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リアクション
第4章 自由に舞いし風
「すっかり暗くなったね」
「あぁ、夜の闇に紛れて襲撃してくるかもしれないから気を抜くなよ」
左之助が真の肩をぽんと叩く。
「もう起きていいんですか?」
村の入り口前で夜の見張りを担当しているメイベル・ポーター(めいべる・ぽーたー)が、昼の担当をしている彼らに声をかける。
「うん。寝ている隙に来たらと思うと、ゆっくり眠っていられなくてね」
「真さんらしいですね」
目の前の命が消されないように護ろうとする真を見て、実に彼らしいと思いメイベルはクスッと笑う。
「昼間は来なかったようだけど、もうすぐ来るかもしれないからね」
セシリア・ライト(せしりあ・らいと)はオペラグラスを覗き込み、村の中の様子を見る。
「いつ襲撃に来てもおかしくないですわね」
橋から少し離れ、いつでも剣を抜けるようにフィリッパ・アヴェーヌ(ふぃりっぱ・あべーぬ)が柄を握り締める。
「誰か来ますわ」
「カガチ・・・の後ろに何人かいるね。そのすぐ後ろにいる小さな女の子と、男子が空に向かって何か言ってるようだけど?」
村の外へ向かって走る生徒たちの姿を確認しようと、真は睨むように目を凝らす。
「その人たちが弥十郎さんと陣さんが言っていた襲撃者に違いないですわ!」
「な、何だ。突然突風が!?」
ビュォオオーーッ!!
真とフィリッパの間を吹き抜けていくように、風が吹き荒れる。
「その風は鎌鼬さんですっ、旅人さんを殺させないでください!」
橋の近くから由宇が大声で叫ぶ。
「オラはここだっぺー」
宿泊所に行かせないよう、カガチが旅人の田舎口調で言う。
「むーっ。いたー!」
鍬次郎にエリのために旅人を殺すよう言われた鎌鼬がカガチに襲いかかる。
「風!?これじゃあ峰打ち出来ないよ!」
殺気を感じてかろうじて避けているが、かなりギリギリな状況だ。
「今度はその物陰から来るぞ」
彼の傍にいる葵が先の先を読みカガチをサポートする。
「椎名くんが言っていた敵対者のアヤカシの女の子みたいだね。刀で防ぐのがやっとだよ」
カガチは妖怪の少女が放つ烈風の刃を、刀で受け流しながら彼女をどうやって止めようか考える。
「(あぁっまずい、カガチさんが危ない!)」
宿の傍から様子を見ていた弥十郎は、まだこちらに襲撃に来ていないものの作戦を実行させる。
「宿泊所の中にいる旅人さんの夜食用の食材でも探しに行こうかな」
襲撃者たちに聞こえるように言い、宿から離れていく。
「え、この人違うの!?」
それを聞いた鎌鼬は本物がそこにいるのかと、そこへビュゥンッと飛んでいく。
「こいつだね、微塵に裂いちゃうよぉー!」
ジェイダス人形を風の刃でバラバラにする。
「悪く思わないでね。ぼっくんが生きるため・・・そしてエリのためだから・・・。―・・・何これっ、人間じゃないよ!?」
一滴も血が流れないことを不信に思い、触れてみるとそれはただの人形だ。
「何・・・あの箱。誰か入ってるみたいだけど」
弥十郎が搬入した箱の中に、何者かが隠れるのを見つけた鎌鼬は、彼がそこから離れた隙に殺そうとゆっくりと歩み寄る。
中からガタタッと怯えたような音が聞こえ、息を潜めて近づく。
「殺しなんていけません、鎌鼬さん!」
「邪魔しないでギター弾きのお姉ちゃんっ。これしか生きる道がないんだよぉ」
止めようとする由宇に向かって大声で言い、箱の中に隠れている者を殺そうとする。
「悪戯も度が過ぎると簡便出来ないな」
箱から出た直実が鎌鼬の手首を斬り払おうとする。
ヒュッ。
「―・・・っ」
斬ろうとしたが途中で止めてしまう。
由宇が妖怪の少女を守るように立ち塞がったからだ。
「鎌鼬さんを傷つけないでください!説得すればきっと改心してくれるはずです」
「その段階はもう過ぎた。退いてくれ・・・」
「いいえ退かないですっ」
絶対に傷つけさないと直実を見上げる。
「おい、鎌鼬!何やってんだ、早く旅人を殺せよ!」
「あぁっ、あの人たちっ。小屋の前に置いてある板に書かれた襲撃者ですか、鎌鼬さんに殺しなんてさせないです!」
鍬次郎をムッとした表情で睨みつける。
