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蒼空ヒーロー大戦・魔法少女DX!!

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蒼空ヒーロー大戦・魔法少女DX!!
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リアクション

 
〜 蒼空ヒーロー大戦 Siene 7 後篇その2 〜


 『くくくくく……クックックックック……あ〜っはっはっはっはっは!』

突如熱狂的な空気を打ち消すように、会場に声が鳴り響く
壮大な悪のテーマとともに聞こえる声にあたりを見回す【ライトニング・フェニキア】達ヒロイン3人

 『見事だな……正義の戦士達よ
  だがその様な戦いに勝ったところで私の野望は覆らないのだよ!残念な事にな!!』
 「どこだ!姿を見せ………なにっ!?」

声の主を探していた九条 ジェライザ・ローズ(くじょう・じぇらいざろーず)扮する【魔法少女ライトニング・フェニキア】
不意に正面……つまり客席背後に視線を向けた刹那、驚きの声をあげた
その反応に舞台上の者だけでなく、観客も後ろを振り向く

そこには3Dホログラムで巨大な姿を現している【悪の大幹部ドクター・ハデス】の姿があった
腕を組み不適に笑いながら巨大な姿(映像)で言葉を続けるドクター・ハデス(どくたー・はです)

 『悪いが我が組織の目的は貴様達を倒すことではない
  この会場を恐怖と悲鳴で満たし、悪の古代兵器を蘇らせる事なのだよ!
  たった今から君たちにはその崇高な目的に協力してもらう事になる、光栄に思うことだ!』
 「冗談じゃない!そんな協力こちらからお断りだニャ!」
 「この会場に恐怖はいらない!そんな紛い物でなく姿を現したらどうだ!【ハデス!】」

3Dプロジェクターを使っての迫力ある映像に完全と立ち向かう正義側
超 娘子(うるとら・にゃんこ)こと【正義のヒロイン☆ウルトラニャンコ】の言葉に
永倉 八重(ながくら・やえ)扮する【紅の魔法少女ダブルド・ルビー】が同意する
だがそんな態度すら不快に感じない余裕で、悠然と【ドクター・ハデス】は言葉を返すのだった

 『どうやら状況がわかっていないようだな……これは協力の要請ではない、強制的な命令だ』
 「そういう事よ。戦う相手を二人忘れていたようね?」

不意の声に客席の方を向くと先程から存在を消していた2人の幹部
【魔法少女すーさいど☆さゆみん】の綾原 さゆみ(あやはら・さゆみ)
そして【行動隊長ヘル・ムギー】こと鈴木 麦子(すずき・むぎこ)が客席に佇んでいた
事態を察して硬直する正義の戦士3人に声の主である【行動隊長ヘル・ムギー】は不適に笑いながら話を続ける

 「今この会場の子ども達は私達の人質も同然、選びたい放題なのですよ?
  例えば……この子とかね!? 」

【ヘル・ムギー】が言葉と共に傍にいた子ども〜白星 カルテ(しらほし・かるて)の手を掴んで立たせる
芝居なので麦子の力もやんわりで、掴まれたカルテ本人も協力してくれたので本人達は問題ないのだが
なにやら隣の白星 切札(しらほし・きりふだ)が目と顔の色を変えて立ち上がろうとしているのをスタッフの二人
ベファーナ・ディ・カルボーネ(べふぁーな・でぃかるぼーね)シン・クーリッジ(しん・くーりっじ)が宥めて抑えている

 「武器を持つものは捨てて下さい、大人しくしないと、この子がどうなっても知りませんよ!」
 「く………このっ!」

正義側の共通のウィークポイント【人質】を取られ成す術もない【ライトニング・フェニキア】達
唯一の武器所持者の【ダブルド・ルビー】が愛刀【紅桜】を足元に放り投げる
それを見て【すーさいど☆さゆみん】も不敵に口を開く

