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真女の子伝説

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真女の子伝説

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6.百合園女学院
 
 
「見えてきたー、あたしの百合園女学院♪」
 七瀬瑠菜が歓喜の声をあげた。
 学園のブロックに渡る最後の橋にさしかかると、むこうから楽譜の束をかかえた一人の生徒が歩いてくる。
 真珠を持っているだろう七瀬瑠菜に気づいても、別段走ってくる様子もない。きっと争奪戦には興味のない生徒なのだろう。
 七瀬瑠菜は、平静を装ってゆっくりと歩いていった。
「あのう……」
 そのまま何事もなくすれ違うかと思われたとき、その生徒が声をかけてきた。
「何か?」
 思いっきり警戒しながら、七瀬瑠菜はその生徒の挙動に集中した。だが、それがまずかった。
「隙だらけじゃ!」
 突然の声とともに、火球が七瀬瑠菜の足許に飛んできて炸裂した。
「うきゃあーーー」
 爆発に吹っ飛ばされて、七瀬瑠菜が空中をくるくると回転しながら飛んでいく。
「シェリス、ちょっとやりすぎなのでは……」
 橋の上に落ちている真珠を拾いあげながらフィル・アルジェント(ふぃる・あるじぇんと)が、シェリス・クローネ(しぇりす・くろーね)に言った。
「よいよい。この程度で死ぬような者は、百合園女学院にはいないはずじゃ。それよりも、それを早く見せてくれぬか」
「はいはい」
 シェリス・クローネに言われて、フィル・アルジェントは真珠を手渡した。
「ふむふむ。激しい争奪戦でだいぶひどい有様になっておるが、真珠が真の姿ではないようじゃの。ほれ、ここを見てみるのじゃ、真珠層が剥がれて、中身がのぞいておる。たぶん、これは、阿魔之宝珠と呼ばれていたアイテムだと思うのじゃが、まあ、それはおいおい調べてはっきりとさせよう。そうじゃな、とりあえずは実験をしたいのじゃが……」
 シェリス・クローネがキョロキョロと犠牲者を探すと、校門へ行く手前に男が一人倒れているのを見つけた。死んだふりをしているトーヤ・シルバーリーフだ。
「まあ大変、助けてあげないと」
「わしに任せるのじゃ」
 シェリス・クローネは、全力疾走でトーヤ・シルバーリーフに近寄っていった。そのまま、間髪入れずにまず真珠を押しつける。
「うわ、いきなりそれは、段取りが違いますぅ」
 ネコミミをつけたジャンプスーツ姿の少女になってしまったトーヤ・シルバーリーフが叫んだ。
「おお、面白いのじゃ。姿形だけでなく、衣装まで替わってしまうとは。なんと恐ろしい呪いなのじゃ」
 魔法の効果を確認できて、シェリス・クローネは凄く嬉しそうだ。
「何笑っているんですぅ。それをよこすのですぅ」
 立ちあがったトーヤ・シルバーリーフが、怒ってシェリス・クローネにつかみかかっていった。
「こらこら、二人ともやめなさい」
 あわてて、フィル・アルジェントが間に割って入ろうとする。
「こらー、うちのトーヤちゃんに、何をするんですの!」
 遅れて、呆然としていたトーヤのパートナーであるヴィーレ・ステラマリスが参加する。
 もう、これでは、子供の喧嘩に親が出るの典型みたいな騒ぎだ。
 さすがに、その騒ぎに、校門前で待ちかまえていた生徒たちも真珠の存在に気づいた。
「あそこです。みんな行くです!」
「にぎゃあぁぁぁーー」
 小鳥遊花梨が、猫缶をフィル・アルジェントたちのど真ん中に投げ入れた。集まっていた猫たちが、一斉に彼女たちの許へ殺到する。
「きゃう、猫ちゃんが、猫ちゃんが……」
 動物好きのフィル・アルジェントが、歓声とも悲鳴ともつかない声をあげる。
「えーい、邪魔ですぅ、どくですぅ」
 トーヤ・シルバーリーフが、噛みついてきた猫を捕まえて放り投げた。
