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遺跡に眠る謎と託された想い

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遺跡に眠る謎と託された想い

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第一章 出会い


そして、遺跡調査当日

「んー……! 今日もいい天気だねっ!」

騎沙良 詩穂(きさら・しほ)は気の抜けた声でそう泪に告げた。
「これから未踏破の遺跡に入るんですから、気を付けてくださいね」
「大丈夫だよー!」

遺跡の入り口には20数名の有志達が集まっていた。
泪は今回の作戦について説明を始めた。
「ではこれより遺跡内部に入るため、チームを編成します。なお遺跡内部では携帯電話などの通信手段は取れませんので留意なさってください」

説明が終わると、それぞれ遺跡調査班と救出班など目的を持った生徒達で集まりチームを組んでいた。
「えっと……詩穂は確か救出班だったよね?」
「そうだけど、その書類の束どうしたの?」
ルカルカ・ルー(るかるか・るー)は手元になにか書類のようなものを抱えているようだ。
「あっ、これは連絡が取れない調査隊の人たちの名簿だよ! これがあれば全員救出できたかわかるかなーって」
「おぉー……! 確かにそれは便利だねっ!」
「でしょ! それでもしみんなが見つかったときの為に遺跡の外に淵を待たせておこうと思うんだ」
「あぁ、テレパシーなら携帯が使えなくてもルカとは連絡が取れるからな」
ルカルカの横にいた夏侯 淵(かこう・えん)は毅然と答えた。
「なるほど……確かに助けてハイ終わり! じゃないもんね……。あっ、泪ちゃんー!」
詩穂は近くにいた泪を呼んでなにやら相談しているようだ。
「……そういうことでしたら。わかりました、準備しておきますね!」
それだけ言うと泪はなにやら準備をしに行ったようだ。
「詩穂、泪と何話したの?」
「ちょっと病院に搬送する準備をしてもらうかなーって。淵ちゃんはその手伝いをしてもらってもいいかな?」
「わかった。では、泪と共に搬送の準備をしてくる。ルカを頼んだぞ」
「了解っ! 任されたよ! 搬送の準備よろしくね」
そういうと淵は泪を追いかけていった。

「……なんかルカ、子ども扱いされているみたい」
「きっ、気のせいだよ!」

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「さて、わしらの目的は遺跡の調査だ。いいな?」
「わかっておる。わらわの準備はもうできているのじゃぞ」
夜刀神 甚五郎(やとがみ・じんごろう)はパートナーの草薙 羽純(くさなぎ・はすみ)と共に遺跡の調査を進める準備をしていた。
「そうか、ならわしらは先に行こう。道中邪魔な敵を討伐すれば後からくる救出班も少しは楽になるだろう」
「そうじゃな、少し後ろでわらわはマップでもつくっておるかの」
「ならマッピングは頼んだぞ」
二人は何が待ち受けているかも分からない遺跡へと足を踏み入れるのであった……