「うるせぇガキッ。そんなガキの言うことなんてきかねぇで、さっさと殺せっ」
「へぇ、自分たちは高みの見物ってわけ?」
呆れたとアレンが笑い飛ばす。
「なんとでも言いやがれ。こっちは目的が遂行出来ればそれでいいんだからな」
「風は自由に生きるもの。どうするか鎌鼬ちゃんの自由よ」
命令するような言い方はそれを奪うものというふうに、歌菜が口を挟むように言う。
「歌のお姉ちゃん・・・。本当に誰かを傷つけずに生きる証を見つけられるのかな?」
「そうよ。私たちと一緒にそれを見つけよう♪こっちにいらっしゃい」
まだ迷っている鎌鼬を抱きとめようと歌菜は両手を広げる。
「あの旅人を殺せよ、何もたもたしてんだ!」
苛立った鍬次郎が怒鳴り散らす。
「いやだよぉ。ぼっくんもう、こんなことやめるぅ・・・」
「こいつ・・・せっかく協力してやってんのに。だったら・・・お前から先に殺してやる!」
彼は鎌鼬を殺そうと喉元を狙う。
「死なせないですっ」
少女の手を掴んだ由宇が村の中へ逃げ込む。
「逃がすか!死ねぇえっ」
「ギター弾きのお姉ちゃん、ありがとう」
「え・・・?―・・・っ!?」
由宇に当たりそうになる刀から守るように、自らを盾にして刃が喉を裂いてしまう。
「鎌鼬さん・・・うわぁああん!」
ぐったりしている鎌鼬を抱き締め泣き叫ぶ。
「よくも、よくも鎌鼬さんをっ。許さないですーっ!!」
則天去私の拳で鍬次郎に殴りかかる。
「ちっ。いけ、武者人形!」
人形を盾にし煙幕ファンデーションを投げつけて、ハツネたちを連れて村の外へ出た鍬次郎は、全速力で逃げていく。
「お仕事失敗?」
結局旅人を殺せなかったとハツネは首を傾げて彼に聞く。
「いいや、村人を殺した影響はあるだろうぜ」
鍬次郎はどうなるか楽しみだとククッと笑う。
その頃、エリはマニキュアを乾かし終わり、手鏡を使って自分のドッペルゲンガーにコンタクトを取ろうとしている。
「やっと12時ね。寝室に姿見の鏡があるわね。探す手間が省けたわ♪」
合わせ鏡になる位置に立つと、鏡に映っている彼女の姿がゆらりと揺らめく。
「ばかねぇ、死にたがるなんて」
ドッペルゲンガーのエリが鏡の中からにゅっと手を出す。
「えぇこの命、あげてもいいわ。私に協力してくれたらね」
「協力?」
その言葉を聞いた彼女は、本物のエリの腕を掴む手をピタッと止める。
「オメガのドッペルゲンガーに、闇世界に変貌したこの村の中で彷徨っている本物の魂を吸収させたいの」
「何を考えているの?―・・・まぁいいわ、私はここから出られればそれでいいからね♪こっちにいるその魔女に伝えればいいのね」
「そう♪でね、私たちの仲間になってもらうことが条件なの」
「伝えておくわ。約束・・・必ず守ってね」
「吸収させやすいように、これから旅人を殺しに行くの。それまで待っててね」
「分かったわ、待っているから・・・」
「じゃあ後でね」
交渉を終えたエリは鏡から離れる。
「お待たせ♪」
「本当にいいのぉ?あんなこと言って」
「私という存在は消えても、もう1人の私がいるからそれでいいの。その中に生きてると考えておけばいいのよ♪」
「そういうものかしらねぇ」
死んでしまうのにそれをポジティブに考える彼女の思考を理解出来ないとアスカは肩をすくめる。
民家を出たとたん、外で待ち構えている美羽とベアトリーチェがエリに襲いかかる。
「あなたたちを封神すれば、オメガを館から出せるって鎌鼬から聞いたわ。袁天君、覚悟しなさい!」
美羽はアヤカシの女に銃口を向け、ブライトマシンガンを撃ち鳴らす。
「あの子、喋っちゃったのね!後でお仕置きしてやらなきゃっ」
「それはもう出来ないですけどね」
泥濘へ追い込もうとベアトリーチェがサンダーブラストの落雷を落とす。
「きゃぁあっ、何するのよ!?ちょっとぉーアスカたち、助けなさいよ!ねぇ、聞いてるの!?」
十天君の敵に襲われているにも関わらず、ただ見ているだけの2人を大声で呼ぶ。
「残念だけど協力するふりはもう終わりよ。ごめんねエリ、・・・じゃなくて袁天君だっけ?私たちは魂探しの邪魔をしようとあなたに近づいただけなのよぉ〜」
「そういうわけだ。悪いが倒させてもらう」
ルーツはサイコキネシスで民家のクワを動かし袁天君に投げつける。
「因果応報ですね!」