「うざいのう。すべて灰にしてやろうかなのじゃ」
 猫にたかられてキレかけたシェリス・クローネが火術を使おうと身構えた。
「ひどいです!」
 小鳥遊花梨が、叫んだ。
「いたいけなねこさんたちをいじめるなんて、ひどい人たちです」
「そーよそーよ」
 十六夜朔夜、七瀬歩、秋月 葵(あきづき・あおい)エレンディラ・ノイマン(えれんでぃら・のいまん)、セシリア・ライト、フィリッパ・アヴェーヌたちが、口をそろえてそう言った。猫は、いかなるときにも正義だ。
「そーよそーよ」
「そーよそーよ!」
「うわー、この姿になってまで、そーよそーよ攻撃を受けるとは思わなかったですぅ。いたたまれないですぅ」
 トーヤ・シルバーリーフが頭をかかえた。女子一丸となってのそーよそーよ攻撃は、たとえ女の子の姿になっていたとしても、男子の精神にはきつすぎる。
 シェリス・クローネたちが一瞬躊躇して固まったとき、一匹の猫が彼女の手から真珠を猫パンチではたき落とした。
 シェリス・クローネたちがあっと思う間もなく、球体である真珠は、猫たちの本能によって次々とパスされていく。
「うわわわあ、くるなあ!」
 真口悠希が悲鳴をあげて、いきなり近づいてきた真珠にむかって無茶苦茶にエペを突き出した。フェンシング用の細い突剣の一撃が真珠をかすめたが、直撃でなかったため、わずかに真珠層を剥がして跳ね上げただけであった。
「ナイスキャッチだもん」
 飛んできた真珠を、秋月葵がみごとにキャッチした。
「それをよこすのですぅ」
 トーヤ・シルバーリーフたちが、秋月葵に殺到する。
「だめだもん。これは、静香校長が言った通りに、破壊するんだもん」
 両手でぎゅっと真珠をかかえて、秋月葵が叫んだ。
「そうです。壊すんです。だから、葵から離れてください」
 秋月葵につかみかかるいくつもの手を引き剥がしながら、エレンディラ・ノイマンが叫んだ。
 秋月葵の肩に乗っていたゆるスターのマカロンも、誰の手であろうと所構わず噛みついて御主人を守ろうとした。
「いたたたたたた。いったーい、噛んだあ」
 噛まれたヴィーレ・ステラマリスが悲鳴をあげる。
「こらあ、私まで噛みなさるな」
 十六夜朔夜までもが噛まれて、あわてて手を引っ込めた。
 獅子奮迅の働きだったが、頑張って動きすぎて、マカロンは真珠に触れてしまった。ボンという音ともに、ゆるスターの身体に超特大のリボンが現れる。一応、マカロンも雄であった。
「きゃあ、マカロンちゃんどうしちゃったの、かわいー」
 思わず見とれてしまった秋月葵に隙が生まれた。
「みんなおとなしくしてよね!」
「せーの」
 セシリア・ライトとフィリッパ・アヴェーヌが、捕獲用の網を秋月葵たちに投げかけた。
「きゃあ」
 網に絡まってもつれた秋月葵たちが、全員派手にすっ転ぶ。
 コロコロと、真珠が網の目の間から転がりだしていった。
「なに……これ? わー、なんかきれー」
 修学旅行用の買い物から帰ってきた遠鳴 真希(とおなり・まき)が、偶然通りかかって真珠を拾った。
「それを渡すんだー」
 叫びながら、肩にカカオ・カフェインを乗せたミューレリア・ラングウェイが走ってくる。
「えっ? な、なんで!? わーっ!」
「真希ちゃん、こっちー!」
 パニくりかける遠鳴真希にむかって、網の中から七瀬歩が手をのばして叫んだ。
「歩ちゃん!? なんだかよく分かんないけど、はい、パスー!」
 遠鳴真希は、七瀬歩にむかって真珠を放り投げた。
「させないぜ。カカオ!」
「うむ。任せるのにゃ」
 ミューレリア・ラングウェイの肩からカカオ・カフェインがゴム弾を乱射した。その一発が、みごと真珠に命中して軌道を変える。弾かれた真珠は、校門のバリケードのむこうへと飛んでいってしまった。
「しまった。誰だよ、こんなバリケード作ったの。中に入れないじゃないか」
「それは、ミュウにゃ」
 カカオ・カフェインがしれっとミューレリア・ラングウェイに言った。
 
