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【5周年記念】スペシャル番組『パラミタ大陸』

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ウルディカ・ウォークライ(うるでぃか・うぉーくらい)の一日】

 朝。ウルディカとロア・キープセイク(ろあ・きーぷせいく)グラキエス・エンドロア(ぐらきえす・えんどろあ)の体調を見る大事な役目を負っている。
 グラキエスの体調は非常に不安定であるため、ウルディカ、特にロアの管理がないと非常に危険なのだとか。
 この朝のチェックで、今日は出かけられるのか、何をしては駄目なのかを判断する。
「……今日は、無茶をしすぎないならば大丈夫ですね」
「そのようだな」
 ロア、続いてウルディカの言葉を聞いてグラキエスは一息ついた。

―今日は何をするんですか。

「魔物や崖等の難所がある遺跡までのルート調査兼開拓だ」
 ウルディカが一日の予定を教えてくれた。我々は果たして生き残れるだろうか。

 撮影は困難を極めて。我々一般人にはきつすぎる道中であったのだ。
「……少し休憩するか」
「おや、お優しいですね。あなたらしくもない」
 ロアの物言いにウルディカの眉がぴくりとするが、彼は何も言わなかった。
 彼の優しさには感謝したい。
「エンドロアもだ。少し休め」
「ああ、分かった」
 しばしの休憩。あたりからは何の音も聞こえない。静寂だけが聞こえる。
 と、不意にモンスターが飛びだしてきた。
「させん!」
 誰よりも早く銃を抜き、襲い掛かってきたモンスターの脳天目掛けてトリガーを引くウルディカ。
 たった一瞬の出来事だった。ウルディカは何の躊躇もなくトリガーを引いた。
 冷徹な目を持ってして、トリガーを引く指に単純な殺意を乗せて、だ。
「あなたたちもお気をつけなさい。怒らせると、あんな風になってしまいますから」
 ロアの言葉が嫌に心臓を突っついた。
 ウルディカの目が、変に恐ろしく見えてしまう。
「安心しろ。お前等が変なことをしなければ、何もしない」
「ウルディカはそんなことしない。俺が保障する」
 グラキエスがウルディカは怖くないと言ってくれる。
 我々は思い切ってウルティカの目を見てみた。
 先ほど、モンスターを撃ち殺した時の目とあまり変わりはない。だが、殺意もありはしない。
 強いて言うならば、瞳の奥には優しさみたいなものが垣間見えた。

 ウルディカたちは無事に遺跡へと辿り着いた。
 グラキエスの体調管理を済ませ、今日の情報をまとめながら明日は別ルートを開拓するか話し合う。
 話し合いが終わると先にグラキエスは眠ってしまい、ロアとウルディカが見張りを行う。
「彼女にカッコイイ姿が見せられるといいですね」
「……今は任務だ。いつも通りをやるだけだ」
 そうからかわれ若干戸惑っているように見えるウルディカに、我々は少しだけ親近感を覚えた。

 これがウルディカ・ウォークライの一日――