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リアクション
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集団はレッサーワイバーンがやや優位に立っている。
予想通りの展開だ、ここまでは。
■
「そして、その展開を!
私達は確固たるものにするのです!」
きら〜んっと、朔は後方を睨む。
パートナー達に合図を送る。
「イルミン生の優勝のため!
競争相手を、2番手で足止めするのです!」
しびれ粉の効力は有効で、後続の選手はもたついている。
「けれど影野 陽太(かげの・ようた)だけは、無条件で通しましょう!
環菜に罪はありませんから」
陽太は通された。
そして朔は爆弾弓を用意すると、スナイプ狙いをはじめた。
ターゲットとなったのは、直後の後続集団――小型飛空艇だ。
「動物の集団……はいないですね。
『その身を蝕む妄執』で、操縦者の混乱を狙いましょう!」
朔は『その身を蝕む妄執』で乗り手を混乱させる。
「スカサハは、六連ミサイルポッドで敵機を撃墜するであります!」
スカサハは六連ミサイルポッドを撃ちまくる。
「じゃあ、あたしは逃げる奴を見つけて邪魔してやるわ!」
アテフェフはオイレの探索力で、小型飛空艇や空飛ぶ箒などを探し始める。
飛んでいる最中に、奈落の鉄鎖で片っ端から落とし始めた。
たまらないのは、標的にされた参加者達だ。
「禁猟区」等の危機回避スキルを使わなかった者達が、餌食となった。
ハーリー・デビットソン(はーりー・でびっとそん)は、己のボディに小型飛空艇をドッキングさせたままコースアウトする。
「ドルルンッ、ドルルンッ、
ドルルンルンッ!!
(抗議の声を上げているようだ)」
小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)は小型飛空艇ヘリファルテごと撃墜!
「ひび割れた装甲板」を浮かせて空飛ぶ盾としていたが、隙間を狙われたようだ。
「あーん、そんなぁ!
せめてゴールまで行きたかったよぉっ、コハクぅっ!」
グリムゲーテ・ブラックワンス(ぐりむげーて・ぶらっくわんす)は四谷 大助(しや・だいすけ)と2人して、ヴォルケーノごと地に落ちた。
「運転はグリム、サポートはオレ!
カーブでは体張って、船体を持ち直して、無茶すんぜっ!!」
「……て。こんなところで振り落とされてんじゃないわよ! 大助!」
中原 一徒(なかはら・かずと)は、爆弾弓の一撃で小型飛空艇を破壊されてしまった。
「くそっ! こっちからシメに行ってやる間もなかったぜ!」
椿 椎名(つばき・しいな)は、スタートダッシュが「しびれ粉」のために出来なかった。
その挽回をしようとした矢先に、落とされてしまった。
「ソーマさえ乗れたら、監視役になれたのにッ!
ヘリファルテが1人乗りだったのが、誤算だよ……」
あー、と言う溜め息が会場から漏れる。
椎名のパートナー――ソーマ・クォックス(そーま・くぉっくす)と椿 アイン(つばき・あいん)の声だ
「あーあ、ボク達『妨害役』に回ろうと思ったのに! アーちゃん」
「まったくよね! 坂の頂上から、スナイパーで狙撃しようと思っていたのに……」
沿道でガックリと肩を落とす。
次回に期待しましょう!
■
残った参加者達は直線コースを抜け、最初の難関である「S字カーブが続く並木道」に入って行く――。
■
その頃、スタート地点の「並木道側始点」に、影。
はあはあ、と息を切らし、レッサーワイバーンで駆けつけたトライブ・ロックスター(とらいぶ・ろっくすたー)が、
髪の寝癖もそのままに風の速さでスタートを切っていった。
翔子がマイクに向かってがなりたてる。
――さあ、寝坊で遅刻したトライブ選手!
弾丸の如く、ロケットスタートで飛び出して行きました!!
猛烈なスピードで追い上げて行きます!!!
手元の時計は、ちょうどレース開始から10分!
10分が経過致しております。
あっと! 只今『しびれ粉』の影響は無くなったと、の情報が入りました!!
各レーサーはいよいよ本領を発揮してまいります。
はたして勝利の女神は、誰に微笑むのでしょうか?
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