葦原明倫館へ

空京大学

校長室

天御柱学院へ

七夕祭りinパラミタ内海

リアクション公開中!

七夕祭りinパラミタ内海

リアクション

「七夕と言えばやっぱり、浴衣だよね!!! みんな似合ってるよ♪」
 超ミニで胸元露出したピンク色の浴衣を着た神月 摩耶(こうづき・まや)は誘ったみんなの可愛い浴衣姿にご満悦。当然、浴衣の着方には摩耶の偏った知識が大いに作用しかなり大胆となっていた。
「これが日本伝統の浴衣の着方って奴ね。さすが摩耶。可愛いだけじゃなくて賢いわ……それに今日は誘ってくれて嬉しい」
 超ミニで胸元露出した緑色の浴衣姿クリームヒルト・オッフェンバッハ(くりーむひると・おっふぇんばっは)は摩耶の頭を撫でるなり、人目があるにも関わらず、口付けをしようと唇を寄せると
「クリムちゃん♪」
 摩耶は頬を赤らめ、嬉しそうな声を上げ、クリームヒルトの口付けを受けた。
「……少々、胸元や脚周りが気になってしまいますね」
 超ミニで胸元露出した青紫色の浴衣を着るリリンキッシュ・ヴィルチュア(りりんきっしゅ・びるちゅあ)は今にも零れそうな豊かな胸に必要以上に丈が短い事が気になるのか顔を紅潮させながら生地を引き、少しでも何とかならぬかと密かに抵抗。何せ摩耶の浴衣だからという言葉で四人全員下着非着用なのだ。
「気にするほどでもありませんよ、とても似合っていますわ、リリン様」
 同じく超ミニで胸元露出した黄緑色の浴衣を纏うアンネリース・オッフェンバッハ(あんねりーす・おっふぇんばっは)はリリンキッシュの浴衣姿を頭から足の爪先を舐めるように見てはほぅと至極満たされた声を上げた。
 一通り浴衣姿を楽しんだ後、四人は笹飾りの手伝いした。

 手伝いが終わると
「ほら、花火をやるわよ!!」
 クリームヒルトは浜辺のどこからか調達した大量の花火を見せた。
「うわぁ、クリムちゃん、準備がいい!!」
 摩耶は嬉しそうに手を叩いて可愛く浮かれた。
「当然よ! 願い事をするより、今を全力で楽しんだ方が何十倍も得よっ♪」
 両腕を腰に当て、ニンマリと不敵に笑うクリームヒルト。
「……色々ありますわね」
「危険ですから、少し離れた場所で致しましょう」
 アンネリースとリリンキッシュは浮かれている主達の横で集められた花火を確認したり、周囲を確認し人が多い事を気にしたりと従者として気にするべく事を気にしていた。
 リリンキッシュの発言と諸々のお楽しみもあり、人目のない場所で花火をする事になった。

 花火中。
「夏に花火って風流だよねーー」
 摩耶は吹き出すカラフルな火花を見て楽しんでいる中
「そうね。ところでこれはどんな花火なの? ネズミ花火とか聞いたんだけど」
 手持ち花火が終わり、面白い物は無いかと探っていたクリームヒルトはネズミ花火を発見。聞いたのは名前だけでどのような花火か知らないため摩耶に説明を求めた。
「あぁ、それはね……」
 摩耶は消えた花火を片付けながらネズミ花火の説明をざっとした。
 すると
「へぇ、こういうの面白いものもあるのね。だったら……」
 クリームヒルトは迷わずネズミ花火に火を付け、地面に解き放った。
 ネズミ花火は激しい火花をまき散らしくるくる回りながら
「ひゃっ、ちょっ!!」
 なぜか摩耶がいる方に向かって行く。花火選びをしていた摩耶は花火を放り捨てて
「何でボクの方に向かって来るの〜あっち、行ってよ〜♪」
 逃げ回る事に。その様子は恐怖ではなく悲鳴を上げながらも楽しんでいるように見えた。

 ネズミ花火に追い回され慌てる摩耶を見ている内に
「ふふふ、楽しそうね摩耶? 此れは如何かしらっ♪」
 悪戯心が芽生えたクリームヒルトが調子に乗って次から次へとネズミ花火追加投入。
「ちょっと、クリムちゃん、ストップ、ストップ!!」
 点けたら点けた分だけのネズミ花火が自分を襲い、先程と違って次第に本気の危機感を感じ始める摩耶。
「ストップって、全部使わないともったいないわよ」
 クリームヒルトは悪戯な笑みを浮かべるばかりで悪戯をやめる様子は無くネズミ花火の点火を続ける。

