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第四師団 コンロン出兵篇(第1回)

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第四師団 コンロン出兵篇(第1回)

リアクション

 
 
 西王母のあるユーレミカに向かう、教導団の旅の仲間たち。雲流れ平野を越えると、雪原に至る。
 雪原の町にいたのは、彼女も調査班として内地で活動していたはずであった。しかし、真っ先に迷った。そしてここに辿り着いた。
 グロリア・クレイン(ぐろりあ・くれいん)
 無口な機晶姫レイラ・リンジー(れいら・りんじー)は、フリップに「help!! help!!」と書いて一行を待っていた。
「いや、その、こんなところで助けを求めていてもだな……」
 イレブンたちは困ったが。とりあえず合流できてよかった。
「しかし、ここまで来るとさすがに寒いな」
 ナインはおなかが冷えるわ、と言ってグロリアたちがしっかり身にまとっている防寒着を恨めしそうに見る。
「この町で、寒さ対策の装備を整えていった方がよさそうですぅ」
 メイベル以下、女四人湯煙旅情衆も身を縮こまらせている。
「その物体は?」
 アンジェリカ・スターク(あんじぇりか・すたーく)が、マリーの吊り下げているものを見て問う。
「ああ、これはブルタ(動物カテゴリであります! ふんっ)」
 更にきつく縛り上げる。
「ヒィィィィ」
「死刑囚であります」
「ヒ、ヒィィィィ!」
「な、いったい何をなさったんですか……」
「ま、また女の子たちだ。はぁはぁ、ボ、ボクを助けてよぉ。可愛い子ちゃんたち、き、きっといいことがあるぞ♪」
 しらーっとした目で、ブルタを見るグロリアたち。
「あ、ああまたそんな目でボクを……ふ、うふふ、ボクをかわいそうだと哀れんで、さぞ君は気分がいいだろうね。はぁはぁ」
「まだ言っているでありますかっ!!」
「ヒ、ヒィィィ」
「さあ、ブルタおまえは西王母の生け贄となるであります。ふふり。行くでありますよ、皆!」
「西王母?」
 グロリアは問う。
「そうであります。わてらは、コンロンの世界樹、この雪原の果てにある西王母を調査に来たのであります!!
 さあ、グロリアたちも荷物をまとめ、わてらに従軍しユーレミカを目指すでありますぞ!」
「は、はい!」
「さあこれでわてらの戦力もいよいよ増した。
 兵ども! メニエスに遅れを取るな!! 西王母はわてら教導団が制圧するであります!!」
 マリーは、何か間違っていないか……ともあれ、一行は北を目指す。
 
 
 そして、ユーレミカ。
 やはり、教導団より先に到着していた。
「メ、メニエス・レイン!」
 メニエスの思わぬ襲来を、最も早く世界樹を目指していた宇都宮 祥子(うつのみや・さちこ)が迎え撃つこととなった。
「くっ。何てことなの。龍騎士といい、アルコリアといい、とんだ邪魔が入るわね!
 セリエ、ランスロット! メニエスをとめられる?」
「お姉さま!」
「祥子。この相手は、手強いぞ……」
 剣を抜いたランスロット、それにセリエ・パウエル。
 メニエス、ミストラル、ロザリアスの三人衆はすでに化け物の姿で、牙を突き出し、こちらに迫ってきている。
 しかも、事態はさらによくない。
 ユーレミカに入ろうとしたところ、現地の勢力と思しき、妖しげな頭巾をかぶった連中がぞろぞろと出てきて、話も通じないのだ。頭巾たちは宇都宮らが何とか説明しようとねばると、剣を抜き、まじないのような言葉を呟き始めた……
 宇都宮は目的のため、何としてでも西王母に辿り着きたかったので、やむなくこれを力押ししてでも突き進む判断を下した。
 しかし、数が多い。
 同人誌 静かな秘め事(どうじんし・しずかなひめごと)は宇都宮に、なるべく拠点から引っ張って滅殺するよう進言し、具体的な策を練ると言った。相手勢を引きつけながら雪原の方まで返してきたところ、メニエスと出くわした。
「ついてないわね、本当に……だけどここまで来ておいて後に引けないわ。
 同人誌は何をもたもたしているの、早く何とかならない?!」
「そ、そんな簡単に切り抜けられる事態ではないですわよ!!」
 そうこうする間にも、雪の林を頭巾たちはぞろぞろと剣を掲げ、侵入者を駆り出そうとやって来る。
 目の前には、恐るべき敵、メニエス・レイン。
 