 「ふふふ、あなた達はいつもそう。この様な手段に弱いのですよ
  ならこちらも誰か一人連れて行きましょうか……あなたとか」
 「………はい?」

言葉と共に【すーさいど☆さゆみん】が握ったのはミーナ・ナナティア(みーな・ななてぃあ)の手であった

(「ちょっと!?なんで私なんですか、さゆみさん!?」)
(「しょうがないじゃない、変な事して流れ変わるのはもう嫌なんです!
  観客とはいえミーナさん関係者なんですからお客ぶらないで協力してっ!」)
(「いや、だって!私もうハタチだし!こんな大人が人質なんて……!」)
(「パッと見10代前半だから大丈夫!大きく見えてもお父さんが喜ぶだけですから!サービスサービス!」)
(「え?ホント……じゃなくて!ちょっと〜〜〜〜〜〜!?」)

聞こえない言い合いを瞬時にしながらずかずかと舞台上にミーナを連れて行く悪の女幹部
見れば【ヘル・ムギー】も人質・カルテを舞台傍まで連れて行っている
それを確認した【ドクター・ハデス】が上機嫌に両手を広げて言葉を放つ

 『さぁ、たった今から君達は偉大なる実験の生贄となってもらう!
  全ての準備は整った!出でよ全ての者達よ!!闇の宴の始まりだ!!』


雷鳴と共に、舞台上のあらゆる出入り口から様々な悪の者が姿を現す

 「【魔王・牛頭鬼】今ここに……ここは魔王である俺が引き受けましょう」
 「何を言うか!この会場の全ては俺様の物だ!この【怪力竜人ギャドル・アベロン】が一足先に手柄を立ててやる」

意気揚々と現れるのは木本 和輝(きもと・ともき)扮する【魔王・牛頭鬼】
そしてギャドル・アベロン(ぎゃどる・あべろん)こと【怪力竜人ギャドル・アベロン】も火を吐きながら登場する

 「ふっふっふ……最低と最悪、止めを刺すならどっちがええやろうかなぁ!」

別の場所から現れたのは前半にも現れた瀬山 裕輝(せやま・ひろき)こと【妬み隊・嫉妬マスク】
手下で引き連れた戦闘員扶桑の木付近の橋の精 一条(ふそうのきふきんのはしのせい・いちじょう)が前半にさらった
小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)達、司会3人を連れてくる
(美羽や裕輝、シリウス・バイナリスタ(しりうす・ばいなりすた)そして雷霆 リナリエッタ(らいてい・りなりえった)
 ……何故か額にみなそろって【反省】と赤字で書かれているのだが誰も触れないので触れない事にする)

そして最後にルカルカ・ルー(るかるか・るー)扮する【暗黒騎士ルカ】を伴い姿を見せたのが
山下 孝虎(やました・たかとら)扮する【行動隊長・虎鬼】であった
その一気に現れた10人もの悪の揃いっぷりに応援していた子ども達が息を飲む

その様子を見ながら【虎鬼】が肩に担いでいた【魔聖剣カリバーン】を天にかざす
聖剣勇者 カリバーン(せいけんゆうしゃ・かりばーん)が変形し演じているそれが、禍々しい声(演技)で叫び声を上げる

 『我に絶望の力を!悲しみの力を!よこせ!今こそわれにぃぃぃぃぃぃ!!』

【魔聖剣カリバーン】の声を満足げに聞いた【行動隊長・虎鬼】が全ての同胞に声を放つ

 「くくく……不安を感知した魔の剣が闇の波動を求めているぞ!
  さぁおまえ達!その無力で手を出せない哀れな3人に悪の鉄槌を下せ!
  ただし命を奪わず……少しずつ苦しみを与えるがいい!
  会場の者達が絶望を感じ、悲しみの悲鳴を存分にあげるようにな!
  それこそがこの古代兵器【魔聖剣カリバーン】の封印を解く力となるのだからな!やれぇぇぇぇい!」

