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酷薄たる陥穽-シラギ編-(第2回/全2回)

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酷薄たる陥穽-シラギ編-(第2回/全2回)

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第5章 死龍VS  (2)

 水龍は、黒煙を上げる村から少し離れた森の上空で浮かんでいた。
「ねぇねぇお兄ちゃん。あんなの、昨日いましたっけー?」
 ノーン・クリスタリア(のーん・くりすたりあ)影野 陽太(かげの・ようた)の運転するオイレの助手席から、いまひとつ真剣味の不足した声で問いかけた。
「……いなかったよ…。死龍は探索に使用されてたみたいだから、石を持ってきて……それでじゃないかな…」
 答える陽太の声は、風の音に消え入りそうに細い。
 ここまでのオイレの運転が、どうやら自分で考えていたよりも傷を負った体にはこたえているようだった。
 本当なら数日間、部屋で安静にしているべきだったのだろう。だがベッドで寝ているだけだと退屈だった。体はともかく、頭の方は冴えているものだから、そうするとひたすらくよくよ考えることしかできない。
 昨日放課後の学園に出ていたのも、パソコンを操るくらいだったらどういうことはないと思っていたからだ。
 オイレに乗った当初も、このくらいの振動なら大丈夫かと考えた。しかしこれがとんだ間違いだと気づいたときには、もう引き返せない距離まで進んでしまっていた。
(それに、一番最初からかかわってる者として、最後をきちんと見届けたかったし…)
 だが、無茶は無茶だ。
「大丈夫ですかぁ? お兄ちゃん」
 ぺちぺちぺち。ノーンが腕をはたく。
「………………」
 もう声も出ない。
 ノーンは、やれやれと光る箒を取り出した。
「お兄ちゃん、そんな状態で運転されたらわたしも困りますー。どこか、安全な所へ降りていてください」
「………………ん。分かっ……た…」
 ノーンは光る箒でふわりと宙に浮き上がった。陽太のオイレは、よろめきながら神社の方へ大きく旋回していく。
「お兄ちゃんはときどき変な無茶をするから」
 肩をすくめるノーン。
 そしておもむろに、火天魔弓ガーンデーヴァに矢をつがえた。
「おっきな水龍さんに、どこまで効くか分かんないけどー、えーい様子見ー」
 引き絞られるにつれ、矢の先端に白い炎が燃え上がる。
「ていっ」
   ひゅんっ
 火炎属性を帯びた矢が放たれた瞬間。
 水龍目がけてアルバトロスから飛び出したセシルが、矢の軌道上に割り込んだ。
 結果、その背に炎の矢が突き刺さる。
「はぐっ!」
「きゃーっ、ごめんなさーい! 当たっちゃったぁー」
「かまうな。こいつが悪い」
 攻撃もままならず、地面に激突しかけたセシルを、間一髪でリリスのアルバトロスが受け止めた。
「ばか者が。ちゃんと周囲を見ずに1人突っ走るからそうなるのだ」
 無表情ながらもどこかあきれたような顔つきだ。
「……くそ。
 リリト、もう一度だ」
 自らの血に濡れた手で、ぞんざいに髪をかきあげた。
 けがを負ったというのに、その赤い瞳は苦痛よりも愉悦にきらめいている。傷などお構いなしということらしい。
「懲りぬやつだ」
 それでもリリトは水龍から次々と撃ち出される氷の弾を避けながら、アルバトロスを水龍の真上に操った。
「今度こそ、やってやるぜ!!」
 光条兵器・イクセリオンを手に、アルバトロスから飛び出す。
 水龍の防御壁・滞流する水が、セシルの視界を覆い尽くした。
「そんなもの効くかあーーーーっ!!」
 アルティマ・トゥーレの白光がほとばしり、水壁の一部を氷結する。凍りついた水を蹴りで叩き割ったセシルは、氷の破片をきらめかせながら勢い水龍の内側へ飛び込んだ。
「あの手がありましたか」
 レッサーワイバーンの上で様子を伺っていたルイが、感心したようにつぶやく。
「屍風情が! 人を襲撃した報いを受けてもらおうか! 今、その目をつぶしてくれる! 徐々に身体を砕かれ、視力を失ってのたうちまわってから塵へと返るがいい! はーっはっはっはっ!!」
 水龍の眼前でイクセリオンが真一文字に振り切られた。
 鼻背が砕け、眼窩側壁が崩れる。しかし水龍は死龍、すなわちアンデッドモンスター。既に死んで肉も神経も失われたものに痛覚は存在しない。眼球が溶解して存在しないのに、どんな効果が望めるだろう?