    ☆    ☆    ☆
 
「ふう。外ではいろいろあったようですけど、ここに入ってしまえば安心ですね。これは静香様の所に持っていきましょう」
 もうぼろぼろになっている真珠を拾いあげて高務野々は言った。バリケードのむこうからは生徒たちの怒号が聞こえるが、中に入ってこられるようになるまでには時間がかかりそうだ。
「そ、それは、今ここで破壊してしまった方がいいと思うんだもん」
 真珠を運び去ろうとする高務野々に、その場に駆けつけた山田 晃代(やまだ・あきよ)が言った。
「そんなにあわてなくても、平気ですよ」
「いや、それは、ここで破壊するべきだわ」
 ニッコリと笑う高務野々に、山田晃代のパートナーのイリス・ベアル(いりす・べある)が強行に言った。
「あら、ずいぶんと性急ですね。まさか、あなた……」
「試してみる?」
 いぶかしげに見つめる高務野々にむかって、イリス・ベアルが手をさしだした。
「よろしいのね」
 真珠をその手にくっつけようとした高務野々の手から、イリス・ベアルが素早くそれを奪い取った。
「ああ、何を……」
「ほら、私は女だったでしょう」
 言うなり、イリス・ベアルは真珠を上に放りあげた。そのまま砕いてしまおうと、ホーリーメイスを振りあげる。
 やっと長かった混乱に終止符が打たれるかと思ったとき、空中で火球の爆発が起こった。真珠を狙った物かは分からないが、爆風で真珠が別の方向へと吹き飛ばされる。
「いい仕事であるな、オリヴィア」
 飛んできた真珠をパシッと受けとめた桐生円が、火球を放ったオリヴィア・レベンクロンを褒めた。
「ああ、それを返すんだもん」
「嫌であるな。やれ、オリヴィア」
「そうするかねぇ〜」
 桐生円に言われて、すかさずオリヴィア・レベンクロンが雷術を放った。
「危ないんだもん!」
 危機一髪、山田晃代が隠し持っていた避雷針を地面に突き立てた。まさに至れり尽くせりの活躍で、雷光が地面に吸収される。
 だが、その隙に、桐生円たち三人は、校舎の中へ逃げてしまっていた。
「追いましよう」
 高務野々が言って、走りだした。だが、校舎の扉が氷術で凍りついていてびくともしない。
「やられたね。他の出入り口を探しましょう」
 イリス・ベアルの提案で、三人は別の出入り口へとむかった。
 
