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抱きついたらダメ?

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抱きついたらダメ?

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第7章
 全滅しかけていた村では、布袋 佳奈子(ほてい・かなこ)エレノア・グランクルス(えれのあ・ぐらんくるす)が世話をしていた。
 佳奈子は廃墟に入ってたメンバーが全員戻ってくることをゲドーから知りご飯の準備を始めていた。
「ん、クリームスープならっておもったけど……なかなか大きいと手間がかかるのね」
 大きな鍋に煮込まれていくスープを見つめながら佳奈子は小さくため息をついた。
「すまんのう、洗濯物までやってもら……はっくしょい!」
 小柄な老人男性がくしゃみをして、エレノアに抱きつく。
「えっと……気になさらないでください。お互い様ですわ」
 老人が抱きついたことなど気にしないかのように、エレノアは洗濯物を続ける。
「あら、良い匂いね」
 佳奈子が料理を作ってるところに、環菜が先に帰ってくる。
「あ、おかえりなさい。もうちょっと待ってもらえればできますよ〜」
 佳奈子は笑みを浮かべて言った。
 疲れ果てた廃墟詮索メンバーたちから喜びの声が上がる。
「ところで、このマッシュルームなのだけれど」
 環菜は、鍋に浮かぶマッシュルームを指さした。
「これ、普通はスライスするのよ?」
「え」
 環菜の指摘に佳奈子は思わず硬直した。
 たしかに佳奈子はマッシュルームを丸洗いしそのまま鍋に入れていた。
「あ〜……またやったの」
 環菜と同じように横からエレノアが鍋をのぞく。
「またって、た、たまたまよ」
 ごまかすように、佳奈子は言った。
 だが、エレノアには以前も同じ状態のマッシュルームを食べさせられた記憶があった。
「まあまあ、良いじゃないですか。私は好きですよマッシュルームをそのまま食べるのも」
「それに、みんなのためを思って作ってくれてたんですよね」
 ルミーナの質問に佳奈子は深く頷く。
「なら、おいしいですよ」
 ルミーナは笑顔で佳奈子に言うと、佳奈子もそれにつられて笑顔を取り戻す。
「あ、味はすごくおいしいです」
 いつの間にか加夜がスプーンで鍋のスープをすすっていた。
 その言葉に、佳奈子は喜んだ。
「ま、私も嫌いではないわ。さ、せっかくだしさめないうちにいただきましょうか」

 その後、持ち出された秘宝により、秘宝により村は回復した。
 秘宝は、加夜の手によってしっかりと蒼空学園の校長、山葉 涼司(やまは・りょうじ)に預けられた。
 

担当マスターより

▼担当マスター

朱坂理樹

▼マスターコメント

 改めまして、初めまして。もしくは、お久しぶりです。朱坂理樹です。
 このたびは、自分のシナリオにご参加頂きありがとうございました!
 皆様のアクションにより、村は無事に平穏な日々を取り戻すことに成功いたしました。

 今回、なかなかアクションを考えるのが大変だったんじゃないかとハラハラしながらの執筆でした。
 しかし、皆様のアクションはどれも素敵な物が多かったです。ありがとうございます!
 秘宝なんかいいから、早く薬を。というアクションが多かったのには密かながら驚きました。
 私にとって2回目のシナリオとなりましたが、どうでしょうか? 楽しんでいただけたなら幸いです。
 今後も、もっと皆様に満足していただけるシナリオを作られるように努力いたします。
 また、皆様にお会いできれば……と思っております。ありがとうございました!