 教導団世界樹班も(ブルタも)、ここに訪れようとしていた。
 さらに……
「ふふ、ふははは。争え、争え……」
 本性を現した魔王ジークフリートが、樹々の影からこの様子を見ている。
「さてとこの間に、手薄になっているユーレミカへ、魔王軍が乗り込ませていただくとするかな、く、く、く、ふはははっ」
 
 
 ここで一旦、コンロンにおける特別編「コンロンの世界樹」は続く、となるが、一人、更にコンロンのもう一つの特別編の可能性に行き当たっている男がいた。
 単身、コンロン山に向かっていたセオボルト・フィッツジェラルド(せおぼると・ふぃっつじぇらるど)は何を見たのか。
「か、輝かしい。これは、天界へと続く道なのでしょう。光で、光でいっぱいで。ああ。
 だ、だが……駄目だ。自分は、自分はまだ、そこには至れないのです」
 ワイバーンで飛ぶセオボルトの目の前に、幾つもの巨大な火柱が立ち現れる。「ああっ、るねっでかると」ワイバーンの首にがくっともたれかかり頭をかかえる。「……自分はどうしてここに在る?」
 む。地面の割れ目から、何かが出てくる。ぞろぞろぞろ。ちんちくりんのおかしな兵隊たちだ。
「だ、誰だ。ここは、そもそも何処なのだ……自分は、自分とは一体何だ?」
 ミカヅキジマ、クィクモにいる皆……ヒクーロ、ミロクシャ、ボーローキョー、シクニカ、ユーレミカ……コンロン八軍閥? そうか。八軍閥の最後の一つは、コンロン山の中にあったのか。(続)
 

担当マスターより

▼担当マスター

今唯ケンタロウ

▼マスターコメント

 教導団キャンペーンシナリオのリアクションを公開させて頂きました。
 大幅な遅延となりご参加頂いた皆様には誠に申し訳御座いませんでした。
 今後のお知らせとも関係してくるのでまず触れておきますが、前回に執筆体制を見直さねばと書きましたが今回のマスタリングまでにそれを整えることが叶わず、遅延を招いてしまう結果につながってしまいました。
 そこで執筆体制についてですが、次回からはこの【コンロン出兵篇】も仮ですが【カナン再生記】形式で幾つかの関連シナリオを出していく方向で考えています。私の現在の執筆スタンスとゲーム全体の進行がどうしても逸れてしまうということもあります。その点でご迷惑おかけ致しました。盛況頂きましたが私による75人シナリオは暫く、今回で最後となると思います。勿論【コンロン出兵篇】は引き続き、メインは教導団のシナリオとして私が責任をもって担当致します。よりよい形でコンロン世界の冒険と戦いを楽しんで頂けるよう体制を整えたく思いますので今後のお知らせをお待ちください。
 
 ご参加、ありがとうございました。
 
 また、コンロン地方のワールド設定と公式マップが完成しておりますので、そちらも近々ご覧になって頂けると思います。
 シリーズの扉絵はゆかこ絵師、公式マップは乃希絵師に担当して頂きました。絵師様ありがとうございました。
 
 *
 
 以下、第一回各章の概要を記しておきます。
 
 第一章
 コンロン入口の都市クィクモに到着した教導団(陸路・空路第一陣)の様子、それから陸路は第二陣もすでに出発しており彼らの到着するまでのシーンが描かれます。四千近い兵力がクィクモに集結。空路第二陣は遅れて出発するとのこと。クレア中尉を司令官、復帰した戦部小次郎を参謀長としてクィクモに司令部。新星のクレーメック隊長は胸騒ぎを覚え雲海に空路第二陣を迎えに発つ。海軍の設立。騎狼部隊からはさらわれた騎凛師団長救出班が結成されクィクモを発ちます。