その声を合図に【ライトニング・フェニキア】達3人に襲い掛かる悪の幹部達
手を出せない3人は成すがままにその攻撃を受けて傷ついていく


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 「ねぇ!ニャンコ達どうなっちゃうの!やられちゃうの?」

先程とはうって変わった絶体絶命の光景に子ども達は息を飲む
アデリーヌ・シャントルイユ(あでりーぬ・しゃんとるいゆ)の隣に座って見ている女の子が
売店で買った【ウルトラニャンコ】の人形を胸に抱えながら心配そうに聞いてくる
その頭を撫でながらアデリーヌは彼女に語りかける

 「どうなったらいいと思う?その為にお兄さんやお姉さんにお願いされた事、思い出してみてください」



同じ様に別の席で怖くて目をつぶっている兄弟がいる
先程喧嘩をしていて、留めに入ったときに仲良くなった彼らにルファン・グルーガ(るふぁん・ぐるーが)が声をかける

 「怖いか?だがこういう時こそ目を開いて頑張って見るべきじゃ
  大事なのはヒーローが強いという事じゃない、こういう時にどう彼らが頑張っているかなんじゃよ
  それこそ、彼らが一番見てもらいたいところなんじゃからな」



 「すごい!みんな頑張って見てくれてるよ!」

そうやって次第に子ども達が泣かず、頑張って手に汗を握って見始める光景を見て
秦野 萌黄(はだの・もえぎ)が感嘆の声をあげる
先程のような司会に促されてする応援でない、ささやかながら一人ひとりが自分の声で発する応援の声が重なっていく
その様子にベファーナ・ディ・カルボーネ(べふぁーな・でぃかるぼーね)シン・クーリッジ(しん・くーりっじ)も驚いていた

 「凄いですね、これがショーの最骨頂……といったところでしょうか?」
 「そうだなベファーナ。よかったじゃねぇか切札、こんな大事な所に身内が関われて……あれ?」

ベファーナの呟きに乗って、先程押さえ込んでいた切札に声をかけるシン
だが気がつけばそんな切札が席から姿を消していた
良く見ると隣にいたインベイシア・ラストカード(いんべいしあ・らすとかーど)もいない

 「くそ、目を放した隙に……どこ行ったあの親馬鹿!?」
 「シン、あそこ!」
 「…………はぁ!?何だありゃあ!?」

何かを察したベファーナが客席を指差す
その先の光景を見て思わずシンも素っ頓狂な声を挙げざるを得なかった


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 「貴様の火を俺様の炎で飲み込んでやる!【ボルカニックバースト】」
 「共に喰らうがいい【黒炎】!!」

【怪力竜人ギャドル・アベロン】と【魔王・牛頭鬼】の炎が【ダブルド・ルビー】と【ウルトラニャンコ】を襲い
その勢いで共に膝を突いて崩れ落ちてしまう

 「ふん、なかなかしぶといわね!これでもくらいなさい!」

【怪人・ドンヂー】こと鍛冶 頓知(かじ・とんち)の必殺技が【ライトニング・フェニキア】に炸裂する!
倒立の要領でガタイに似合わず華麗に反転し、手を軸にして両足で首筋を挟み込み、そのまま全身をひねる
高速回転と共に脳天を地面に叩きつけて彼女の体がバウンドする

 「イヤん、パンツ見えちゃうじゃない?でも流石にこれで立ち上がる力も……って何!?」

余裕で再起不能を確信する【怪人・ドンヂー】
だがゆっくりと立ち上がる【ライトニング・フェニキア】を見て驚きの声を挙げる
見れば【ダブルド・ルビー】と【ウルトラニャンコ】も立ち上がっていく

