リアクション
執務を終えて部屋に戻ったイルダーナは、テーブルの上にある、皿に盛られた菓子に気付く。
「チョコ? この辺じゃ珍しいね」
と言ったのは、後にくっついて来たトゥレンだ。
「兄さん達にも渡してくれと頼まれて」
シャンバラから来た友人に貰った物だと、先に来て、部屋を暖めていたイルヴリーヒは言った。
「彼等の故郷では、この季節に友人にチョコを贈る風習があるらしい」
「どれ?」
トゥレンが、真っ先にひとつつまむ。
「うん、美味い。ワインが欲しいね」
じい、と強請る視線をイルダーナは無視するが、苦笑したイルヴリーヒが棚に向かう。
「今日はどれに?」
問いに、イルダーナは、一番いい銘柄を口にした。
―――――――――――――――――――――――――――――――― 2024年の冬。
お待たせいたしました。リアクションお届けいたします。
冬の一日、楽しく書かせていただきました。
皆様にも楽しんでいただければ幸いです。