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フロンティア ヴュー 3/3

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第23章 Epilogue
 
 
 教導団に帰還し、報告と聖剣を渡す為に羅 英照(ろー・いんざお)の元へ出向いた都築は、そこに金 鋭峰(じん・るいふぉん)も居たことに僅か驚いた。
 確かに、表立ってはいないものの、大きな任務の成果報告だから、居てもおかしくはないのだが。
「任務ご苦労」
 敬礼し、英照に渡した聖剣を受け取って、鋭鋒が言った。
「この功績を評価し、都築少佐には、辞令を発する」
「げっ……」
 続く英照の言葉に、都築は思わずそう漏らし、すぐさま何事もなかったように視線を逸らす。
 英照もまた、何事もなかったかのように言葉を続けた。
「貴官は、犠牲者を出した作戦で昇進することを好まないようだが」
「……よくご存知で」
「今回は、昇進に相応しい重要な任務の成功を、犠牲者を出さずにやり遂げた。
 実績も充分と判断する」
「……任務と言っても」
 都築は肩を竦める。
「聖剣あるかもしれないってガキみたいに欲しがって、最もらしい理由をつけて部下に冒険者の真似事なんかさせて手に入れて、昇進で誤魔化そうとしたって大人は喜ばないんだが」
 そこまで言って、都築は苦笑した。
「と、暴言吐きまくったら、昇進取り消しになりませんかね」
「ならないな」
 英照はあっさり答える。
 彼の性格は把握済だ。だからこそ、彼を選んだのだ。
「純粋に実績を評価する。今後の働きに期待する、都築中佐」
 やれやれ、と溜息を吐いてから、都築は敬礼した。
「拝命します」
「さて、次の任務だが」
「はい?」
「この聖剣の、最も有効な活用方法を見出して貰わなくてはならない。
 今回の件の報告書を確認し次第、正式に指令を交付する。
 その前に休暇をと思っていたが、ああ、先程の“暴言とやら”は、休暇取り消しということで対応する」
「げっ……」



◇ ◇ ◇



「じゃ、ちょっと行って来るね」
 見えないところに居るウラノスドラゴンを見上げて、ぱらみいはそう別れを告げた。
「ドージェちゃんに会って、友達になって、それから、色んな歌を教えてもらって、帰ってきたら教えてあげるね」
 そこで、ふわ、と欠伸をひとつ。
「……でもその前にちょっとお昼寝してから行こっかな……」
 と、そう呟いた途端、ぱらみいの姿は、何かに蹴り出されるように、『空の遺跡』から消えたのだった。







THE END

 
 
 
 
 
 

担当マスターより

▼担当マスター

九道雷

▼マスターコメント

 
 全三回、ご参加ありがとうございました。

 ちなみに、「聖剣を得る為の方法」は、歌うこと、
「ウラノスドラゴンを癒す方法」は、歌うを前提に、「ウラノスにドージェの存在を受け入れさせる」こと、
でした。

 「聖剣を捜す」アクションの中で、明確に歌うとした人がいらっしゃいませんでしたので、その分若干のマイナス判定が入っていますが、無事に両方クリアされております。
 イルダーナ生き延びましたありがとうございます!

 また、ヴリドラの咆哮による精神攻撃は、ステータス「家庭(精神力)」200以下の方が混乱を喰らっています。
 リアクション上には描写されていなくても、治療を受けるまで味方を攻撃しまくっているでしょう。

 その他諸々の判定は、色々お察しください。


 また、聖剣の名前は、エース・ラグランツさんの命名、
 予定にありませんでしたが世界樹の名前は、アキラ・セイルーンさんによって命名されております。
 企画にご参加くださいました皆様、ありがとうございました。

 ともあれ、ここまでお疲れ様でした。
 エンディング用フリーシナリオもやりますので、やり残したことがある方など、プラスアルファであともう一回、何卒よろしくお願いいたします。