 「く〜なんかカッコいいやん!嫉妬の炎がメラメラと沸いてきたわ
  だが残念だったな!見よ!会場の恐怖の思いが段々と集まってきているで!これで剣の力も開放や」

【龍の波動】と【妬みの渇望】を駆使して演出された真っ黒目の塊が頭上に浮かび上がる
その光景に人質のカルテに剣(←小道具)を向け、嘲笑を浮かべる【行動隊長ヘル・ムギー】

 「どんなに立ち上がっても、この子が人質である限りあなた達は手を出せないのです
  さぁあなた達の絶望も頂きましょうか!うふふふふふふふふ」

 「ならばその人質を帰してもらいましょうかこの外道!!」
 「…………………………………は?」

段取りに無い台詞と声に【ヘル・ムギー】こと麦子が素に戻って舞台を見上げる
見れば背景セットの後ろから少し覗く別の建物の上に人影がある
良く見るとインベイシア・ラストカード(いんべいしあ・らすとかーど)を魔鎧に変えて纏った白星 切札(しらほし・きりふだ)だった

 「闇を切り裂く逆転の切札(ジョーカー)!【インベイシオン】ただいま参上!」

高らかな声と共に舞台セットに降り立つ切札
だが切札の出番など誰も聞いてなく、誰もがその理由を計りかねているところに
切札の指が【行動隊長ヘル・ムギー】に迷い無く向けられている

 「我が娘に手を出すなど言語道断です!
  そこの無能な連中に代り!私が正義の鉄槌と共にひとじち……いや娘を取り戻す!」
 「いやいやいや、そこ間違いと直しが逆だから!っていうか娘?」

【すーさいど☆さゆみん】こと、さゆみが何となく事態を察して【ヘル・ムギー】の傍らのカルテに目を向ける
事態を察した【ヘル・ムギー】こと麦子も乱入ヒーローの目的が傍らの子だとわかって同様に覗き込む
……等の人質役は、思わぬ身内のカッコいい登場に目をキラキラ輝かせていた

 「えっと……あの、カルテちゃん……だっけ?親御さん何とかしてくれない……かな?」

確実にピンポイントな殺気を感じ、わりと必死で人質カルテと交渉する麦子
しかし、身内のカッコいい様を辞めてくれといわれて、うんと言える大人な子供などいない

 「……………………………………………………たすけて」
 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

唯一の予期せぬデッドエンド確定に絶叫を上げる女幹部【ヘル・ムギー】
折角の【暗黒騎士ルカ】としてルカルカ・ルー(るかるか・るー)が頑張った努力を無にする様な速さと迫力で
ターゲット【ヘル・ムギー】に接近する【インベイシオン】
至近距離に到着する事約1秒、必殺技のチャージは既に終了(約1ミリ秒)である
  
 「あ……あ、あ……あ?」
 「穿て、逆転の白星(インベイションホワイトスター)」
 「あははははははははははははははははははははは〜」

哀れ、死の笑い声とともに天高く舞い、第2の退場となった【ヘル・ムギー】である
何よりも窮地を脱するのは応援でも何でもなく『身内の愛』という教訓を植え付けた乱入ヒーロー
そのままカルテを舞台下に降ろし

 「……では、後は任せました!ヒーローの皆さん!」
 「「「ちょっとまてぇぇぇぇぇぇ!!」」」

颯爽と立ち去るその姿に残りの人質4人が声を揃えて突っ込みを入れる

 「ちょっと!司会はともかくもう一人一般客がいるんですけど!?ワザワザ名乗って格好良く出て無視はないです!
  現われたんならちゃんと仕事してください!ヒーローでしょ!?」
 「え〜〜〜〜、だってこれ以上は進行の迷惑でしょう?」
 「うわ急に現実に戻ってるよあのヒーロー、っていうか司会はともかくって何!?人質は平等でしょ?」
 「そうだよ、仕事しないのが最悪だよ!せめて負けて帰るとかやる事はやってよね!」

