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そんな、一日。~某月某日~

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そんな、一日。~某月某日~
そんな、一日。~某月某日~ そんな、一日。~某月某日~

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????年??月??日


 遥か先の未来。
 マナ・マクリルナーン(まな・まくりるなーん)は、ヴァイシャリーの丘にある大樹の幹を撫でた。
 大樹には、途中までの物語が刻まれている。
 再会を約束した青年と少女の物語だ。
「ねェ。待つの飽きたんだけどォ」
 やがて、魔女が言った。マナは、「おや」と驚いたような声を出す。
「永い時を生きた貴女でも、この時間は退屈ですか?」
「だって、迎えに行けば早いじゃない」
「いいえ。ここに彼女が自分から来て、そこから物語は始まる」
「そォゆーものォ?」
「ええ、そういうものです」
 マナの断定に、それ以上、魔女は何も言わなかった。
 ただ、そう長い間退屈させるとは思わない。マナの勘では、彼女はもうすぐ来るだろうから。
「ああ、ほら。魔女様」
 噂をすればなんとやら、ですよ。


 『かつて』の未来のリィナを送り出した後で。
 未来が変わった『この未来』の彼女はどうなっているのかと、マナは魔女へと問いかけた。
「気になるのォ?」
「ここまで関与したならば、全てを知りたいと思いまして」
「欲深いわねェ」
「覚悟の裏返しでございます」
 もう戻れないところまで来ているのだから、ならばいっそどこまでも魔女と共に行こう。
 そして、彼女が見せてくれた未来は、幸せなものだった。
 どこか見覚えのある街が映り、リィナは笑顔で歩いている。
 彼女の隣を歩くのは、ウルスによく似た青年だ。リィナが買ったのであろう荷物を持ってやり、もう片方の手は彼女の手を握っている。
 二人が入っていったのは、これまた知った顔の青年が経営するケーキ屋で、そこにはやはりよく知ったオッドアイの少年と、サングラスをかけた少女が買い物をしていた。
 四人は偶然の出会いを喜び、店主は楽しそうにケーキを振る舞う。
 そんな彼ら彼女らのお話は、これからも続くだろう。


「素敵な物語でございました」
 マナは、心からの笑みを浮かべ目を閉じる。
 テスラとリィナ。
 人魚姫と眠り姫ではない、彼女たち自身のお話。そこにはきっと、幸せな結末が訪れることだろう。
「さて、それでは次のお話に参りましょうか」
「次ィ?」
「ええ。魔女様、そして御覧の皆様とであれば、どこへでも」
「で、内容は?」
「そうですね。まずは、『心優しき魔女様の華麗なる日常、執事付き』などはいかがでしょう?」
 至極真面目な調子のままマナが言うと、魔女はふっと微笑んだ。
 悪くはないんじゃないかしら。
 そう言っているような気が、した。


担当マスターより

▼担当マスター

灰島懐音

▼マスターコメント

 お久しぶりです、あるいは初めまして。
 ゲームマスターを務めさせていただきました灰島懐音です。
 参加してくださった皆様に多大なる謝辞を。

 いきなりですが蛇足。
 クロエさんが途中から漢字混じりで話しているのは、
 十二歳の時から学校に通い始めたからです。
 これまでは背伸びした感じが強く出てしまっていてずーっとどこか舌っ足らずだったのですが、
 いろいろな人と話すにつれ流暢に喋るようになりました。

 ではご挨拶。
 ついに最後のシナリオです。
 5年間で40本弱、文字数にして300万文字くらいは書いてきました。
 長かったのか短かったのか多かったのか少なかったのかよくわからないけれど、
 すごく大変で、でもとっても楽しかったです。
 最後までお付き合いくださった皆様には感謝の言葉しかありません。
 これまで、ありがとうございました。
 みんなの未来に幸あれ!