    ☆    ☆    ☆
 
「これでいいかなあ」
 廊下自体を氷術の氷で封鎖してオリヴィア・レベンクロンが言った。
「足止めには充分であるな。さあ、放送室にいる校長の所に急ごうではないか」
 放送室前に辿り着くと、そこにはロザリンド・セリナがいた。
「真珠を手に入れたのですね。さすがです。さあ、ここで破壊してしましょう」
 そう言って、ロザリンド・セリナが手をさしだした。
「いいや、これは直接校長に手渡したいのだが」
 ロザリンド・セリナの手を払いのけて、桐生円は言った。
「その必要はありません。桜井校長は、壊してほしいと言っていたのですから」
「それでは面白くないではないか。ミネルバ」
「は〜い。あーそびーましょー」
 桐生円に呼ばれて、ミネルバ・ヴァーリイがいきなりランスを突き出した。さすがに、警戒していたロザリンド・セリナが自分のロングスピアで受けとめる。狭い廊下で槍を振り回す二人も無茶だが、ロザリンド・セリナの動きを止めることにはミネルバ・ヴァーリイは成功した。
 その隙に、桐生円が放送室に飛び込む。
 だが、放送室はすでにもぬけの殻だった。
「探すぞ、オリヴィア。彼女は任せたぞ、ミネルバ」
 そう言うと、桐生円は放送室を飛び出した。ここにいないとなれば、まずは校長室が怪しいだろう。
 校長室近くまでやってくると、桐生円は、オリヴィア・レベンクロンに少し離れて待っているように言った。校長室前の床には、わざとらしくバナナの皮が撒いてある。さらに、天井には紐で吊られた金だらいがしかけられていた。
「罠だとしても、幼稚すぎるだろうに」
 鼻で笑うと、桐生円はバナナと金だらいを避けて、少しななめの位置から扉を開けようとした。そのとたん、いきなり床がパカッと割れて、落とし穴が口を開けた。
「しまった。それこそ単純な引っかけであったのか」
 落とし穴といっても、たいした深さのない物だ。怪我をしないようにか、何かゼリーのような物が穴の中にためてはあったのだが……。
「ちょ、待て。これは……はうっ」
 変な悲鳴とともに、桐生円の着ていたコンバットアーマーがバラバラになる。気絶してすっぽんぽんになった桐生円を落とし穴から吐き出すと、マジックスライムがオリヴィア・レベンクロンの魔力を感じて大きく盛りあがった。
「なんです、これは〜」
 離れていたのが幸いして、オリヴィア・レベンクロンは落ち着いて火術でスライムを灰にした。
「でも、これはまずいですねぇ。撤退かなぁ〜」
 すっぽんぽんの桐生円を担ぐと、オリヴィア・レベンクロンはあわててその場から逃げだしていった。
 桐生円の手から零れ落ちた阿魔之宝珠は、マジックスライムに触れたせいかもうほとんど真珠層も剥がれ落ち、鈍い光を放ちながら校長室の扉の前に転がっていた。
 
    ☆    ☆    ☆
 
「あら。お馬鹿が罠に引っかかったようですわね」
 校長室の中で、ラズィーヤ・ヴァイシャリーが楽しそうに笑った。
 桜井静香は、まだ縛られたまま椅子に座らされている。
 同室していたメイベル・ポーターとしてはいいかげん校長を自由にしてあげたかったが、それはまだラズィーヤ・ヴァイシャリーが許してはくれなかった。あまつさえ、彼女がしかけた単純な落とし穴の中に、ラズィーヤ・ヴァイシャリーは魔法スライムという恐ろしい物を入れておいたのだ。
「ほーっほほほほほ。以前デスリンク姉妹がイルミンスール魔法学校で粗相しましたとき、先ほどの傭兵たちに回収に行かせましたのよ。もちろん、スライムの方をですわ。でも、もうすべて退治された後だというので落胆していましたら、生徒と一緒に持って帰ってきた潰れた銘菓百合園饅頭の箱の中に、一匹だけ隠れていましたの。捕まえるのに、ずいぶんすっぽんぽんが出ましたけれど、なんとか無事生きたまま捕まえられましたわ。それ以来ペットにしておりましたのよ。本当に、かわいいペットですわ」
 あっけらかんとラズィーヤ・ヴァイシャリーが言う。
「それにしても、あの者たちは何をしているのかしら。役立たずですわね」
 未だに帰ってこないゴチメイたちを思って、ラズィーヤ・ヴァイシャリーがちょっぴり眉根に皺を寄せた。
「さて、真珠を持ってきた者は、どんな姿で転がっていますかしら」
 わくわくしながら、ラズィーヤ・ヴァイシャリーが扉を開けて廊下へ出た。だが、そこには誰もおらず、スライムは灰になっていた。
「私のかわいいスライムが……。なんということを。そうですわ、真珠はどこに」
 そう言って、ラズィーヤ・ヴァイシャリーは一歩踏み出した。
 パキン。
 何かを踏んだ。
 ラズィーヤ・ヴァイシャリーが足許を見ると、自分の足が阿魔之宝珠を踏み砕いていた。
「あららら……」
 唖然としていると、砕けた阿魔之宝珠が目映い光を放ち始めた。
「えっ!?」
 ちゅどーーーーーーん。
 
