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勇者、募集します ~大樹の不思議な冒険?~

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勇者、募集します ~大樹の不思議な冒険?~

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エピローグ
 
 
「…………んぁ?」
 ツァンダ南東にある小さな村シンク
 そこに暮らす篁家三男の篁 大樹はベッドから上半身が落ちた状態で目が覚めた。
 彼の頭の中にはまた、夢の中の光景が残っている。
 崩壊する塔の中、自分と仲間達は奇跡を見た。
 騎士の街で、賢者の塔で、そして滅びを免れた村で。そこで出会った人達からもらった物が最後に融合し、自分達を塔から連れ出す光となってくれたのだ。
「ん〜…………」
 足を動かし、ベッドから転げ落ちる。そのショックで目は覚めたものの、起き上がった時にはもう、自分がどんな夢を見ていたか、すっかり忘れていた。
 全ては夢。一夜の幻。不思議な出来事を演出したはずのゲームディスクすら、いずこかへと消え去っていた――
 
 
「――そうか。朝早くに済まなかったな」
 同時刻。和泉 猛(いずみ・たける)篁 透矢(たかむら・とうや)との電話を終えていた。丁度タイミング良く、朝ごはんを用意したルネ・トワイライト(るね・とわいらいと)が猛を呼びにやって来る。
「珍しいですね。こんな時間にお電話ですか?」
「あぁ、遺失物についてちょっとな」
「遺失物? 何か落とされたんですか?」
「先日試作したディスクだ。以前『組織』に協力した際に得られたデータを基に作った、被験者の意識から生まれた者達による仮想世界の構築を行うという物なのだが……」
 猛は以前、とある組織が用意した、神殿に潜入した物の複製体を作るというマジックアイテムのデータ取りに協力した事があった。その時の成果を自身の研究にも運用してみたという訳だ。
「仮想世界の構築……つまり、そのディスクを使った人のイメージで創られた私達が、別の世界の別の人間として過ごしているという事ですか?」
「そうだ。被験者の意識に同調し易いよう、ディスク自体もマジックアイテムを使用したのだがな。使用前に紛失してしまうとは失態だった。まぁ新たなデータの取得が出来なかったのは残念だが、材料が揃えばまた作成出来る機会もあるだろう」
「そうですね。とりあえず今は朝ごはんにしましょう。ベネトナーシュさんが早く食べたがってますから」
「何だ、何かあったのか?」
「不思議な夢を見たそうです。一日中、どこかのお店に鎧の姿で飾られてる夢と仰ってました」
「良く分からん夢だな」
「私もそう思います」
 
 彼らの研究が生み出した一つの物語。それは今は誰も知らない、不思議な物語だった――

担当マスターより

▼担当マスター

風間 皇介

▼マスターコメント

 こんにちは。風間 皇介です。
 無事とは言い難いですが第九作をお届けします。
 はいすみません。例によって今回も時間が無いのでサクっと。
 
 
・人数、配分
 地味に50人埋まったシナリオとしてはLCが過去最少でした。
 プライベで聞いた限りだと、自由度が高くて参加させ易いという以上に、自由度が高すぎて(裏づけを作り難くて)参加させづらいというお話がありました。
 いつもの事ながら、予測は難しいものです、はい。
 
 場面ごとの人数ですが、今回は初登場とメインの行動場所が違う方が多いので正確な人数は出していません。
 傾向としては前半が少なめで後半に多く固まっていました。
 
 敵味方としてはやはり敵が多かったですね。
 ただ、敵は魔王以外は登場場所が被っていなかったのが偶然ながらも凄いと思いました。
 味方は勇者の一員よりもスポットの村人・街人が多い印象でした。
 騎士団が弓騎士団状態になったりといった面白い偶然もあったので、そういう箇所はPCの自由設定から名称を使用させて頂いたりしています。
 
 
・称号、個別コメント
 称号は事前に思いついたのがあればそれを配布させて頂いています。
 個別コメントは前回に続き申し訳ありません。
 時間の関係上、必要な説明などを除き挨拶のみとさせて頂きます。

 

 それでは今回はこの辺で。次回また、篁ファミリーの冒険にお付き合い下さい。