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リアクション
【13】
「今、ヴァーチャル世界で起こっているトラブルはご存知ですか?」
カゲノ鉄道会社を訪ね、御神楽 舞花(みかぐら・まいか)が持ってきたのは『変コレ』の騒動の件だった。
その話は御神楽 陽太(みかぐら・ようた)も知っている。
「俺に協力しろと?」
「パラミタ御神楽家史で陽太様の述懐が紹介されています。環菜様と御結婚される前の陽太様は類まれなイマジネーション力をお持ちだったとのことです。ただし、御結婚後は、必要がなくなって発揮されなくなったそうですし、残念ながら内容も伝わっていませんが……」
「そ、そんなの残ってるんですか……」
「素晴らしい想像力をお持ちだったのは確かです。その熱量でなら変態力に互角以上に対抗できる筈です」
「ええっ?」
「勿論、陽太様に変態力があると判断したわけではありません。あくまでも陽太様の伝説のイマジネーション力の熱量がそんじょそこらの変態力を軽く凌駕することを期待してのことで……決して陽太様が変態だと判断したわけではありません。」
「いいですよ、2回もフォロー入れなくても……」
「どうかヴァーチャル世界に囚われた方々を救い出す為、御助力ください」
「う、ううん……」
自分の黒歴史を掘り起こすようで気が進まなかったが、人助けと言われては無碍には出来なかった。
ヴァーチャル世界にログインし、舞花のナビを頼りに件のAIの元……中枢に向かって進む。
「中枢の場所は特定出来ますか?」
「ええ。一カ所不自然な地点があります」
高台から2人は空京そっくりの町を見下ろす。
この世界にある建物のほとんどは入れるようになっていたが、一カ所だけ入ることが出来ない設定になっている場所があった。
「それはどこです?」
「シャンバラの中枢……シャンバラ宮殿です」
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