ミーナの抗議に、面倒くさそうに返答する逆転の切札(ジョーカー)
立場を論外が如き一蹴され抗議する雷霆 リナリエッタ(らいてい・りなりえった)小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)

 「……ってなんか文句言われてますけど、どうしましょう?」

完全に素に戻った【インベイシオン】こと切札が困ったように身に纏っている魔鎧に相談する
鎧ことインベイシア・ラストカード(いんべいしあ・らすとかーど)がそのままで楽しそうに返答する

 『いいじゃねぇか、公然と暴れてくれって言ってんだぜ。それでカッコいいって言われるんならOKだろ?』
 「いや、でも………娘の手前これ以上迷惑かけてるところは……」

切札が客席を見ると、当のカルテはキラキラと目を輝かせて叫んでいる

 「がんばれ〜!いんべいしお〜ん!」
 「やります!正義の為に戦いますっ!」
 『切り替えはやっ!?』

すぐさまターゲットを人質を捕らえている【嫉妬マスク】と【すーさいど☆さゆみん】に絞る【インベイシオン】

 「こうなったら奥の手や!奥義!【嫉妬憐々砲!】」
 「は!?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」

自らの死を予知した【嫉妬マスク】こと瀬山 裕輝(せやま・ひろき)が奥の手を放つ
傍らの戦闘員扶桑の木付近の橋の精 一条(ふそうのきふきんのはしのせい・いちじょう)を掴み
弾丸の如く投げつけるというルール無用の奥義に
弾丸本人の叫びがこだまする

当然、相手もそれを受け止める優しさなど微塵もなく、蹴りで容赦なく軌道をかえられ
形容しがたい回転とともに一人の戦闘員が姿を消した

 「あなたの手札じゃ私は倒せませんよっ?」
 「ぐああああ!?【辛みバリア】が効かないとは……むしろマウント……だと?」
 「喰らいなさい正義の鉄拳!」
 「ぎゃあああああああああああああああああ」

そのまま【嫉妬マスク】にガード無視の体当たりがてら舞台隅でマウントポジションを取り、上手く子どもに見えない方向で
【インベイシオン】血の制裁が繰り広げられ【嫉妬マスク】の絶叫がこだまする
当然次に正義の死神に見初められているであろう【魔法少女すーさいど☆さゆみん】は顔面蒼白である

 「あ……あの……私どうしたら?」
 「ああもう!出番もうちょっと後だったのに!行きますよみなさんっ!」

腰が砕けかかっている【すーさいど☆さゆみん】の横を、出番を控えていた鬼久保 偲(おにくぼ・しのぶ)を筆頭に
芦原 郁乃(あはら・いくの)蒼天の書 マビノギオン(そうてんのしょ・まびのぎおん)
続いてアンタル・アタテュルク(あんたる・あたてゅるく)が次々と戦いに(取り押さえに)飛び出していく
最早完全に場外乱闘の流れに『よくわかっている、こういうのが大好きな』お父さん達が盛り上がっている

 「とりあえず……続けよっか?」

ルカルカ・ルー(るかるか・るー)の完全な素の一言で、本編も無理矢理再開される事になる


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 「え〜〜〜〜〜と、どう収拾つければいいのだろう?」

最早無言のままの舞台監督に声をかけるのが忍びないまま、思案に暮れるコア・ハーティオン(こあ・はーてぃおん)
そんな彼の目の前に差し出された物がある

 「これは……マイク?どういう事だ鈿女博士」
 「わからない?こういう時こそ【神の声】よ」

見ると差し出し主の高天原 鈿女(たかまがはら・うずめ)が冷静なままハーティオンに話しかける

 「客席に向けてコレ読みなさい。いつもの貴方通りに読めばそれでいいから」
 「む…?なんだこれは?…読めばいいのか?よく判らないが……判った、任せてくれ」

手に渡された紙を見ながら、とりあえずハーティオンは喋ってみる事にする
何だかんだ言いながら、終盤戦の幕開けである