リアクション
【ホール】
「それでは皆さん、お疲れ様でした!
かんぱーい!」
周囲が夜の帳に包まれた頃、定食屋あおぞらは閉店の時間になる。
主に蒼空学園の学生が客だから夜になると、早々に店を閉めてしまうのだ。
今日はその時間を利用して、小さな打ち上げが行われていた。
「待ってましたー! まかないまかない!」
「このお味噌の味おいしいねー」
「すごい、これカレー味だよ〜」
「見て、オリーブオイルをイケメンが使ってる!!」
「おつかれさま、また手伝いにきますね」
ホールに入りきらない程の人数の従業員の誰もが、パラミタオオマグロの最後の一口を楽しんでいた。
「はーあ、結局期待していた所は収穫なしかー」
耀助は机に突っ伏してオリーブオイルの瓶を一振りする。
ゆらりとゆれる緑色の油の向こうに見えるのは、楽しそうに宴会を楽しむ今日一日限定の仲間達。
気づくと寿子が笑いながら、隣に立っていた。
「耀助くんが期待していたのとは違うかもしれないけど、
これはこれで」
「ああ、新たな出会い。だな」
ここまで読んでくれてありがとうございました。
何だかおなかがへりましたね。