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暗がりに響く嘆き声

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暗がりに響く嘆き声
暗がりに響く嘆き声 暗がりに響く嘆き声

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 アリサの入ったカプセルは天御柱が回収した。しかし、極東新大陸研究所に引き渡すかは帰ってから検討する事となる。今は結論が出るまで、天御柱で保管し、アリサが目覚めるのを待とうと言う事になった。
 生徒たちを襲った怪現象はアリサの仕業だったので、これで近隣住民たちの苦情や、研究所に入った人を襲うポルターガイストも無くなるだろう。
「いや、一時はどうなるかと思ったよ」
 光が背伸びをして、夜明けの光を拝む。
「そうだね。僕の友達もみんなに感謝してるよ」
 ニコも久々に夜明けを見たと言う。
「心霊現象とか全部、サイオニックスキルが原因だったわけだし、やっぱり幽霊やお化けなんていなかったんだね! キミの友達の子も無事回収できたしね」
「え? 何のこと?」
 ニコが首を傾げる。
「あれ? キミの友達って。アリサのことじゃないの?」
「何言ってるの? 僕の友達があんな生きている人間なわけないよー。

――僕の友達は、この研究所に居る子供たちの幽霊に決まっているんだよ」 

 光は後に知る。この研究所が子供病院を買い取って作られた事実を。
 そして、この依頼の後、研究所から『嘆き声』は聞こえなくなった。
 代わりに、子供たちの楽しそうな声が聞こえてくるようになったと――。

「おばーけなんていなーいさ! おばーけなんてうっそさーっ!!!」

担当マスターより

▼担当マスター

黒井 威匠

▼マスターコメント

 大変だった。意外と。
 皆さんお楽しみいただけたでしょうか。黒井威匠でございます。

 今回、『強化人間』をテーマにした話でしたが、この話はマスターを始めてすぐに思いついた話だったりします。今まで温めていたら、いつの間にか腐卵になっていました。
 なんで、こんな大変複雑な話になったし! と思っています。
 さて、今回これは単発ではありますが、ストーリー的にはこれの続きを用意するつもりです。今度は戦闘メインで行きたいなーとか思っています。
 それではまた、よろしくお願いします。