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リアクション
「柚ちゃーん、背中流してあげる!」
「ありがとうございます。じゃあ私もサニーさんのお背中流しますね」
サニー・スカイ(さにー・すかい)がスポンジをあわあわと泡立てる。
杜守 柚(ともり・ゆず)も負けじとスポンジを取り出すと、同じ様に泡立てる。
2人の間に、緊張が走る!
「ちょっと、私が先に流すの!」
「何時もお世話になっているお礼なんですから、私が先に洗ってあげますよ」
あわあわあわ。
二人が他愛もない諍いをしている間に、杜守 三月(ともり・みつき)はサリーの髪を洗っている。
ちなみに全員、水着着用。
それでもサニーと柚に洗いっこは男性陣には少々刺激が強いのか、レインとクラウドはそれとなく目を逸らしている。
「そういえばサリーちゃん、ラフィルドは来てないの?」
「ラフィルドなラ、そこニ……」
「え?」
サリーが指差したのは、赤い温泉。
洗い終わったサニーと柚が浸かっている。
「まさか……」
その頃、サニーと柚は既にラフィルドの餌食となっていた。
「はぅ……何か、おかしいです……」
「んんんっ、やっ、くすぐったい……っ」
暫くの間二人は温泉に揉まれ、やっとのことで解放された。
タオルの上で上気した体を冷ます柚とサニー。
柚が飲み物を取りに行った隙を見計らって、三月はそっとサニーに話しかけた。
「先日のあれ……サニーさんを好きだっていうの、あれ、嘘じゃないんだ」
「え……?」
やっと上気から解放されたサニーの頬が、再び赤くなる。
「だから、真剣に考えて欲しいんだ。僕はサニーさんのこともっと知りたいし、僕のことも知って欲しい」
「え、ええと……」
「もし迷惑なら言って欲しい」
「め、迷惑なんかじゃ……」
サニーは顔を赤らめながら、やっとのことで言葉を絞り出す。
「その、私、実は結構体が弱くて病気になりやすいし、両親がいないからお店やってて、三月さんに迷惑かけるかもしれないけど……いいの?」
おどおどと、三月を見上げるサニー。
その顔が上気しているのは、もう温泉のせいではなかった。
◇◇◇
「ふは〜、やっぱり温泉はいいよね〜」
「そうですねー」
湯けむり温泉に入って手足を思いきり伸ばしているのは上原 涼子(うえはら・りょうこ)とレイリア・シルフィール(れいりあ・しるふぃーる)。
真っ赤な温泉に涼子の大きな胸がぷかりと浮かぶ。
「それにしても、変わった温泉ですね。赤いなんて」
「そうだねー。でもこれだけ赤いと、なんか効き目がありそうだね」
お湯をすくいながらきゃっきゃと体に擦り込んでいく。
「うわー、ぬるぬるするー」
「気のせいでしょうか、まるで体にまとわりついてくるようです」
無邪気に言い合う二人。
しかし、次第にだんだん言葉少なになっていく。
「き、気のせいでしょうか、なんだか体中が熱くなってきました……」
「さ、さすが温泉。効き目抜群だね」
「な、なんだか体がくすぐったくなってきました……」
「お、お湯が合わなかったのかな?」
そんな事を言ってられるのもほんの僅かだった。
ラフィルドが溶け込んだこの赤い温泉は、彼女たち二人にもその効果は例外ではなく。
ぬるり……
くちゅり……
ゆっくりじっくり、彼女たちを浸蝕していく。
「はっ……あ、熱いぃ……」
「んんっ、くすぐったぁい……」
彼女たちの温泉はまだまだ始まったばかり……
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