リアクション
■エンディング
「みんな、ありがとう! ほんとに、ほんとに、ありがとう!!」
スウィップは輝く笑顔で意識世界へ戻って行くリストレイターたちに手を振った。
それはもう、ちぎれんばかりにブンブンと。
「あんな顔して。よっぽどうれしかったんだなぁ」
リストレーションを終えてみんな一様に疲れていたが、成し遂げられた達成感と満足感で、いつも以上に気力は充実している。
「それで彼女、ここに残ることに決めたんだって?」
「ん? とゆーかさ、みんなの話を聞いて、意識世界の自分と向き合う決心がついたってさ。
で、とりあえず検閲官とやらに、彼女がここに残ることを決めた事情を訊くことにするって。
それから最終的に残るか戻るか決めるって言ってたよ」
「そうか」
下を見ると、スウィップはもう大分小さくて、豆つぶみたいだったのに、それでもこっちを見上げて手を振っているのが分かった。
「また会おうな、スウィップ!
向こうか、こっちか。とにかく、また会おう!」
「またねーっ!」
「また会いましょう、スウィップさーーん!」
大きく手を振り返す。
このとき、これが何を意味するのかに気付けている者は、だれ1人いなかった――――
『ようこそ! リンド・ユング・フートへ4 了』
こんにちは、またははじめまして、寺岡です。
またも遅延してしまい、申し訳ありません。
今回、この長編書く癖をなんとかしようと『既定の文字数で仕上げること』を目標に頑張ってみたのですが、終わってみればみごとにいつもと変わりのない状態になっていました。
参加者さまには大変失礼をしてしまい、恐縮するばかりです…。
さて。
今回、スウィップの今後について投票をとらせていただきました。
【残る】 30票
【戻る】 10票
【棄権】 7票(白紙含む)
以上の結果により、スウィップはリンド・ユング・フートに残ることになったわけですが……執筆をしましたところ、皆さんとの会話で、不思議とスウィップの意識は戻る方に大分傾いてしまいました。あらら。
大変困りました。
執筆前には「エンディングは「本の破壊は止まったけど、まだまだリストラする本は残ってるから。また手伝ってね!」で決まりだな」と考えていたのですけど。
投票で決めるとしたのですが、かといってアクションの結果を無視することもできません。
ですので、今スウィップは心情的に残る55%・戻る45%ぐらいになっていると思ってください。
まだまだ揺れてます。ひっくり返る可能性、大です。
今度スウィップが登場したとき、彼女はどんな結論を下すでしょうか。
よかったら、彼女の決断をもう少しお待ちいただけたらと思います。
それでは、ここまでご読了いただきまして、ありがとうございました。
次回『炬燵狂想曲』でもまたお会いできたらとてもうれしいです。
もちろん、まだ一度もお会いできていない方ともお会いできたらいいなぁ、と思います。
それでは。また。