リアクション
結果発表 『それでは、第2回パラミタビューティーコンテスト、いよいよ結果発表となります』 シャレード・ムーンが会場に響く声で言う。 だが、まだ審査の方は紛糾しているようであった。 「だから、可愛いは正義ですわ」 「残念な人も考慮すべきでは?」 「エロが一番だと思うの」 「やはり、格好よさが際だった者が……」 「歌が最高だったでしょうが」 「ちょっと待て、なんで部外者がここに混じってる!?」 「あんた誰!?」 ★ ★ ★ 『えー、お待たせいたしました。なんとか結果が出たようです。審査は、審査員、及び会場の観客の皆様の反応を考慮いたしまして、明確な推薦意思のある票をとりまとめました。さあ、栄えある優勝者は!』 ドラムロールが鳴り響き、ステージ上に集まった出場者の上をスポットライトが乱舞した。 『エントリーナンバー22番、レティシア・ブルーウォーターさんです!』 スポットライトが、着ぐるみから着替えたレティシア・ブルーウォーターの上で止まる。 今の衣装は、紫色のタンクトップとフルレングスパンツの上に、巻きスカートをつけ、その上から美しい模様の入った打ち掛けをコートのように羽織ったものだ。額に幅広の赤い鉢巻きを巻き、ロングヘアーは太い飾り紐でポニーテールに纏めていた。 「ラッキー、やったね。さーて、お宝は何かな」 小躍りして、レティシア・ブルーウォーターが喜ぶ。 『優勝したレティシア・ブルーウォーターさんには、第2回パラミタビューティーコンテスト優勝の称号と、このコンテスト会場に写真が飾られることになります。それでは、前回優勝者の悠久ノカナタさんから、花束の贈呈です』 シャレード・ムーンに言われて、前回優勝者の悠久ノカナタが、かかえるほど大きな花束を持ってレティシア・ブルーウォーターに近づいていった。 「優勝、おめでとうございますぅ」 なんだか、裏返ったような声で悠久ノカナタが言った。そして、花束をレティシア・ブルーウォーターに渡す。 「ふっ、みごとであった。だが、そなたの実力ではない。あのピヨたちの力で勝ったということを忘れるではないぞ」 スッと、レティシア・ブルーウォーターの耳許に唇を寄せて、悠久ノカナタがささやいた。 『それでは、第2回パラミタビューティーコンテスト、ここで終了となります。優勝は、レティシア・ブルーウォーターさんでした。また、お会いしましょう』 シャレード・ムーンが、閉会を宣言した。それに合わせて、花火があがり、ステージ中央にいたレティシア・ブルーウォーターが大きくジャンプする。 「あちきが、優勝ですぅ!」 担当マスターより▼担当マスター 篠崎砂美 ▼マスターコメント
|
||