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【潜入任務】要塞へのスニーキングミッション

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【潜入任務】要塞へのスニーキングミッション

リアクション

 3章

 1


「……なんだ、コレは。何があった?」
 要塞内部、古代兵器格納庫。
 格納庫の柱や壁は、砲撃を喰らったかのようにひん曲がっている。さっき聞いた音は、これらが破壊された時の音だと、国頭は確信した。
 国頭の前には、3人、倒れていた。
 そのうち2人は、知っている。柊 恭也とサオリ・ナガオとかいう奴だ。もう一人は、金髪ロングの白衣の女。確か、幹部と思われる人物ではなかったか。
 そして、目の前には、古代兵器と見られる漆黒の球体が、宙に浮いている。
「コレの仕業か? 多分操ってたのはあの女だろうな。この2人と相打ちになったってところか。とりあえず介抱を……」
 国頭が恭也に近づこうとした時、前方から、声が響いた。
「生体反応、感知」
 思わず見ると、一人の機晶姫がこちらを見ている。
(? 仲間か?)
 などと思っていると、突然、倒れていたはずの恭也が立ち上がり、国頭に突進してきた。
 恭也はそのまま国頭に体当たりする。国頭は、防御する間もなく、吹っ飛ばされる。
「!? おまっ……」
 国頭は何か言おうとしたが、その瞬間、自分がさっきまでいた場所が、ドゴォ! と音をたて、爆発した。
「あっぶねぇ……。くそっ! とりあえず走れ! 逃げるぞ!」
 恭也は未だに混乱している国頭の首を掴み、走り出した。
「!? おい! ちょっと待て! 何が起きてるんだ!?」
 国頭は、言いながら、混乱しつつも走り出す。
「あー、うん、まぁ、巻き込んですまないが、今の状況を簡潔に表すと、とりあえず敵は、あの機晶姫と、アイツが操ってる古代兵器。さっきの砲撃は古代兵器な。んで、サオリが情報持って逃げるまで、アイツを引きつけるのが俺の仕事。要するに俺ら囮なう」
「……わからん。一緒に逃げればいいじゃないか。つーか、あの機晶姫は何?」
「さぁ? 俺も正直よく分かってない! それにあんなもん野放しにできないだろ! だからとりあえず、サオリに情報もたせて帰らせて、対策を練ってほしいんだ。 っと、ここまで来れば……」
 2人は、古代兵器が通れないくらい細い通路に入る。
 しかし、古代兵器は周りの壁を壊しながら、機晶姫の後に着いてきた。
「えぇ……。何アレ。ものともせず突っ込んで来たよ……。逃げきれる気がしなくなってきたんだけど」
「状況はさっぱり分からんが、とにかく逃げるしかないんだな?」
「そう。逃げるしかないの。それしか選択肢がないの。【たたかう】も【どうぐ】も無いの。ってことで走れええぇ!」