 バチバチと始める大量の火花の音に
「クリムちゃん!!(これはまずいよ〜、危ないよ〜)」
 摩耶は無我夢中で逃げ回った。
 気にするのは後ろに迫るネズミ花火ばかりで前方への注意を怠っていた。
 結果、気付いた時には
「ふぇっ!? クリムちゃん!?」
 進路変更出来ず、勢いのまま半分ぶつかるようにクリームヒルトに抱き付いていた。
「ひゃっ!!」
 ネズミ花火の最後の叫びに驚き、
「ちょっ、摩耶!!」
 クリームヒルトがネズミ花火の接近に注意を向け、油断を怠っている隙にそのまま摩耶はクリームヒルトを地面に押し倒してしまった。

 ネズミ花火は何とか燃え尽きたが、逆に燃え上がるものもあった。
「もぅ、クリムちゃんの意地悪! さっき怖かったんだから」
 クリームヒルトを押し倒し馬乗りになった摩耶はぷぅと可愛らしく頬を膨らませる。
「慌てる摩耶があまりにも可愛くて、つい……ただの出来心だったのよ、許して、ね?」
 クリームヒルトは甘い声を上げて許しを請う一方でどうなるか予想していたり。
「とっても怖かったんだから許さないよ。さっきの仕返ししちゃうんだから♪」
 摩耶は少しだけ意地悪に微笑んだと思ったらクリームヒルトの首筋に口付けをし、手を浴衣の中に滑り込ませ、
「あっ、摩耶、ちょっ、あぁぁぁんっ!?」
 仕返しとばかりに摩耶はあちこちを淫らに触れ、クリームヒルトを喘がせる。されるがままでありながらもいかなる状況でも快楽を得る事を大前提に考え行動するクリームヒルトは嬉々としてこの状況を受け入れていた。
 そのまま二人は夏よりも暑い夜を過ごした。

 一方。
「摩耶様もクリム様も賑やかに楽しんでいますね」
「そうでございますね」
 アンネリースとリリンキッシュは賑やかな主達を見やりつつ花火を物色。
 その結果、選んだのは
「わたくし達はこの花火を楽しみましょう、リリン様」
「……線香花火でございますね」
 線香花火であった。

 二人肩を並べ、
「こういう大人しめな物も良いものですね、リリン様」
「……はい。頼りなげながらも輝く姿が面白くて……」
 アンネリースとリリンキッシュはパチパチと音を立ててほのかに輝く小さな明かりを仲良く楽しんでいた。
 ふと何を思ったのか
「……ほら、此れで一つになり大きくなりましたわ」
 アンネリースは自分の線香花火とリリンキッシュの線香花火の火花を一つに合わせるようにピッタリと寄り添わせる。
 それを見た途端
「……あの、アンネ様……これは……何か、こう……見ていて気恥ずかしいもの、ですね……」
 リリンキッシュは少し驚き、何事かを想像したのかすぐに顔を赤く染めた。
「どうしましたの、リリン様? 何か想像事でもあるのですか?」
 リリンキッシュの様子にクスリと微笑みながら意地悪な事を言う。リリンキッシュが何を想像しているのかお見通しだから。
「な、想像なんて、わ、私は……」
 リリンキッシュは頬を赤らめ困り顔で否定しつつもそっとアンネリースとの距離を縮める。
「分かっていますわ」
 妖美な笑みを浮かべるアンネリースはそっとリリンキッシュの浴衣の下に手を滑らせ、慣れた手つきでお尻などに触れ悪戯をする。
「ふぁ!? アンネ様、こ、このような所で……あぁ」
 リリンキッシュはアンネリースの手の感触に顔を真っ赤にし羞恥を感じるも抵抗はせず、されるがまま。
「あぁ、リリン様……この吸い付くような手触りぅ! わたくし、もう我慢ができませんっ♪」
 快楽への欲求の我慢が出来ぬアンネリースは恍惚に光る紅の瞳をリリンキッシュに向けると
「……ぁ、は、はぃ……お願いします……♪」
 リリンキッシュは涙目ながらも嬉しそうに頷き、アンネリースに身を委ねるのだった。
 二人の手から離れた線香花火は地面で数秒、爆ぜていたが音は消え、聞こえてくるのは二人分の甘美な声ばかりであった。