 水龍は大きく口を開け、もはや落ちるだけのセシルをその巨大な牙で引き裂こうとしていた。
「うわ!」
「セシルお兄ちゃん!」
 ノーンが火矢を連射したが、全射水壁に飲まれてしまう。
「ちょっとちょっとキリキリー、やばいよ、あれー!」
 トランス・ワルツ(とらんす・わるつ)がぽかぽか切の頭を叩く。
「たしかにぼーっと見てる場合じゃないよねぇ〜!」
 切がアルバトロスを全速で駆るが、4人乗りの飛空艇ではさすがに加速に無理があった。
「くそ、間にあわない!」
 クドと緋雨が、無理を承知で銃を構える。
 2人で弾道を合わせれば、あるいは――――そのとき、リリトが真上から捨て身の急襲をかけた。
 ギリギリまで溜め込んだ魔法力で、前方、水壁の一点に最大級の氷術を放ち、アルバトロスごと強引に突っ込む。
「やっぱりあほうだ、おまえは」
 エンジンをやられ、黒煙を上げるアルバトロスに、牙にかかる寸前だったセシルを引き込んだ。しかし下顎の骨がアルバトロスに接触してしまう。アルバトロスは跳ね飛ばされ、きりもみ状態で落下した。
「……っ」
 地表へ激突する寸前、かろうじてリリトがセシルを抱き込んで離脱する。吹き上がる爆炎を隠れみのに、リリトは宙で身をひねると見事なバランスで着地した。直後、セシルをぽいと放り出し、砂を巻き上げながら逃走に移る。
「まったく、面倒をかけてくれるものよ」
「……ごめん」
 神妙なセシルを横目に、表情のない顔にかすかに笑みのようなものが浮かんだ。
 本来であれば、水壁が前方をふさぎ、到底逃げられるはずがなかった。それを可能にしたのは安芸宮 和輝(あきみや・かずき)クレア・シルフィアミッド(くれあ・しるふぃあみっど)だ。
 和輝は最初、クレアに火術で炎の剣を作ってもらい、安芸宮 稔(あきみや・みのる)の光術でコーティングして強化、それを媒体として爆炎波を導き、水壁を強引に強行突破しようと考えていた。しかしセシルとリリトの攻撃を見て、これをチャンスととったのだ。
「クレア、氷術であの穴を強化してください。私が通る一瞬もてばいい」
「分かりました」
 瞬時に攻撃方法を切り替え、光条兵器・アマツヒカリヤエハを取り出した和輝は、リリトのアルバトロスを追うように飛空艇を飛び出した。
 稔のかけたパワーブレスの光が和輝を包む。
 リリトが突き破った氷穴が再び水に覆われ、溶け流される前に、クレアが氷術で補強する。
 表面を薄く覆った氷を、やはりアマツヒカリヤエハで強引に突き破り、和輝は水龍の背に着地した。
 水龍の攻撃対象が、セシルたちから内側へ侵入を果たした和輝へと移る。
 圧縮された水の弾が、和輝目掛けて撃ち出された。
「うおおおおおーーーーっ!」
 己の背丈よりもある巨大剣を頭上でプロペラのように振り回し、飛来する水の弾を粉砕する。
 真上に広がった水壁から、まるでドリルのように回転する水の槍が、次々と和輝を貫こうと放たれた。
「ひどい……あんなの、無茶苦茶だよ…」
 四方から伸びる水の槍が水龍自身の肋間骨や背骨を砕いているのを見て、シュリュズベリィ著・セラエノ断章(しゅりゅずべりぃちょ・せらえのだんしょう)はいささか呆然となった。
「痛みを感じない、アンデッドの兵士。単純に戦力としての効率はいいかもしれないけど、ああなるとお粗末なものだよ。なにしろ、自身を滅ぼしていることにいささかの痛痒も感じないんだから」
 リア・リム(りあ・りむ)が不快気に目を細めた。
(だから僕は絶対にこんなこと、認めたりしない)
「安芸宮くんのチームだけでは負担が大きすぎます。リア、セラ、われわれも行きましょう。そして彼の魂を開放してあげるのです。それが私たちにできる、たった一つの供養だと思いますから」
「うんっ!」
 元気よくセラが頷く。
 レッサーワイバーンを操り、ルイは水龍に接近した。

 上空で、ノーンは声の限りに怒りの歌を歌った。隣で、降りそそぐ雨のようにキラキラと空飛ぶ魔法↑↑を放つ。
 彼らの足下では、ルイがヒットアンドアウェイ攻撃で、水龍の攻撃が和輝のみに集中するのを阻んでいた。
 朝露の顆気をまとった怪力の籠手による打撃となるため、接近しなくてはならず、それゆえに巨大な牙や爪の脅威にさらされることになったが、リアが中距離から灼骨のカーマインと曙光銃エルドリッジの二丁拳銃で弾幕援護を放つことでうまく連携がとれている。
 リアでもカバーしきれないときは、上空からセラがサンダーブラストを水龍の鼻先に放ち、ルイが離脱できる一瞬を作った。
「ん〜、さすがルイさんとこは攻守に隙がないですねぇ」
 水龍からいったん距離をとろうと離れるアルバトロスの上で、曙光銃エルドリッジをかまえつつ、クドが感心したように言う。
「ひとのことはいいからこっちを手伝って」
 緋雨が後部座席から魔道銃を突き出し、追ってくる水の弾を撃ち砕いている。揺れるアルバトロスの上から狙って撃つのは通常であれば難しかったが、身に纏った櫛名田 姫神(くしなだ・ひめ)のスキル・シャープシューターとスプレーショットで、緋雨は難なく最後の一発まで砕いた。
「ほら、そっちも! 左後方から水の……何? カッター?」
 ひらたくつぶれた円盤状の物が数発、高速で迫っていた。緋雨の位置からは狙えない。
「はいはい。こっちはお兄さんにおまかせあれ〜」
 楕円の軌道を描いて肉薄するそれは、しかしクドの銃弾を弾いた。
「あらら?」
 水平だから、角度の問題?
