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リアクション
【シャンバラ国軍総司令】金 鋭峰(じん・るいふぉん)に、
ルカルカ・ルー(るかるか・るー)が、部下として、公的な立場での質問をする。
ルカルカのパートナーのコード・イレブンナイン(こーど・いれぶんないん)がそれを見守る。
「現在は、世界の存亡の危機ですが……。
国民の皆さんに軍司令として伝え訴えたい事など、ぜひ聞かせてください」
「我々、シャンバラ国軍は、シャンバラの、
そしてパラミタ、ニルヴァーナ、地球……世界全体を救うため、尽力することを約束する。
そのためには、国軍の軍人の、
そして契約者の一人一人の力が必要だ」
鋭峰が、ルカルカに言葉を向ける。
「君もまた、国軍有数の契約者の一人として、戦ってほしい。
君にも訴えたいことはあるか?」
「はい、私も同じ想いです。
金団長と歩いて行きたい。
同じ未来を一緒に見たいもの。
金団長の信頼や想いに応え、団長の理想とする国防の形をこれからも体現していきます」
「頼もしいな。
ところで、君の普段のトレーニングの様子など聞かせてもらえるだろうか」
「そうですね、まず……。
あれ?
いつのまにか私へのインタビューになってませんか?」
「気がついたか。
国軍の契約者としても有名な君の普段の話の方が、
私の堅苦しい話よりも、視聴者は喜ぶのではと思ったんだがな」
(金団長ったら……上手いけどずるぅい)
ルカルカは、鋭峰のペースに巻き込まれてしまっていたのだった。
鋭峰は微笑を浮かべる。
その様子からも、ルカルカが信頼されていることは伝わってくる。
「……私は、【金鋭峰の剣】でありたいと思っています。
そのためには、私が全力を出すことがない方が、きっと望ましい。
それが金団長の『抜かずの守り刀』としての私の役目です。
常に、団長の意をくんで、力を発揮し、
けれど、本当に事態が大変な状態にはなる前に解決する……。
それが、私の……私たち契約者の役割です」
いざというときには、全体の指揮のため動けない団長に代わって、
手足となり、現場を自由に飛び回る。
それが国軍契約者の役割と、ルカルカは言った。
「うむ。よく言ってくれた。
君のような契約者が、国軍にいるということを公の場で示せただけで、大きな収穫だ」
鋭峰は満足げにうなずいた。
「金団長、よい部下を持ったのう」
アーデルハイトもその様子を見て、微笑を浮かべるのであった。
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