いっきに追い込もうとベアトリーチェが足元を狙ってサンダーブラストを放つ。
「泥濘に足が・・・っ」
落雷とワを避けた拍子に、袁天君のブーツが泥濘に埋まってしまう。
「今です美羽さん!」
「十天君、あなたたちの思い通りになんてさせないんだから!」
美羽はバーストダッシュで間合いを詰め、大剣の形状をした光条兵器の柄を握り腹部を狙う。
「何がおかしいの・・・」
余裕たっぷりに笑う袁天君を見て、彼女は眉を潜める。
「殺せばぁ?さぁどーぞ♪」
「―・・・あ、ここじゃ無理よ!」
「どういうこと?無理って」
アスカの声に美羽が問いかける。
「闇世界になった村の中だと本当の死じゃないわ。ここで殺しても封神出来ないんじゃないの〜?」
「日が昇ると無傷の状態で村の外へ出ているんだったな。その瞬間、逃げられてしまう可能性があるということだ」
「そ、そんなぁ・・・」
ルーツの話しを聞いた美羽は、せっかくの作戦が失敗してしまったとがっくりと肩を落とす。
「封神するなら村の外で戦わなきゃいけないわねぇ」
「外っていっても逃げられるかもしれないわよ」
「今なら大丈夫よ、こういう手は好きじゃないんだけどね」
プランに乗ってみない?というふうにアスカは仲間たちへ目配せする。
「はぁ、やっと抜けたわ。私はあなたちと遊んでるほど暇じゃないのよっ」
泥濘からやっと抜け出た袁天君は、村の外へ向かって走っていく。
「外で何をする気でしょうか・・・」
「袁天君は直接自分で、旅人を殺そうとしているのよ。その目的を達成するまで宿泊所から離れないはずだわ」
疑問符を浮かべるように言うベアトリーチェにアスカが答える。
「なるほど、そうことですか」
旅人を囮にするようなものだから好きな手段ではないと言ったのだと理解する。
村の出口の向こうを見ると、メイベルたちが待ち構えている。
「仲間が殺せなかったから、直接殺す気みたいですね」
宿泊所にいる旅人を殺しにやってきた袁天君をメイベルは睨むように見据える。
「橋の近くで鎌鼬がくたばっていたようだけど、今は放っておこうっと♪」
立ちはだかる彼女に向かって袁天君が殴ろうとする。
「素手くらいならハンマーを盾代わりに出来ますね」
「さぁ〜どうかしらねぇ?」
がら空きになった脇腹を狙い、拳をブゥンッと振るう。
「うわ、卑怯だよっ」
「メイベル様・・・!」
「卑怯?褒め言葉と取っておくわ〜♪」
袁天君は風の鎧を纏い、則天去私の体術で殴りかかるフィリッパたちを吹き飛ばす。
「どんな武器を使っているのか妖怪から聞き出せなかったけど、まさか素手で戦うなんてね」
「風の鎧か・・・風使いって聞いたから、それくらいは使うと思ったけどねぇ」
吹き飛ばされた彼女たちを真とカガチが受け止める。
「あらぁ意外だった?素手の方が殺した感覚が手に残っていいじゃないの〜♪」
「―・・・。(殺しを楽しんでいるのか!?)」
ケラケラと笑う目の前の女は、殺人を楽しむ異常者だと真が睨みつける。
「ぼーっとしてると殴り殺すわよぉ?」
「くぅ!」
袁天君の拳が彼の頬をヒュッと掠める。
「立て真!一瞬でも隙を見せるなよっ」
「分かったよ兄さん!」
拳圧で負った傷から流れる血を片手で拭い、左之助と挟み撃ちにしようとする。
「坊やたち、この私に近づけるかしらぁ?オーッホホホ♪」
暴風のような風圧で、彼らをまったく近づけさせない。
「このままじゃ・・・吹き飛ばされてしまうっ」
「真ーーーっ、今こそ根性と気合いを見せるんだぁあ!」
「根性と気合い、それが俺たちの武器!」
「はぁー暑苦しぃー。そういうの嫌いなのよねぇー」
べーっと不愉快そうに舌を出し、袁天君はシャネロンの香水を手首につける。
「変ね、旅人が2人いるなんて。とりあえず両方殺せばいいわね♪」
獲物見るようにカガチと直実に視線を移す。
「そんなことさせません!」
ベアトリーチェがサンダーブラストを放ち、ターゲットの頭部を狙う。
「私が風使いだって知ってるなら、もっと想定してきなさいよ」
小ばかにしたように笑い、風の鎧で防いでしまう。
「あの術が厄介だわね」
アスカはどうしたものかと考える。
「物理はともかく、相手は風使いだから雷系は想定しておかきゃね」
「魔法で通りそうなのっていったら・・・」
「何だ?」
