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リアクション
シャウラ・エピゼシー(しゃうら・えぴぜしー)は、
金元 ななな(かねもと・ななな)と一緒に年越しパーティーに参加したいということだったが、
なななは公務のため、参加できるのは忘年会までである。
「じゃあ、せめて、忘年会への送迎は俺に任せてくれ!」
「うん、ありがとう、ゼーさん!
大晦日の夜は宇宙からの交信が行われる特別な日だからね!
一緒にいてくれて助かるよ!」
なななが、相変わらずな電波発言を交えつつ答える。
忘年会会場には、
もちろん、大勢の百合園生達もいる。
その中でもひときわ目を引く、
美緒、ラナ、イングリットといった美人を見かけても、
不思議と、シャウラは、隣にいるなななのことしか気にならない。
(不思議と以前から他の女の子に誘惑される気が起きないんだよな)
たわわな果実……大きな胸の女性にフラフラとついていってしまうような気持ちは起きなかった。
(自分でも不思議だよな。
特別な感情を抱くのはなななだけだ)
なななが、アホ毛をぴこぴこさせながら、スイーツを皿に山盛りにする。
そんなちょっとしたしぐさも、シャウラにはとてもいとおしく感じるのだった。
「ゼーさん、見て見て!
ケーキ電波タワー!」
「おお、すげー贅沢だな!」
テンション高く言うなななに、シャウラも明るい笑顔で答える。
「アメリカではニューイヤーパーティーで盛り上がるんだぜ。
日本ではそのかわりに忘年会するんだよな」
「ふーん、そうなんだね!
ところで、さっきこれを配ってたよ!」
なななが、クラッカーをシャウラに手渡す。
「きっと宇宙怪獣を威嚇するために用意された武器に違いないね!」
「そう、なのか……?
まあ、まだ年開けてないけど、クラッカー鳴らすか!
盛り上げようぜ!」
シャウラとなななが、クラッカーの紐を同時に引っ張る。
朗らかな破裂音が響き、紙吹雪が舞った。
「ハッピー忘年会ー!」
シャウラの声と同時に、あちこちでクラッカーを鳴らす音が響く。
「忘年会の平和を守るのも宇宙刑事の役目だよ!」
「おう、宇宙怪獣だってこの会場には近づけないぜ!」
張り切っているなななに、シャウラは笑顔を向けるのだった。
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