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Last
リアクション
・Ending
人工衛星の破壊と、施設の奪還は成功。施設にあったレーザー発射装置は破壊され、二度と使われることはなくなった。
また、施設の被害も屋外こそ荒れていたものの内部に関しては軽微であり、こちらもほぼ成功したといえる。
そして、作戦に参加した者たちは帰還した。負傷者は何人かいるものの、死者はなし。
目的自体は、無事に達成されたのである。
「早苗、髪切る道具持ってきなさい」
帰投後、コックピットを下りてすぐに、葛葉 杏(くずのは・あん)は橘 早苗(たちばな・さなえ)に指示を出した。
「どうだ!」
「おおー!」
ドミニクが目を見開き、唸った。本当に切るとは思ってなかったのだろう。なお、スコアはドミニク7、杏6で惜しくも杏の負けだったのである。
「ほ、本当に切ったぁ」
これには、パートナーの早苗の方が驚きだったようだ。
「あ、あの無駄にプライドだけは高くて他人より自分が優れていると思い込んでいる杏さんが負けを認めたなんて!」
本音がダダ漏れである。が、杏は気にすることなく続ける。
「今回の負けは潔く認めてあげるわ。けどね、次も勝てると思ってたら大間違いよ!」
「お、いいね。その意気。楽しみにしとくよ」
ビシッとドミニクを指差し、
「次に会う時はこの葛葉 杏。一.五世代機だけではなく、第二世代機を使いこなせるパイロットになっていると思いなさい!」
軽い負け惜しみを残して、去っていった。
「……よくよく考えると、アタシたちの機体って二.五世代だから、一世代差なんだよね」
「一差(それで一機差で辛勝だなんて……アカデミー第五位の名が廃るよ、お姉ちゃん)」
「し、仕方ないでしょ! アタシ、小隊長も任されてたんだから。じゃなかったらあと三倍はいけたし!」
そんな姉を見て、マルグリットはため息を吐いた。
「越(それ、今回β方面にいたシュメッターの数越えてるから)」
「黒いの一機落とせばちゃんと数合うよっ!」
はいはい、と悔しげに言い訳する姉の言葉を聞き流す。
「あーあ、何かすっきりしないなぁ。
よっし、マルちゃん。こんな時は抹茶アイスだよ!」
「行!(もち、行く。お姉ちゃん、ナイス!)」
戦いを終え、二人はしばしの休息へと向かった。
* * *
(……ヴィクター様、聞こえますか?)
水無月 睡蓮(みなづき・すいれん)はヴィクター・ウェストにテレパシーを送った。
しかし、反応はない。
施設奪還組の最終報告によれば、レーザー発射施設の爆発に巻き込まれたのだという。脱出した気配はなく、跡地から見つかったのは、彼が愛用していたサングラスだけだった。もちろんフレームはひしゃげ、レンズは割れているとのことだ。
(さて、どうしましょうか……)
彼が本当に死んだのなら、このままただの天学生に戻るだけだ。整備科でまっとうに単位を取得し、卒業する。それも決して悪いものではない。
が、やはり物足りない。
電話が鳴る。
ディスプレイに映った文字を見て目を見開き、睡蓮は通話ボタンを押した。
「はい、もしもし――」
<終>
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Last
担当マスターより
▼担当マスター
識上 蒼
▼マスターコメント
識上です。皆さま、任務お疲れ様でした。
私にとって久しぶりのマスタリングでしたが、久々過ぎて感覚完全に忘れてました。おかげで50人シナリオなのに75人シナリオ並のボリュームになってしまいました。なんかもう色々とすいません。劇場版クオリティということでご容赦下さい。
今回キャンペーンシナリオではないため、それと正史に直接含まれる内容ではないということもあり、自重せずに書いてる部分が多めです。普段だったら厳密にやるべきことを「こまけぇこたいいんだよ!」で押し切っていたり。宇宙難しい、ぶつりのほうそくがみだれる!
今回は天学キャンペーンの裏で暗躍していたヤツとの直接対決になったわけですが、結果に関しては……これを勝ちと捉えるか負けと捉えるかは、皆様次第かなと思います。
アクション欄を用いての私信等、ありがとうございます。
今回、個別にお返しできなくて申し訳ございません。全てちゃんと読ませて頂いております。
さて、ここでお知らせですが、本シナリオをもって識上 蒼としての蒼空のフロンティアでの活動を一旦終了いたします。理由は、本業との兼ね合いで継続的なゲームマスターとしての活動を行うことが困難となったためです。とはいえ、ロボットミッションの公開やシナリオガイドの提供があったりしますので、しばらくは名前をお見かけすることになるかと思います。とりあえず、第一期識上 蒼はここまで、ということで。
いずれまた戻ってくるつもりではありますので、その時にはまたご参加下されば幸いです。
イコンの登場から2年、オラトリオ完結から1年。色々ありましたが、ありがとうございました。
それでは、またどこかで。
▼マスター個別コメント