リアクション
本日のご来店、ありがとうございました
ウィン。
自動ドアが開く。
外に出ると、空はあかね色に染まっていた。
「あーーーっ! なかなか楽しかったな!」
セイニィがうーんと背伸びをした。
風に吹かれて、髪の毛が揺れる。
……他の三人は気が付いていないが、セイニィのリボンは、さっきつけたばかりの新品だ。
今まで使っていたものとデザインはあまりかわらないのだが、朗から贈られたものを、身につけているのだった。
「結局、こんなにも買ってしまいましたわ」
両手に荷物をぶら下げて、ティセラが言った。だがその表情は、とても満足そうだ。
「いろんな人に出会った……」
パッフェルは、くるりと空京堂の方を振り向いた。
『夏物先取りスペシャルフェア』と書かれた幕が、風に吹かれてやさしく揺れている。
「あれ? 大量の荷物はどうした?」
あれだけの買い物をしたはずのエメネアが、手ぶらで歩いているのだ。
「もう、トラックで送ってしまいましたぁ」
ちゃっかりしている。
いつの間にサービスカウンターに寄ったのだろう。
「ねぇ、来てみて良かったでしょう〜?」
エメネアが、セイニィの顔を覗き込む。
「……まあ、悪くはありませんね。たまには、こんな休日も」
「また来ようね」
「……そうですわね」
今日出会った、楽しい人たちと、次はどんな所で、どんな風に再会するのだろう。
だけど。
それがどんなかたちであったとしても。
今日の、楽しい思い出は絶対に忘れない。
歩く四人の影は、夕日に照らされて、空京堂の方向に長く延びた。
まるで、今日という日を惜しむかのように。
ゴールデンウィークも終わり、お仕事や学校がもう始まっていることと思います。
そんな皆様を、お休み気分に引き戻してしまうような内容だったかもしれませんが、お楽しみいただけましたでしょうか。
今回も、皆様がくださったアクションを見ながら、一人で笑い、また考えさせられました。
いつも思うことながら、やはり皆様は作家です。
こちらの想定以上のことを考えてくださるので、本当に楽しいです。
そんな皆様のアクションを、本心でしたら隅々まで全て採用したいところだったのですが、そうできなかったことをお詫び申し上げます。
ダブルアクションや、マスター判定の結果により不採用となったアクションもありますが、今回のシナリオの場合、シナリオガイドにも書きましたが、他の十二星華関連のシナリオとの絡みが問題でした。
最初にお約束させていただきました通り、本シナリオは独立しており、他のシナリオと絡みがありません。
ティセラたちはこの日、「GWだし、十二星華は本日休業」というつもりで、空京堂に来店しています。
なので、それまで進行していたストーリー、確執、関わりなどもいったん休業とさせていただきました。
数名の方が、別のシナリオで交わされた会話の続きなどを持ち込まれていらっしゃいましたが、それらは不採用とさせていただきました。
一部「既に顔見知り」という設定のみ、残させていただいております。
最後に、お買い物などでご活躍くださった方に、称号を付与させていただきました。
後ほど、御確認ください。
たまにしか出現しない幽霊マスターではありますが、またスケジュールが許す限り、皆様とパラミタに繰り出したい想いでおります。
よろしければ次回も、岩崎にお付き合いくだされば幸いです。
今回は本当にありがとうございました!
皆様の、今後の冒険のご無事と成功をお祈りしております。