校長室
合コンしようよ
リアクション公開中!
★ ★ ★ 「さあ、続いては、ホレーショ・ネルソンさんだ。ゆっくりと進んで、今、マサラ・アッサムさんの前に立ったあ」 「ちょっと待ったあ!!」 「待ちやがれ!!」 「おおっと、柊恭也さんとリョージュ・ムテンさんが飛び出してくる。これはどうなるのか」 「よかったら、友人からでもお願いできるかい?」 柊恭也が右手を差し出して頭を下げる。 「これを受け取ってくれ」 雷霆リナリエッタからもらった花束を、リョージュ・ムテンが差し出した。 「踊り、素敵でしたよ」 大人の余裕で、ホレーショ・ネルソンが右手を差し出した。その手を、ゆっくりとマサラ・アッサムがとる。やはり、経験の差がもろに出たのだろうか。 「んー、残念。できれば交友関係を築きたかったんだが」 「俺はそんな心の狭い男じゃねえからな♪ 幸せになれよ」 潔く、柊恭也とリョージュ・ムテンがその場を去って行く。 リョージュ・ムテンを見送りながら、なぜかちょっとほっとする白石忍だった。 「後の二人は、一応友達ならと言うことで」 マサラ・アッサムが、一応柊恭也とリョージュ・ムテンをフォローする。 「一応、後で伝えておきます。それで、カップル成立ですが、どこがよかったんですか?」 シャレード・ムーンが、マサラ・アッサムに訊ねた。 「ええと、お父さんみたいなところが……」 いつもと違って、凄くはにかんだ様子でマサラ・アッサムが答えた。 「それでは、あちらの、カップルシートへどうぞ」 シャレード・ムーンが、成立したカップルが団らんできる特性テーブル席の方を指し示して言った。 「それでは、エスコートいたしましょう」 繋いだ手に軽くキスをすると、ホレーショ・ネルソンがマサラ・アッサムをエスコートして連れて行った。 ★ ★ ★ 「さあ、お次は誰だ?」 「はーいなのだあ」 シャレード・ムーンに問われて、屋良黎明華が両手を挙げる。そのまま、いそいそと源鉄心の前に立った。 「ちょっと待ったあ!」 「おおっと、御空天泣さん、なんと、源鉄心さんに……、えっ、違う?」 「もしよろしければ……」 御空天泣が、告白しようとしていた屋良黎明華に手を差し出した。 「ああっ、なんでここで割って入るかなあ」 これはダメだろうと、観客席のラヴィーナ・スミェールチが頭をかかえる。 「あーん、リーリも混ざりたあいぃ!」 駆け出して混ざろうとするムハリーリヤ・スミェールチを、ラヴィーナ・スミェールチがあわてて押さえつけた。 「ごめんなさい」 即座に、屋良黎明華が頭を下げる。 「ふ、そうなのか……。これは、ちゃんと『合コンと男女の恋愛感情の変動について』レポートを纏めないといけないか……」 そうつぶやくと、御空天泣がその場を去って行った。 「はーい、早く戻っておいでよ」 「おかえりー」 観客席から、嬉しそうにラヴィーナ・スミェールチとムハリーリヤ・スミェールチが御空天泣を手招きした。 「あらためて、あの……その……てつこころ……つきあってほしいのだ……」 思いっきり恥ずかしがりながら、屋良黎明華が告白した。だが、どうも、肝心の源鉄心の反応が鈍い。 「正直、どうして自分なのかよく分からないが。気持ちは嬉しいと思う。ありがとう。ただ、今は誰かとつきあったりする気には、やっぱりなれない。君は十分に魅力的だと思うが……。すまない」 「おおっと、これは予想外。源鉄心さん、ごめんなさいしたあ」 「や、やっぱり、黎明華がロリっ子じゃないから駄目なのかな……なのだ」 しょぼんとしながら、屋良黎明華が下がっていった。 「鉄心が、れめいかをいぢめたうさぁ!!」 「許されないですわ!」 すかさず、ティー・ティーとイコナ・ユア・クックブックが、源鉄心にツープラトン攻撃を浴びせて吹っ飛ばす。 「うぼあっ!?」 「反省するうさ!」 「反省しなさいですわ!」 ★ ★ ★ 「さあ、次は、坂下鹿次郎さんが、エメネア・ゴアドーさんの前に走っていったあ」 「ちょっと待ったあ!!」 「おおっと、負けじと、笹野朔夜さんも走りだす」 「差し支えなければ、私をあなたの荷物持ちにしてください」 先んじて、笹野朔夜(笹野桜)が、エメネア・ゴアドーに告白する。 ――なんですかあ、それはあ!! 笹野朔夜の意識が叫ぶが、どうあがいても声にはならない。 「拙者、この通りの性格ゆえ珍妙なことに巻き込むことがこれからもあるやもしれぬでござるが、これまでの様にどんなときでも、何があっても、世界を敵に回したとしても、必ず助けに行くと約束するでござるよ」 「必死さでは、坂下鹿次郎さんの方が上ですが、相手は、エメネア・ゴアドーさんです。はたして、どちらを選ぶのか、それとも、両方ともごめんなさいかあ!?」 「ええっと、とりあえず、二人とも、お友達でいいですかあ?」 とまどいながらも、エメネア・ゴアドーが二人の手をとる。 「おおっと、エメネア・ゴアドーさん、二股かけました。抜け目がありません。これで、バーゲンで三倍の量を買っても、荷物を持つキャリアーが確保できたことになります」 「お友達からでいいんですね。当然次は、恋人で、その次は夫婦ですね。大丈夫、父上の許可ももらってござる。 結婚してくださーい」 一気に妄想を暴走させた坂下鹿次郎が、勢い余ってエメネア・ゴアドーに飛びかかった。 「きゃー、まだだめー」 すかさず、エメネア・ゴアドーがスーパー袋を坂下鹿次郎に被せる。 「い、息があ……かくっ」 呼吸ができなくなって、坂下鹿次郎が落ちる。 「まったくう。後で、良雄さんともう一度おつきあいについては相談させてください」 やっぱり白紙に戻すべきかなと、エメネア・ゴアドーが言った。いずれにしろ、まだまだ競争は激しそうだ。 「はいはい、限度をわきまえない人は簀巻きにして運んでってください」 「ガッテン承知!」 ここぞとばかりに、鬱憤を晴らすかのように日堂真宵と雷霆リナリエッタが、坂下鹿次郎を簀巻きにして運んでいった。