なし

リアクション

　
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「何が現れるというのだ。ええい、構わぬ、全砲門開け、敵巨大イコン諸共消し飛ばしてくれる！」
「了解しました。照準合わせます」
　ドクター・ハデスの命令に、天樹十六凪が要塞砲の照準を、輝く空間にむけて合わせた。
「生意気であります。搭載全イコンに告げるであります。光ってる敵と敵要塞にむけて照準合わせ。飽和攻撃によって、敵を殲滅するのであります！」
　同様に、ベスティア・ヴィルトコーゲルも、ヘカトンケイルの上部ハッチから外に出てきた搭載イコンの全砲門を敵にむけて定めた。
「うそおぉぉぉぉん！！」
　輝く空間に、巨大な鷽がその姿を現し始めた。神代明日香によって転送された全ての鷽が合体して、元の巨大鷽に戻ったのだ。
「鷽だとぉ！？」
　ドクター・ハデスとベスティア・ヴィルトコーゲルが叫んだが手遅れだった。
　機動要塞と恐竜型イコン群の総攻撃が、巨大鷽にむかって放たれたのだ。
「下がりましょう、ベア」
　ここは手を出すよりも退避だと、ソア・ウェンボリスがメカ雪国ベアを後退させた。
　無数の砲弾やミサイルやレーザーを浴びた鷽が閃光につつまれる。
「うそ！」
　一声高く鳴き声をあげて、鷽が細かな光の粒子となって飛び散った。爆発が、機動要塞と巨大イコンを紙風船のように遙か彼方へと吹き飛ばしていく。
　キラン。
　空に二つの星が光った。
　こうして、今年の鷽騒動は幕を閉じたのであった……多分。