First Previous |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
Next Last
リアクション
■□■4■□■ リア充なアーデルハイト
大混戦で、アーデルハイトからルカルカ達の注意が逸れたのを狙って、
忍び寄るものがいた。
鬼崎 朔(きざき・さく)であった。
光学迷彩を使い、ブラックコートをまとっていた朔は、アーデルハイトを羽交い絞めにする。
「ぐっ、お前は!?」
「いいかげんにしろよ、このロリババア!
塵殺寺院と手を組むだけに飽き足らず、
自分の人気の無さからくるひがみで人様に迷惑掛けやがって……!
もはやざんすかでもメニエスでも他の誰でもいい!
私ごとアーデルハイトをぶっ飛ばすなり撲殺してくれ!」
「あら、ご指名とは光栄ね。お望みの通りにしてあげるわ」
メニエス・レイン(めにえす・れいん)が地獄の天使で飛んで現れ、
野球のバットを振りかぶる。
「あたしとケイも、『リア充』として密告されてるのよ。
その『リア充』であるあたしがあなたを殺してあげるわ! ねぇどんな気持ち?」
「やめるのじゃ、ぎゃああああああ!?」
メニエスはアーデルハイトを撲殺する。
「よし、これで私の願いは果たされた……って、うわああああああ!?」
「さっき自分ごとやるように言ったじゃない?」
メニエスは、朔もまとめてボコボコにしていた。
そうしていると、大騒ぎしながら走ってくる者がいた。
メニエスとともに密告を受けた緋桜 ケイ(ひおう・けい)が、
悠久ノ カナタ(とわの・かなた)やソア・ウェンボリス(そあ・うぇんぼりす)から逃げてきているのだった。
「わらわたちパラミタの契約者は、
いくら冒険に出たとしても、そこで得られたGは、いつも契約した地球人たちに巻上げあられておる!
なんとも不当な扱いではないか!
これはわらわたちがその手にGを得るチャンスでもあるのだ!
立ち上がるのだ! パラミタの契約者たちよッ!」
カナタは、お金のためにパーティー会場で扇動を行っているのだった。
「ケイったら、既に素敵な恋人さんがいるのに、メニエスさんとイチャイチャするなんて……
例え恋人さんが許しても、妹分たるこの私が許しません! 爆発も止む無しです!」
「って、俺が何をしたっていうんだ!?」
合コンでケイに強引にキスして見せつけた挙句、さらったのはメニエスだったりするのだが。
「うう、私だって素敵な恋がしたいなーってずっと思ってるのに、
ケイときたら……リア充爆発しろですよーっ!」
嫉妬の炎に身を焦がすソアにとっては些細な問題であった。
さーちあんどですとろいで攻撃され、ケイは近くにあったもので防御する。
「ふぅ……近くに手ごろな丸太があって助かったぜ……って、つぁんだじゃないか!
一体誰がこんなことを!?」
「ぜ、前回からケイの近くにいると一層ひどい目にあうような気が……」
「クッ……そんな……つぁんだまでやらてしまうなんて……」
気絶したつぁんだを看取ったケイは、逃走に出る。
「あっ、待ってください!
リア充は爆発しろですよー!」
「ご主人の暴走は見ていて面白いし、俺様もリンチに参加するぜ!
ケイ、悪く思うなよ!」
雪国 ベア(ゆきぐに・べあ)も、
テロルチョコおもちで、リア充を爆発させようとしていたが。
「ぐわあああーー!!」
「ああっ、特にリアルが充実しているわけじゃないベアが爆発しましたーっ!?」
ソアの魔法でぶっ飛ばされたのはベアであった。
「って、なんで俺がー!?」
さらには、鈴木 周(すずき・しゅう)も巻き込まれる。
「そんな……ベアや周さんまで犠牲になってしまうなんて。
こうなったら、私がリア充を爆発させて、ベアの想いを遂げるしかないようですねっ!」
「ケイもつぁんだに似たようなこと言ってたぜ、ご主人……」
「リア充ってモテモテじゃなかったのかよ……」
気絶したベアと周を置いて、ソアはケイを追う。
★☆★
「アーデルハイト!」
メニエスに撲殺されていたが復活したアーデルハイトに、ケイは叫ぶ。
「そして、撲滅委員会!
あんたらはアーデルハイトが持っているプレゼントの数々を知っているのか!?」
アルバ・フレスカが、ケイに進み出る。
「パラミタ屈指の男の娘のあなたがいうのですから、確かな情報のようですね。聞きましょう」
「信用する部分そこなのか!?
……まあいい。
アーデルハイトのプレゼント一覧を見てみろ!
クリスマス、お正月、バレンタインとそれぞれのイベントで、
5人の生徒達からかわるがわるプレゼントを受け取っているんだ!」
「確かにそうですね。
アーデルハイトさん……あなたにはがっかりです」
「何を言い始めるのじゃ、アルバ・フレスカ!?」
「そんな……アーデルハイトさんがリア充だったなんて」
「って、ソア!? お前、【イルミンの良心】じゃろう?
ここはひとつ、まともなことを言って……」
「リア充は全員爆発させなければなりません!
私にはそういう使命があるんです!」
ルカルカ・ルー(るかるか・るー)も、事情を知って怒る。
「さっきから冗談だと思ってたけど、
アーデは本気だったの!?
アーデだって家族や生徒がいるリアル充実だよ。
むしろ稀有のリア充。世界樹や守護蛇が家族とか、そうそういないもの」
「や、やめろ、お前ら……話せばわかるじゃろ!?
うぎゃあああああああああああああ!?」
ぶっ飛ばされたアーデルハイトは、湖に捨てられた。
★☆★
「カナタ……」
「ふっ、すでに入手できた金はわらわのものよ」
「地球人として没収だ!」
「な!? 超自然的な力でわらわの元に払い込まれないだと!?
わらわの5000Gがー!?」
ケイはカナタもお仕置きしていた。
First Previous |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
Next Last