なし

リアクション

パラ実分校のひとつ、泥悶（でいもん）中等部殺禍部は、
ライバル分校である傾国学院の必殺技の前に、壊滅の危機に瀕していた。

ラフプレイが横行するパラ実のスポーツ、殺禍（サッカー）において、
「ハンド」以外の乱闘、技の使用などは日常茶飯事である。
傾国学院は、超能力で、泥悶メンバーの大部分を負傷させてしまったのだ。
残っているのは、ゴールキーパーであるキャプテンと、
新人でフォワードの鮫岡のみである。

泥悶のキャプテンは、
パラ実ＯＢのモヒカン空大生、王　大鋸（わん・だーじゅ）を新監督として招聘。
傾国との戦いに備えるが……。

泥悶メンバーの前に姿を現したのは、
傾国学院の新監督、小倉　珠代（おぐら・たまよ）であった。

珠代の挑発に、キャプテンが必殺シュートを放つも、
ボールは空中で制止した。
珠代のフラワシ、
『アルフ・ワ・ライラ・ライラ』（千夜一夜物語）により、止められたのだ。

『フラワシ』は一部の人間にしか見えない超能力の一種であり、
当然、王にも見ることはできない。

だが、鮫岡は、珠代のフラワシの姿に気づいていた。
鮫岡は、実は、フラワシ『ファイア・シャーク』の使い手だったのだ。

他にも、傾国には、
フォワードの『モンスター・ビート』、
ミッドフィールダーの『バトル・プレッシャー』、
ゴールキーパーの『スクランブル・クロスロード』と３人もフラワシ使いがいる。

王は、携帯で連絡して、仲間を集め、フラワシ使いに対抗することにした。

かくして、それぞれのチームに仲間は集められ、
泥悶中等部と傾国学院の試合が始まろうとしていた！