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第四師団 コンロン出兵篇(第1回)

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第四師団 コンロン出兵篇(第1回)

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 各部隊に先立って発つ、騎狼部隊捜索班。いち早く編成を終えた彼らだが、出発の直前、彼らはこの女性に会っていた。
「では、お一人で向かうおつもりですか?」
「ああ。こいつで、な」傍らのレッサーワイバーンをポンと叩くのは第二陣として到着した朝霧 垂。「勿論、セイカを見つけたら連絡を取って、協力し合おう。敵は一筋縄じゃないからな」
 敵……ミレイユは騎凛を捕えている国頭のことを思い出しごくんと唾を飲んだ。
「久多も先に向かってるんだよな。三手くらいに分かれた方がちょうどいいだろう。しかし未踏の地コンロンだ。何があるかわからない。ピンチの際にも、連絡を取り合って……」
「そうですね。互いに実戦は積んでいますし」
 鉄心はそう言う。まだ戦歴の浅いトマスはやや緊張の面持ち。
「朝霧さんなら、俺たち分隊一個分に匹敵するでしょうし」
「や、それは言いすぎだと思うが……」
「ええ。何と言っても手強いのは国頭でしょう。どうかお一人のときに、やられないように」
 鉄心が言うのに対し、朝霧は、
「国頭にやられる? ああ。パンツなら穿いていかないから大丈夫だ」と返した。
「え」
 パンツなら、穿いてないから大丈夫だ。パンツなら、穿いてないから大丈夫だ。
 旅立ち前の朝霧。なら、もうパンツは、穿いてない・・・・・・・・・・・・・・・・・
 真っ赤なトマス。鉄心もちょっと……「ははは」と笑ってみせていたが、隣にいるティー・ティー(てぃー・てぃー)がじっとこちらを見ているので、汗をふいて立ち戻った。
「どうかしたのか? 男性陣?」
 朝霧は不思議そうに問うたが、ルイーゼ・ホッパーは歩み出て「うん。つわものだ」と言い朝霧と握手を交わした。「健闘を祈ろう! 打倒パンツ野郎」
「? ああ。これで対策はばっちりだからな」
 と、朝霧、レッサーワイバーンにまたがる。ひらり。
「あっ!!」
「(だ、だめだ。トマス君。そこで一時停止ボタンを押したら! キミのキャラが壊れる!)」
「(ごめんなさい)」
 何故か一瞬停まりかけたが、浮上し、舞い上がっていく朝霧。
「じゃあな!」
「朝霧さん……本当に、どうかご無事で」トマスは目を閉じ祈っていた。
「さっきのは、何でもなかったんだよ。ティー」鉄心は自身に呼びかけ、騎狼の手綱を引いた。