    ☆    ☆    ☆
 
 その後、掲示板に幾枚かの張り紙が出された。
『ヴァイシャリーを騒がせた呪いの真珠は、無事処分されました。被害に遭われた他校の方々は、無事回復されておられます』
『校長室は模様替えのために、しばらく入室禁止といたします。臨時校長室は以下の通り……』
『ラズィーヤ・ヴァイシャリー様は、しばらく御旅行の予定です』
 
 

担当マスターより

▼担当マスター

篠崎砂美

▼マスターコメント

 お馬鹿シナリオにおつきあいくださりありがとうございました。
 争奪戦だったので、人の出入りの激しいリアクションとなりました。テンポ重視だったので、いつもよりは短めです。
 いちいち性別を書くのも読みにくいのでやっていませんが、今回はキャラのステータスやイラストをリンクから辿って表示させながら読むと、変身した人たちの元の姿とのギャップでより楽しめるかもしれません。でもイベントカットを発注するのは……(笑)。まだ、前回のワルプルギスの夜の方が、イベントカットとしてはかっこいいような気もしますが。
 
 前回もチラリと書きましたが、私の場合は、5W1Hを重視します。そのため、アクションも以下のフォーマットを満たした物はこちらも把握しやすいので、アクション成功不成功の判断もスムーズです。
 
 いつ、誰が、どこで、何を、どのようにして、どうした。
 
 これが満たされていないと不完全ということです。
 今回は、「どこで」が不明瞭なアクションが多数ありました。特定の場所で待ち伏せは、そこに目標がこなければ確かに失敗になるわけですが、失敗なりの描写はされる可能性はあります。ところが、町全体を監視するとか、居場所が確定できない場合はどう判定されるのでしょうか。これは、どこにでもいる、つまりはどこにもいないと判断します。そのため、場所がはっきりしている人たちのアクション決定後に、隙間があればこちらの判断で挟み込む形になります。この時点で、元アクションからかけ離れる割合が大幅に増えてしまいます。
 まあ、サブキャラ的に活躍させたい場合は、あえて限定させないというのもありではありますが。
 
 また、「どのように」が無い場合、描写しようがない場合があります。「宝珠を手に入れたら**する」の場合、手に入れられなかったら描写のしようがないというわけです。方法が書いてあれば、失敗の描写の可能性は出てきます。
 「if」を使った「**できなければ**する」というものは、ダブルアクションになりがちですが、判断材料にはなります。ただし、二択ですから、片方は完全没ですので、アクションに書けることが減ってしまいますね。このへんはケースバイケースで、オールマイティでなければある程度はいいと思います。やり過ぎると、「船頭多くして船山にのぼる」になりますので、どこへむかいたいのか分からなくなってしまいますから。ただし、この選択肢も5W1Hの矛盾がないことが条件です。「山の麓で**できなければ頂上で**する」としかない物などは明らかに没です。
 
 また、今回のような「巻き込まれ型」の依頼は、事前準備することができません。そのため、「宝珠を手に入れるために用意した**を使い」は原則没となります。ただし、今回のように時間敵余裕が多少ある場合などは、「**を**から入手して使う」や「**のために**を用意して現地に来ていた」は整合性がありますので、正当性があれば可能です。ただし、入手できなかったという判定も当然ありますから万能ではありません。また、当然入手に時間がかかりますから、他の人たちからは出遅れます。
 
 このあたりは、実は文章作法の基本なのですが、アクションも文章であることは間違いはないので、綺麗に当てはまります。このあたりに留意して書くと、分かりやすいアクションが書けるかもしれません。