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ニルミナスの休日2

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ニルミナスの休日2

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プロローグ

「失礼するよ」
 ウエルカムホームの一室。そこに村長であるミナホがいると聞いたアゾート・ワルプルギス(あぞーと・わるぷるぎす)はノックをして許可をもらい入る。
「おや、アゾートさんですか。何かごようですか?」
 そう言ってアゾートを出迎えるのはミナホの父である前村長だ。ミナホの姿は部屋にはない。
「? 村長さんはいないの?」
「あの子はさっき休暇に入ったところです。私はその間の村長代理ですね」
 アゾートの質問に前村長はそう返す。
「そうなんだ。……森のミナス草の調査がしたいんだけど。その許可はもらえるかな?」
「そういうことでしたらちょうどよかったです。できればあの子にミナスに関わるものに触れさせたくありませんから」
「ふーん……それで、許可は?」
 前村長の思わせぶりな言葉に特に反応を見せず可否を聞くアゾート。
「本当はあまり調べて欲しくないんですが……あなたは既にミナス草がどのようなものか想像がついてるみたいですね」
「調合の時に少し違和感を感じた程度だけどね」
 ミナスの涙と呼ばれる霊薬をアゾートは調合したことがあり、その材料であるミナス草に違和感を感じたとアゾートは言う。
「……その時の借りもありますしね。分かりました。ミナス草の調査を許可します」
「ありがとう」
「問題はあの森を守るゴブリンとコボルトたちですが……」
 調査することだけが目的だときちんと伝え信用してもらうことができれば大丈夫だろうがと前村長は言う。
「……まぁ、そのあたりは私の方で手配しておきましょう」
「お願いするよ。……ああ、そういえば頼まれていたことがあったんだ」
 そう言ってアゾートはアテナから頼まれた伝言、プレライブに関する調整について聞く。
「そのあたりはミナホが紙にまとめていますよ」
 そう言って前村長はアゾートに村側の調整事項をまとめた紙をアゾートに渡す。
「最悪、その紙に書いてあることを確認してアテナさん達側で調整すればプレライブはできます。……できればミナホ本人に会って調整して貰いたいところですが」
「一応伝えておくよ」
 紙を受け取ったアゾートはそう言って部屋を出て行った。