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■ヘクトルと第七龍騎士団4
大破されたヤークトヴァラヌスには、ヘクトルとシャヒーナの姿はなかった。
身体を引きずるベアを連れ、大怪我をしたソアを運びながら、
ヘクトルはケイとカナタの元に現れる。
「『ドージェの妹』の魔鎧の言ったことも、正しかったかもしれない。
オレに両方を守ることはできないんだ」
ラズンの言っていたことをあげながら、ヘクトルはソアとシャヒーナを交互に見る。
「これ以上、無辜の民を傷つけるならば……。
姫宮 和希(ひめみや・かずき)の言っていた通り、オレは自分の意思で歩んでいこう」
ヘクトルの瞳には、もはや迷いの色はなかった。
「オレは、エリュシオンを離れよう」
「じゃあ……!」
ケイにソアの身体を預けると、ヘクトルは首を振る。
「だが、シャンバラにともに行くことはできない。
オレはオレの信じる大義の元、戦うことにする」
ヘクトルは、第七龍騎士団の有志を連れて、立ち去って行った。
第七龍騎士団は、元々のエリュシオン軍と、ヘクトル派に分裂した。
シャンバラ出身の団員達も、どちらを選択するか、自らの意思で決める必要があった。
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