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KICK THE CAN3! ~Final Edition~

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KICK THE CAN3! ~Final Edition~

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 そして、罰ゲーム当日。
「ちょ! なんで僕まで! 誰得だよ!?」
 なぜか勝った攻撃側にいたはずの十七夜 リオ(かなき・りお)が、海京のロシアンカフェでメイドの格好をさせられていた。
「ワタシ得」
 それを、フェルクレールト・フリューゲル(ふぇるくれーると・ふりゅーげる)がにやつきながら眺めていた。
「ふふ、思った通りだわ……やはり原石だったわね!」
 ルシェン・グライシス(るしぇん・ぐらいしす)はカフェの控え室でメイドの格好をした者達を順に見回した。
 ある意味、今回の黒幕である。
「……もう嫌だ」
「……なんでしょうか、説明不能な何かが私の中に渦巻いております」
 ネコ耳メイドあさにゃんとなった榊 朝斗(さかき・あさと)、同じようにネコ耳メイド姿になったアイビス・エメラルド(あいびす・えめらるど)は、本気で凹んでいるようだ。
「まあ、負けたものは仕方ありませんよね」
 長谷川 真琴(はせがわ・まこと)もである。なお、彼女はさらに眼鏡属性付きだ。
「お、似合ってるよ、真琴」
 クリスチーナ・アーヴィン(くりすちーな・あーう゛ぃん)が真琴を茶化す。
 そこへ、アルバイトの子が入ってきた。
「おはようございます……ってマスター、どういうことですかこれは!?」
 ヴェロニカ・シュルツ(べろにか・しゅるつ)である。
「どうしたの、ヴェロニカ。大声なんかだして……あら、可愛らしい」
 ヴェロニカに続いて入ってきたのは、セラ・ナイチンゲール(せら・ないちんげーる)である。
「お、ヴェロニカちゃん。それと、今日から働くセラちゃんか。ほんと、あの子にそっくりだ」
「この街では、よく言われるんですよね」
 マスターの言うあの子、というのはニュクス・ナイチンゲールのことである。セラ本人がニュクスの記憶がないので、あくまで別人ということになっているのだ。
「ってことで、今日は先月好評だったメイドデーだ。宣伝はしておいたから、忙しくなるぞ。さ、セラちゃんも着替えて」
 というわけで、定期アルバイトのヴェロニカと、今日から働くセラまで巻き込まれてメイド服になる。
 なお、ネコ耳装備は罰ゲーム組だけである。
「メイド服って初めて着たけど、なんだか落ち着くわね。それに、なんだか昔からずっと慣れ親しんだ感じ」
 セラがくるくると回ってメイド服姿の自分を見回した。
 どこからどう見てもニュクスである。
 というより、本人がそういう風に感じるのは、大体前世のせいだろう。
「よし、そろそろ開店の時間だ」
 が、やはり恥らっている者はいる。
「ほ、ほんとにやらなきゃダメ?」
「急に真っ赤になってソッポ向かれたり、なんでなんでなーんで?」
 フェルクレールトがリオをからかった。
「あ、マスター。多分今日、バケツパフェ食べに来る人がいるので、今のうちから準備しちゃって下さい」
「はいよ」
 ルシェンはマスターに告げた。
 あとは、買収した他の人達にもちゃんと成功報酬を払わなくては。
「じゃ、みんな宜しく!」
 開店時間になった。

「「「「「「お帰りなさいませ、ご主人様!」」」」」」



<MAID END>

担当マスターより

▼担当マスター

識上 蒼

▼マスターコメント

大変お待たせしてしまい、申し訳ありません。
缶蹴り3のリアクションをお届け致します。
というかちゃんと缶蹴りのリアクションになってますよね、これ。
所々何かがおかしいですが、基本的に真面目に缶蹴りやってる……はずです。

ガイドであんなこと書きましたが、実は私、識上は「コメディやギャグが非常に苦手」なのです。とりあえずオラトリオとは違ってはっちゃけようと思ったのですが……ほんと、テンポの良さとギャグセンスが欲しいです切実に。

とはいえ、基本的にシナリオそのものがネタなので、あまり気にせず「考えるな、感じろ」の精神で読んで頂ければ幸いです。

とりあえず、私のシナリオ発表はこの缶蹴り3をもって休止となります。
いつかまた戻ってきた際は、私のことを覚えていれば宜しくお願いいたします。

それではご参加頂き、ありがとうございました!