 第二章
 先行組が設営を開始していたミカヅキジマのクレセントベース。こちらは香取中尉を中心に司令部が形成。クィクモから移動してくる本隊を迎える準備と、現地の軍閥・長猫を兵として編成および基地の設営が行われます。
 クィクモでは会議が開かれ、各方面へ向かう編成が組まれます。
 
 第三章
 先行組からの調査班メンバーを中心に、内地――ミロクシャやその周辺における出来事。すでに内地で活動している帝国龍騎士や、夜盗、亡霊といった新勢力との接触や、旧軍閥との接触など今後の核心に絡んでくる部分です。ここに、騎凛救出班らクィクモから派遣されたメンバーも近づきます。更に思いがけぬ敵(?)も。
 
 第四章
 ようやく準備の整った空路第二陣が出発。タシガンからも参加者が加わります。
 クィクモでは、編成を終えた各隊が行動を開始。内海を渡りミカヅキジマへ。クィクモ近海へ。ヒクーロへ。ヒクーロではすでに行動している教導団以外の者もいて、雲賊と軍閥とのつながりなど今後の展開につながる部分に迫っていきます。
 
 第五章
 この章が、第一回の終章的な位置づけになり、各々のシーンのラストが次回への重要な展開になっています。いよいよ、幾つかの形で帝国との戦争に移っていくことになります。
 教導団以外に、今回はパラ実、百合園が、勿論、教導団との関係も含め重要な位置にきました。とくに百合園は帝国に対し牙を剥いた形になります。立地的には東にある帝国に対し最前線にあります。どうなるのでしょうか。
 
 乙女とうな重と龍騎士と 乙女とうな重と龍騎士についてのお話が描かれています。
 
 別章
 「コンロンの世界樹」ということで公式設定である「西王母」のあるユーレミカを目指す者たち。それぞれの思惑や欲望が交錯します。
 情報量の少なさにも関わらず、10組の方が西王母関連のアクション。いきなり世界樹へのアクションをかけられた方もいらっしゃいましたが、今回はそこまでの話として調整させて頂きました。今回はまだ特別編的な位置づけとさせて頂き、どう今後に関わってくるかはまだ予想できないところです。
 更に最後に、地図上ではまだ明らかになっていなかった最後の軍閥への示唆。
 
 
 今回から章構成をシンプルに致しました。※参加者の方には登場章を個別メッセージでお知らせしております。
 とくに調べたい内容のある方は上記の概要を参考に見てください。
 文量は文庫本にすると250頁くらいだと思います。
 参加されていない方・初めての方でも今回から読める書き方にしてありますし是非、読んでみてください。興味を持たれた方は、これの前にある【コンロン出兵篇】「序回」と読むと、どうやって今回のような位置づけになったのかがわかって面白みが増すと思いますよ。
 第二回は、今回からの続き=第六章〜という形で書き進めていこうと思います。参加される皆様、よろしくお願い致します。
 
 招待は今回は他校生多めになりました……教導団のメインストーリーですが、他校生視点がないとシナリオが動かない部分もあるのでご了承を。他はアクションの優劣よりも今回リアクション中で次回への危急の展開にある方などが多くなりました。個別コメントも招待の方など今回は幾人かに書きましたが、全員に書けませんのでどうぞご了承ください。
 誤字脱字等、また、個別メッセージや登場章の記載等にも誤りがあればご指摘ください。執筆明けの中での作業ですので……。誤りには後日修正対応致しますので。
 ここに書けなかったことはマスターページで書ければ、書こうと思いますし、お知らせもありますのでお待ちください。また皆様にお会いできればと思います。
 
 
 *教導団キャンペーン(第1回)昇進者一覧
  大尉昇進 クレア・シュミット 香取 翔子
  中尉昇進 クレーメック・ジーベック ルース・メルヴィン 戦部 小次郎
 
 *また、教導団キャンペーンシナリオ担当として言及すべき関連ですが、士官称号名は「第四師団○尉」となっておりますが、第四師団における任務で昇進したことを示す程度の意味であり、仕様上「第○師団」と付いています(これまでもそうだったので)。(その師団内のみでなく)教導団におけるいかなる任務においても共通・通用する称号です。当然ですがこれまでのキャンペーンと同等の扱いであり、以降のキャンペーンについてもそうです。