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【ロリオとジュエリン】愛とは奪い合うもの

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【ロリオとジュエリン】愛とは奪い合うもの
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第9章 ‘A un pervers seoir punition!-変態に相応しい罰を!-

「女に見境のないエロ男は、このセクシーな姿でナラカへ送ってあげるわ♪」
 桜月 舞香(さくらづき・まいか)は長い髪を片手でさらりと撫で、小悪魔な笑みを浮かべる。
「ジュエリンさん、ちょっとお手伝いしてくれますか?」
 ちょいちょいっと桜月 綾乃(さくらづき・あやの)が手招きをする。
「バニーガールの衣装ってあります?」
「えぇ、ありますわ」
「まいちゃんの着せ替えを手伝って欲しいんです。黒いエナメルがいいですね」
「これですわね?」
「はい。それではまいちゃんを着せ替えましょう♪」
 舞香が着てきた服を脱がしてやると、美しいボディーラインがばっちりと見える。
「―・・・舞香さん、羨ましいですわ」
「フフッ、まだ15にもなっていないなら。きっと成長するわよ。腰がすっごく細いんだし、見合う大きさの方がスタイルよく見えると思うわ」
「そういうものですの?」
「大きさだけで寄ってくる男なんて、ゲスですよジュエリンさん。内面の美しさを見てくれる人こそ、本物の愛ですよ」
 超ハイレグレオタードを舞香に着せながら、恋の話に花を咲かせる。
「あぁゆうふうに、しくこく連れ去ろうとする野蛮なやつも消えていいですよね」
「本当、そうよね〜。繁殖したければ、同じ生き物を相手にしろって思うわ。恋の脈がない上に、もう恋人がいる相手にちょっかい出すなんて論外よ」
「えぇ。それ以上にあの姿を思い出しただけでも、もう・・・」
 ファスナーを上げるジュエリンの手が震える。
「大丈夫ですよ。そんなやつ、まいちゃんと退治してやりますから♪」
 そっと綾乃が手を置き、怯える彼女を落ち着かせる。
「天国を見せてやった後に、たっぷりと地獄を見せてあげるわっ」
 ジュエリンにウサ耳をつけてもらい、綾乃にはピンヒールを履かせてもらう。
「王子様〜、どこにいらっしゃるんですか〜」
 ベッドへ誘い込もうと綾乃が王子を探す。
 自慢のボディーを見せつけるように歩き周囲を見回す。
「そんなとこにいらっしゃったの?」
 アスカからブルタと逃げきったキブを見つけ、妖艶な笑みを浮かべて近寄る。
「王子に近づくと、ボクがいるさないよっ」
「ねぇ王子様、そんな貧相な娘より私と付き合わない?とびっきり広い住処にも連れて行ってあげる。ベッドで2人きりでお話しましょ?」
 胸の谷が見えるぽぃ〜んとした巨乳で誘惑する。
「とっても魅力だと思うけど、ただ付き合う相手はいやなんだよね」
「そこで何があるか、想像してみて?王子の想像していた通りのことが待ってるわ♪」
「へぇ〜・・・いってみようかな」
「王子、きっとトラップだよ!いっちゃいけないっ」
「お黙りなさい」
 綾乃がブルタを縛り上げる。
「なっ、何をするんだよ!?」
「ブルタを離してあげてっ」
「さぁ、行きましょう。王子♪」
 小柄な王子の身体を綾乃と2人で抱え、屋敷の寝室へ向かう。
「ねぇボクが想像して通りのことって何かな?」
 触覚のように折れ曲がった耳を見つめ、舞香に視線を移す。
「ウフフッ。ベッドに横になってちょうだい♪」
「こうかな?」
「王子・・・増えすぎって、時にとっても迷惑なことなのよ。嫌がる人を追い回すのも・・・ね」
「何か様子が変・・・だね」
「増えすぎた生物を減らすには去勢するに限るわよね」
 逃げられないように片手を踏みつけて王子を見下ろす。
「その求婚待てぇい!」
 天上天下唯我独尊 丸(てんじょうてんがゆいがどくそん・まる)が寝室のドアを開けようとする。
「2人っきりでお楽しみのところですから、邪魔しちゃダメですよ★」
 綾乃はくすっと笑い、メイスで殴りつける。
 どふぅうっ。
「うぅうっ。この程度では、ワタクシの王子様への愛は妨害できれぬ!」
「きゃわぁあ!?」
 どぉおおんっ。
 床に突き飛ばされ、寝室に侵入されてしまう。
 寝室では・・・。
「約束通り広いナラカに送ってあげるわ。地獄で好きなだけ繁殖するのね!」
 15cmのヒールで股間の急所にピンヒールキックをくらわす。
 メシャァアアッ。
「ぎゃぁあああ!?」
「増えすぎた生物を減らすには去勢するに限るわよね」
「王子様!ワタクシというものがありながら、他の女に色目を使うなどあんまりであろう!む?ワタクシの王子様になんてことをする!えぇい、退かぬか!」
 舞香まで突き飛ばし王子に近寄る。
「ワタクシをよく見るがいい!このつぶらな瞳、この全身から醸し出す妖艶なる魅力・・・そのような女、霞んで吹き飛ぶ程に実にパーフェクトではないか!
「よくも邪魔してくれたわねっ」
 よろけなが立ち上がった舞香が怒鳴り散らす。
「えぇ、その辺の背景は引っ込んでいるのだ!さあ王子様、考え直すがいいぞ!ワタクシこそ王子様に相応しく、王子様こそワタクシに相応しいのだ!」
「このっ、一緒に退治するわよ!?」
「むっ、小娘風情が。やれるものならやってみるがいい!」
「じゃあそうするわ。ねぇ、それここに全部ばら撒いちゃって」
 白い煙の缶を抱えたベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)を見つけ、舞香がばら撒くように言う。
「―・・・え?そうですね、きっといい夢が見れますよ」
「そうね、ナラカで♪」
 ベアトリーチェが缶の蓋を開けたのを確認すると、舞香は片手をひらひらを振りドアを閉めた。
 王子と丸、2人きりにして・・・。
「ぐはあぁああ!?」
「ごほっごほっ。あぁっ、ワタクシの王子様が!?こらっ、ここを上げるのだ!」
「フンッ、いやよ」
「このままでは王子様が・・・。このワタクシが、直接空気を送り込んで助けるしか方法はないっ」
「ぎゃーーーっ!?くるなぁあ!そんなことするくらいなら、死んだほうがマシだ!!」
「王子様っ、そんなにワタクシのことを思ってくれているのだな」
 拒否されたことに気づかず、丸がほろりと涙を流す。
「お似合いね?フフッ」
 数十分後、舞香がドアを開けるそこには王子を抱きしめて横たわっている丸の姿を発見した。
 丸の方はもちろん・・・。
 普通に眠っているだけ。