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 第1章 出撃! イコン部隊!

■□■1■□■ 塗装をキメて像賊を倒せ!

整備ユニット『メカニックエンジェルス』こと、
長谷川 真琴(はせがわ・まこと)
クリスチーナ・アーヴィン(くりすちーな・あーう゛ぃん)
真田 恵美(さなだ・めぐみ)で構成される、
天御柱学院整備科のチームは、
出撃前のイコン整備を行っていた。

また、今回は、イコンの外装への塗装も担当することになっている。

「慣れない方が塗装をすると、
駆動部分や関節にまでペンキを塗ってしまって、
故障の原因になってしまうことがありますからね」
移動整備車両キャバリエから塗料を運びながら、
真琴が説明する。

「さすが先輩!
パイロットのことをそこまで考えていらっしゃるのですわね」
退紅 海松(あらぞめ・みる)が、
パートナーのフェブルウス・アウグストゥス(ふぇぶるうす・あうぐすとぅす)を抱きしめながら感嘆する。

「経験の少ない私たちは、
実践というものがどういうものか、
今回のセレスティアーナさん救出で学びたいと思っているんです。
フラクトゥールの整備と塗装も、よろしくお願いしますね」

「あの、口では立派なことを言っていますが……。
いいかげん離していただけませんか?」
海松に抱きしめられて胸を押し付けられているフェブルウスがジト目で抗議する。

「だって!
事件現場には小さい男の子がいないのですもの!
せめて、セレスティアーナさんが小さい男の子ならよかったのですが。
もとい、やっぱり、私にはフェブル君しかいませんわ♪」

「ああ、珍しく真面目なことを言っていると思えば、
いつもの貴方ですね」
海松の言葉に、フェブルウスは草木も枯らすような冷たい口調で応対するのだった。

「ま、まあまあ。
実践ではパートナー同士の連携が大事なんだから、仲良くするんだよ」
「そうそう。
頼れるのはお互いの相棒なんだからな」

クリスチーナと恵美が苦笑しながら仲裁する。

「わかってます。こんな方でも僕のパートナーですので」
「あいかわらずな扱いですわ、フェブル君!」
フェブルウスと海松のやりとりに、
肩をすくめるクリスチーナと恵美であった。

「えっと、そうですね、
小さい男の子に人気、ということで、
イコプラの宣伝などはどうでしょうか」

「そこに対応するのかよ、真琴!?」
クリスチーナが突っ込むが、
真琴が提案したのは、イコプラの広告であった。

「さすが先輩!」
海松が喜色満面に言う。

「いろんなパイロットのニーズに対応できるのが、
『メカニックエンジェルス』の使命でしょう?」
「そりゃそうだけど……」
眼鏡を光らせて言う真琴に、クリスチーナが言葉を詰まらせる。

「まあ、たしかにそうだよな。
よし、真琴、クリス、いっちょやってやろうぜ!」
「おお、かっこよく描いてやろうな!」
気を取り直して言う恵美に、
クリスチーナも、ペンキのハケを握りしめ、
着々と整備は進むのであった。


その近くで、
天御柱学院の
桐生 理知(きりゅう・りち)は、
戦う前に必ず行う決まり事。
お守りを握って目を瞑り、大切な景色を思い出す、という、
いつもの習慣を行っていた。

(翔くんとアリサちゃんと一緒に、
この、空京の街を必ず守るんだから!)

★☆★

『メカニックエンジェルス』の整備は、
いつもと同じく最高のものだった。
事件解決中に機体トラブルが起これば、
パイロットだけでなく、救助される人をさらなる危険にさらすことになる。
それだけはあってはならない、と、
真琴たちの整備士としての誇りにかけて、可能な限りの入念な整備を行った機体が、
パイロットに渡されたのだった。

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アレーティア・クレイスの広告が、
フラクトゥールの外壁に踊る。

「これで目立つようになっていますので、囮になるというのはどうでしょうか」
「たしかに、イコン初心者の私達が派手に突っ込むより、
この方が、セレスティアーナさんの安全を確保して、
味方の支援になる行動ですわよね」

なんだかんだ言いつつ、
フェブルウスと海松は、着実に作戦成功のため、
プラヴァーを駆る。
回避を重視し、隙を見て、銃剣付きビームアサルトライフルで切り込む作戦だ。

そうしていると、
葛葉 杏(くずのは・あん)が、
レイヴンTYPE―Cで、敵陣営に突撃をかけていった。

「この葛葉杏様とレイヴンが来た以上、お前達像族に勝ち目は無い!
さっさと武装を捨てて投降しなさい!」

「畜生! 撃ち落とせーッ!」

「ふははは、無駄無駄!
クエィルごときで、
この天御柱学院のエースである私が操縦するレイヴンに勝とうなんて100年早いのよ!」
応戦する像賊に高らかに勝ち誇る杏だったが。

「……って、きゃあああああああああああ!?
な、なんで!?」
アサルトライフルの銃弾の雨が、レイヴンTYPE―Cに叩きつけられた。

「わ、私は、天御柱学院のエースで4番、もとい、エースでレイヴンなのよ!?
旧式の第一世代、それも像賊風情なんかに後れを取るはずが!?」

実は、杏は致命的な間違いを犯していた。
はやる気持ちのあまり、パートナーを置いてきてしまったのである。
いくらレイヴンでも、地球人1人で乗っていてはセンチネルやクェイルにも勝てない。

「こいつ、フルボッコにしてやる!」

「なにこの出落ち!? ぎゃー!?」

像賊たちにぶっ飛ばされるレイヴンTYPE―C
その外壁には、

山田でもやまだでもねぇ

俺の名はサンダーだぁぁぁぁぁ!

間違えないでくれよな
後藤・山田


後藤・山田(ごとう・さんだ)の、
超個人的な叫びが描かれていた。

こうして、自称「アイドルスター」の杏は、
別の意味で星になったのであった。

「あ、あれはいったい?
先輩、エースパイロットではなかったんですの?」
「……気にしないことにしましょう」
ぽかーんとする海松に、冷静に言うフェブルウスだった。