぜ、な?」
エスカレートするななな達の言い合いに思わず絶句するルカルカとシャウラ。
だがその直後、シャウラが、動いた。
「わっ!?」
得意のバリツでルカルカを抑え込む。
シャウラの下になってもがくルカルカ。
「行け、ななな! 俺もバリツで頑張るから!」
しかし、シャウラを見た二人のなななの反応は彼の予想外のものだった。
「……なななのルカに何するのーっ!」
「……ゼーさん、そんな女に手を出さないでーっ!」
「おわっ!?」
レーザーブレードがシャウラとルカルカに襲い掛かる!
反射的に飛びのいたシャウラ。
だが、光は足をかすめ、まるで粘土のようにシャウラの足がぽろりと落ちる。
チョコレートが拭き出した。
「ぐあああああっ!」
転がるシャウラ。
その横には、大きなチョコレート塊が転がっていた。
つい先程まで、ルカルカがいた場所に。
「ルカ、ルカああああっ!」
「覚悟ーっ!」
ルカの名を呼ぶなななの胴体が、レーザーブレードによって真っ二つになった。
「はははっ、お腹の中、チョコしか入ってないじゃない!」
ルカルカ・ルー:死亡
金元 ななな:死亡
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