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抱きついたらダメ?

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抱きついたらダメ?

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「えっ、ハル一番って何!?」
 ミーナ・リンドバーグ(みーな・りんどばーぐ)は、フランカ・マキャフリー(ふらんか・まきゃふりー)に抱きつかれながらも周りを見渡した。
「あ、あれじゃないかな〜」
 フランカが一カ所を指さす。その場所まで、ハル一番によって撃沈したであろうノラコウモリ達が落ちていた。
 ミーナとフランカはノラコウモリ達が撃沈している部分を進むと、大きな扉の前にたどり着く。
「わあ〜、大きな扉♪」
 フランカはミーナの腕をさらにぎゅっと抱きしめながら、笑った。
「うーん……このドア解除できないかなあ」
「解除するの?」
「うん、ただ……フランカちゃんが、そんなにぎゅっとしていると、解除できないです」
「え〜、み〜なと離れたくない!」
 フランカは、かたくなに首を振って腕を話そうとはしなかった。
「しかたないですね〜」
 ミーナはフランカを腕に抱きつかせたままドアを調べ始める。
「うーん……なんだろう、左右の石像が関係あるのかなあ」
 ドアの左右には、天井まで高さのある大きな石像が置いてある。
「あれ〜、ここに何かかいてあるよ」
 フランカが石像の隅っこを指さす。そちらをミーナは見る。
 そこには、小さな魔方陣がついていた。
「トラップ……なのかなあ……とりあえず消しておいた方がよさそうですねえ」
 フランカはその小さな魔方陣を消してしまう。
 その瞬間、地面が突然揺れ始める。
 石像の上部からノラコウモリ達がさらに湧き出てくる。
「な、なな何ですか!?」
 少し後ずさりして見ていると、石像は突然動き出した。
「うごいてるよお〜!?」
「ゴォォオオオオオオ」
 低く深いうなり声を上げ、石像はフランカ達に近づく。