「もおっ! 真剣にやってよクド!」
「ごめんごめん」
 あわてず騒がす、マイペース。
 ぐんぐん迫ってくるウォーターカッターを前に銃弾を漆黒の魔弾に変え、クドはあらためて撃った。
 スキル・魔弾の射手が発動し、ウォーターカッターを四方向から同時攻撃で粉砕していく。
 だが水の弾もウォーターカッターも、地対空ミサイルのように途切れることなくアルバトロスを狙って撃ち出されていた。
「一体あの珠ん中にどんだけ魔法力溜め込んでんだか……水龍さんは底なしかねぇ」
 トランスが歌い続けている驚きの歌でSPは補充されていたが、圧倒的に減る方が早い。消耗戦を狙っていたが、このままでは水龍より先にこっちが底を尽いてしまう。
「私たちを近寄らせまいとしているのね」
 4人乗りアルバトロスは大きくて標的になりやすい。速度もヘリファルテやレッサーワイバーンに劣り、小回りも効かない。そのくせ攻撃力はあるのだから、標的にするなというのが無茶な話だ。
 しかし、パートナーの天津 麻羅(あまつ・まら)が単身ヒポグリフで接近戦を挑んでいるのを見て、緋雨としては気が気でない。
「切、なんとかして!」
 麻羅に向かって水龍の爪が振り下ろされた瞬間、緋雨は悲鳴のように叫んだ。
「掴まって! ちょっとあらっぽくいくぞぉ〜」
 切は腰を浮かせ、アクセルを思い切り踏み込んだ。
 空に向かってスロットルを全開し、ぐんぐん上っていく。ひねりを加えて反転。エンジンを切って自然の垂直落下に任せる。
「ちょっとちょっと、切ぅーーーーっ??」
 シートに顔を押しつけながらも、緋雨はスプレーショットで側面からきた水の弾を砕く。
 きりもみしかけた機体が切のハンドル操作で立て直された瞬間、アルバトロスは地表スレスレの位置で噴射し、唐突に浮き上がった。
 アルバトロスの動きについていけなかった水の弾とカッターが地表に激突する。
「わわっっ」
 跳ね回るエンジン。数回のバウンドで、トランスが投げ出されそうになった。
「掴まって!」
 緋雨が手を伸ばし、しっかり握り合う。
 水龍から撃ち出される水槍をS字を描いてすり抜け、アルバトロスは水壁に最接近した。
「いまだ、クド! 確実にやれ!」
「はいなぁ、切さんや〜」
 ヘルファイア、朱の飛沫、血と鉄、クロスファイア、魔弾の射手……クドは次々とスキルを発動させていく。
 冒険屋ギルドが勝負に出たのだ。
 これまでヴォルケーノで上空から見守り、頃合いを見計らっていたローザマリア・クライツァール(ろーざまりあ・くらいつぁーる)は、それと悟ると一気に攻勢をかけた。
「General attack!」
 地上の2人――エシク・ジョーザ・ボルチェ(えしくじょーざ・ぼるちぇ)グロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダー(ぐろりあーならいざ・ぶーりんてゅーだー)に合図を送る。
 自身は急降下をかけながら、ヴォルケーノ積載のミサイルを全弾水龍に発射した。
 上空のヴォルケーノ、地上のアルバトロス。
 ザーッと水の流動する音がして、水壁が流れ、引き伸ばされる。
 層が、見た目にも薄くなったのが分かる。
「ラッキー。これも日ごろの行いがいいからかもねぇ」
 今ひとつふたつ真剣味の足りないコメントのあと。
 クドの二丁の拳銃から、すさまじい熱量を伴った弾丸が放たれた。二丁拳銃のスキルがない分はシャープシューターによって補う。
    ボゴンボゴンボゴンボゴンボゴンボゴンボゴンボゴン
 真円を描くように当たった8発の弾は、触れた瞬間重い爆発音をたて、周囲の水を蒸発させた。
 丸いトンネルのような穴が空き、龍珠を握った鉤爪が見える。
