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第四師団 コンロン出兵篇(第2回)

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第四師団 コンロン出兵篇(第2回)

リアクション

 
 
 クィクモから、陸路、北の廃都群からミロクシャよりを目指すことになる地上部隊。
 林田少尉ら、騎狼部隊。
「私たちは、なるべく急ぎ、廃都群の方面へ」
「事情は分かりましたわ、樹様。
 でも……なんか余計なのがひっついていませんか?!」
「コイツ、誰?」
 ジーナ・フロイライン(じいな・ふろいらいん)緒方 章(おがた・あきら)は勿論、林田に従い共に向かうのだが……
「ホント、いっちーってばええ乳しとりまんにゃぁ!」
 林田の体に勝手に抱きついてきて、すりすりしているのは? 一見ぼさぼさ頭のちょっとバカぽい子どもなんだけど。
「……あー、ジーナ、アキラ。コイツのことはわざと口に出さないようにしていたんだ」
「あ、初めまして〜。通りすがりの魔鎧でーす。
 名前はまだ無いから、よろしく……えっと、じなぽんに、あっきー!」
「きーっ!離れやがりなさいこのエロガッパ! 登場してすぐに樹様に抱きつくなんて破廉恥です!(ブージでど突く!!)」
「(イラッ!!)この野郎!名前がないなら勝手に付けてやる! 『身体護(しんたいまもる)』なんてどうだ?(本で叩きつつ!オラオラ!!)」
「ぎゃー!! やめてっ! 形が変わるっ! それに、そんな適当な名字は嫌だ! マシな名字にしろーっ!」
 なんでこんなとこになってるんだ。林田は集合している他の部隊の皆に頭を下げて回った。
「じゃあ『新谷 衛(しんたに・まもる)』。はい、決定。」
「うわっ! ちょっ早っ! 超テキトー」
「あー、名前が無事決まったところで魔鎧よ、お前は一体何が出来るんだ?」
「ん? オレ様に何が出来るって? そりゃぁ、いっちーの体を守ること。いっちーが望む形で守れるぜ!
 なんなら貞操た……い痛い、止めて、形が変わるっ!」
「まだ懲りてないか!このエロガッパ! 餅ぃ! 一緒にぶん殴りましょう!」
「刀の錆にしておかないとダメかもねー、カラクリ娘よ」
「止めておけ、それ以上殴って着られない鎧になっては大変だ。
 形が自由であるというなら、試しに着けてみよう……防弾ベストか、私らしいな。よし魔鎧、私と共にミロクシャへ旅立とう。
 爺よ騎狼部隊の各隊員よ、準備はよいか?」
「おー!」「おう」「ふぇへへ」
 と――紹介は長くなったが、林田の調子は万全のようである。
 さきの、九条、学人らの医療チームも騎狼部隊に続く。
「私たちも廃都群へ。後方支援になりますが、できるだけ早く追いつけるよう向かいます。
 皆様、どうぞよろしくお願いします」
「ロゼのことは僕にお任せください」
「も、もういいですからっ……!」
 そして月島少尉たちパワードアーマー隊。
「……私たちは魔物の排除に、更に奥地へ向かうこととなるだろう。各員、気を引き締めてくれ」
「原因の排除が出来ればベストですけど、原因の究明くらいはしたいですね」
 麻上 翼(まがみ・つばさ)は、ウーン。と首を傾げ、
「それにしても何が原因なんでしょうね? 案外エリュシオンが裏で何かしてるせいだったりするんでしょうか?
 それとも、近くに何か魔物を惹き付けるようなモノがあったりするんですかね?
 魔人の封印とか……??」
「翼。そのくらいにして、出立だ」
「もう。悠くんは軍人モードのときはこれなんですから」
 
 
 進軍速度はばらばらになるが、各隊、目的地へ向け出発である。