なし

リアクション

　午後の日差しが傾きかけた頃、全員の披露が終了し、各種賞の発表がエレーナによって行われた。
「皆様、本日は私のために集まっていただき、本当にありがとうございました」
エレーナは言って、優雅に会釈をした。
「それでは、賞を発表させていただきますね。
まずは、佐野　豊美さん、貴女と久野さんのペアには『フクシア賞(温かい心)』をさし上げます。他の方々の作品を際立たせようとするあえて誰にも知らせずに表に立たない暖かさ。素晴らしいものだと思います。佐野さんには『荒野の輝き』久野さんには『冬の日差し』の称号を差し上げたいと思います。
『カーネーション賞(感動)は』ノーン・クリスタリアさんに。『心の翼』の称号を差し上げたいと思います。心を揺さぶる悲しみ、辛さ。それらがダイレクトに胸に響きました。
『オンシジューム賞（遊び心）』はシリウス・バイナリスタさんとリーブラ・オルタナティヴさんに。料理の楽しさ、皆で作る楽しさを教えていただきました。シリウスさんには荘子から『知魚楽』の称号を。リーブラさんには『可憐なる料理人』の称号をそれぞれ差し上げたいと存じます。
『サフラン賞（歓喜)』は、ルーツ・アトマイスさんに。タマゴの思い出、大事にしてくださいね。ルーツさんには『コロンブスの卵』の称号を差し上げたいと思います。
師王　アスカさんに、特別賞として『マジカル・ペインター』の称号を差し上げたいと思います。
そして、私のために集まって、いろいろしてくださった皆さんの心が一番嬉しかったです。その感謝と感動の気持ちを忘れないようにしたいです。皆様本当にどうもありがとうございました」
エレーナはそう言って、遅咲きのバラにも負けない、輝くようなの笑みを浮かべたのだった。

The End