 その瞬間、だれよりも近くにいた麻羅が動いた。
「とりゃーーーーっ!」
 わが身をかえりみない集中力でジェットハンマーの噴出力を使って水のトンネルをくぐり、龍珠に特攻をかける。
 ヒロイックアサルトの白光に包まれた腕で、全力で正義の鉄槌を振るった。
「手応えありじゃー!」
 ピシピシと表面にヒビが入ったのを間近に見て、してやったりと笑う。
 そんな麻羅に向け、水龍の口が大きく開かれた。
 渦巻く水流が口腔内で鋭くとがったとき。
 木々の間から飛び出したレッサーワイバーン上でエシク・ジョーザ・ボルチェ(えしくじょーざ・ぼるちぇ)が、その横顔に天のいかづちを叩き込んだ。
 不意をつかれた水龍は大きく体勢を崩し、左に傾く。
 水の壁が一瞬途切れたのを見て、麻羅は急ぎ脱出した。
「麻羅、無事!?」
「やったぞよ! あと一撃もあればあれは砕ける!」
「麻羅、えらい!」
 緋雨が手を叩いて褒める。
「くっ…」
 同じくレッサーワイバーンを駆るグロリアーナ・ライザ・ブーリン・テューダー(ぐろりあーならいざ・ぶーりんてゅーだー)が、壁の薄いところをついて内部に突入しようとしたが、数瞬の差で持ち直されてしまった。
 回転しながら滝のように流れる水壁に沿って上昇し、鼻先をかすめて旋回する。
 急下降したローザマリアのヴォルケーノが、再び上昇し、奇襲をかけた。
 侵入をはばむ水壁に雷術を放ったが、水はその圧倒的な質量で雷を飲み込み押し流していく。何事もなく流れる水壁に、ローザマリアは突入を諦め、ヴォルケーノを転回させて上空の2人の元に戻った。
「流れが速くて厚い。あれは1人の力では難しいわね」
 そうつぶやいたときだった。
「クレア、サンダーブラストだ!」
 前方の麻羅たちに水龍の注意が向き、攻撃がゆるんだのを見てとるや、和輝が脊柱にアマツヒカリヤエハを突き立てた。
「硬い」
 2度3度と突き立てる。そこに、クレアの渾身のサンダーブラストが続いた。
 水壁を貫いて威力は半減していたが、それでも半壊していた脊柱を割るには十分だった。
 水龍の体の3分の2が本体から外れ、地表に落ちて崩壊する。
 そしてそのことが、水龍のバランスを大きく崩した。
「いまだ!」
 再び真上の水壁から水槍が降り始めた中、和輝が叫ぶ。
 見逃せないチャンス。
 アルバトロスが全速で仕掛けた。
「クド、ハンドル頼む!」
「あいよっ」
 揺れた水壁の薄いところを目指して、強引にひねりを入れるアルバトロス。
 それを狙って放たれた水の弾は、セラのサンダーブラストとノーンの炎の矢が砕く。
 最接近したアルバトロスの上から、間隙を縫うようにして切が左腕に奈落の鉄鎖を放った。間断入れず、緋雨の奈落の鉄鎖がその上に巻きつき、補強する。
 2本の鉄鎖の影響で、水龍は完全に左に傾いた。
 右腕が持ち上がり、龍珠が全員の視界にさらされる。
「みんな、よくやった」
 木の上で気配立ちし、辛抱強くこの瞬間を待っていたレンが携帯につぶやいた。
「ザミエル、弾道を合わせろ」
「Ja!」
 レンが巨獣狩りライフルを撃つ。コンマ差で、そのあとを追うようにザミエルの巨獣狩りライフルが火を噴いた。
(最初の弾は水壁を貫くため。そしてこれが龍珠を砕く!)
 ザミエルの弾を追うように、2発目が発射される。
 水龍はまだ攻撃に戻れない。
 そして自分の位置からガラ空きになったと見るや、ローザマリアもまた、急襲をかけていた。
    パパン!
 最初のレンとザミエルの弾が水壁に着弾し、押し広げる。
 その穴をくぐる2発目。
 龍珠に巨獣用の特殊硬弾が着弾するとほぼ同時に、ローザマリアの則天去私が炸裂した。
 その瞬間、龍珠は粉々に砕け散り、水龍はただの骨となって地表に落下していったのだった。