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リアクション
1章
1
「あらら、排水口塞がれてやんの」
梅琳たちが侵入した排水口からの侵入を試みた、国頭 武尊(くにがみ・たける)、葛城 吹雪(かつらぎ・ふぶき)だったが、排水口は侵入の阻止の為か、厳重に塞いであった。
「ふむ。壊してしまっていいか? 大佐」
葛城は、携帯で拠点にいるコルセア・レキシントン(こるせあ・れきしんとん)に連絡をとる。
『何が大佐よ!! ……そうね、こっちの情報によると、あらゆる侵入口が塞いであるみたい。どこから侵入しようとしても同じね。痕跡は残ってしまうけど、壊してしまって構わないわ』
「了解だ、大佐」
『だから大佐言うな! それから、一旦入ってしまうと外からの連絡は途絶えるから注意して。通信が傍受されてしまうかもしれないから。でも、ハッカーたちが通信傍受システムを乗っ取るそうだし、通信できるようになったらこっちから連絡するわ』
「了解した、少佐」
『少佐でもない! というか、ワタシはポジション的にセーブしたりことわざ解説したりする方でしょ――』
コルセアが何か言い終わる前に、葛城は携帯を切り、国頭に言う。
「壊していいそうであります」
「おう。【真空波】!」
ドゴォッ! という音と共に、排水口を塞いでいた物が吹き飛ぶ。
「あ、結構音が響いたな。まぁいいか。さて」
2人は侵入するにあたり、持って来たそれぞれの装備、国頭は【光学迷彩】を発動、葛城は【歴戦のダンボール】を手にとる。
それを見て葛城は、
「ステルス迷彩!? それはチートだろう! 反則だ! 今すぐ外せ!」
「実戦にチートも反則もあるか! というか君も待て! ダンボールって!」
「なんだ? このマイダンボールに言いたいことが?」
「持参!? つーかそもそも使い道が……」
「被って隠れるのであります」
「まー……予想はできたが、ゲームじゃねぇんだから無理があるだろ」
「愛情をもって接すれば、ダンボールは必ず答えてくれるであります」
「あーもー知らねーよ愛情って何だよ勝手にしてくれ……」
2人はギャーギャーと言い合いながらも要塞への潜入を開始する。
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