じーっと見つめるアスカの気配に気づいたルーツが首を傾げる。
「んふふっ♪根性と気合いに便乗してみない?」
「なんだか嫌な予感がするが・・・」
企んでいるような笑顔のアスカに、彼はふぅっと肩をすくめる。
「くっなんて風圧だ、近づきづらいな・・・。だが、俺たちは諦めない、そうだろ真!」
「当たり前だよ兄さん、これくらいの風・・・そよ風だよっ」
「あーもう、暑苦しいわね。諦めなさいよぉっ」
接近戦に持ち込もうとする真たちに向かって袁天君が怒鳴る。
「守ろうとする者が、目の前で消されるあなたたちの顔を見てみたいわねぇ♪」
まずは直実からと、彼にゆっくりと近づいていく。
「やらせるものかぁあ、うぉおぉぉおおーーっ!!」
仲間を守ろうと左之助がズンズンと間合いを詰める。
「殴られる前に吹き飛ばしてやるわ♪」
「さぁ出来るかな?今だ、兄さんーっ!」
風に飛ばされないように地面を這いながら接近した真が袁天君の片足を掴む。
「気合の・・・一撃ーーっ!!」
「そんなっ、私の風の鎧を!?」
ゴキィンッと骨が折れる音が響く。
「―・・・私の腕が。よくもやったわね、こいつを踏み潰してやるわっ」
片腕を左之助に折られたアカシの女は激怒し、真の頭をぐりっと踏みつける。
「ぁがぁあっ」
「や、やめろー!」
「フンッ、腕の仕返しよ。そこから動いたら本当に潰すわよ?こいつの頭の1つや2つ潰したっていいじゃない。絶望の海に沈むといいわ、オーッホホホ♪」
真を殺さないでくれと叫ぶ左之助の姿に、女はおかしそうに高笑いする。
「悪いけど1つしかないんでね、止めさせてもらうよ」
カガチは逆刃のように刃を返し、親友を踏みつける足を狙う。
「風を通れたらね♪」
クスリと笑い袁天君は風の鎧を纏う。
「くそっ、椎名くんー!」
「私が行くわ」
光条兵器の大剣を手に美羽が風の中に駆け込む。
「今度はどこも行き場所はないわよ」
もう逃がさないと言い、袁天君の胴を薙ぐ。
「―・・・あぁああーっ!」
あまりの激痛に地面へ転ぶ。
「小娘のくせに・・・やってくれたわね」
「まだ死んでないようね」
「光条兵器は魔法攻撃だもの、そう簡単に殺せないわよ」
「でも、まったく効いていないわけじゃないようね?」
「―・・・っ」
痛みを堪えて強がっているのではというふうに言われ、悔しそうに歯をギリッと噛み締める。
「椎名くん大丈夫かい?まったく・・・無茶ばかりするんだから」
アヤカシの女が美羽に気を取られている隙にと、カガチは真を助け起こしてすぐさまそこから離れる。
「悪い、心配かけたね」
「(笑えるってことは病院に行かなくても大丈夫そうだな)」
へらっと笑う真を左之助が安心したようにふぅと息を吐く。
「その宿の中も気になるわねぇ。ひょっとして誰かいたりして?」
生徒たちを見てニヤリと笑うと、転んでもただでは起きない袁天君は、真たちを倒せないと分かると宿泊所に侵入しようと走る。
「入らせないってことは、誰かいるのねぇ」
則天去私で追い払おうとするメイベルたちを見てそこに誰かいると確信する。
「ここには入らせません!」
「私と殴り合おうっていうの?いい度胸してるじゃないの!」
「残念、通行止めなんだよねぇ」
セシリアは拳を握り締め脇腹を狙う。
「なぁによぉ、大人数なんてちょっと酷くなぁーい!?」
間髪避けるものの1人相手に卑怯だと喚き散らす。
「成功法と言って欲しいですわね」
ニコッと笑いフィリッパは彼女の片足を狙う。
「小娘風情が生意気よっ」
キッと鋭い目つきで睨み、フィリッパの拳を手の甲で受け流す。
「フフフッ、隙だらけですよ」
「ぶっ飛ばしちゃうよー!」
折れている袁天君の片腕をメイベルとセシリアが殴りつける。
「はぁっ・・・この私が、こんなガキたちに・・・っ。不本意だけど一旦逃げるしかないわね」
分が悪いと感じた彼女は風の鎧を纏い逃げようとする。
「退きなさいよ、殴り殺すわよぉ!」
「本物の我を見つけられたならな」
ルーツはミラージュで幻影を作り出し拳を避ける。
「接近や雷系の術が難しいようだが、火の魔法ならなんとか届くかもな?」
そう言い放つと火術で彼女の足首を焼く。
「アスカ・・・いい友達になれると思ったのにねぇ」
「ごめんねぇ〜袁天君。私、こっち側だから逃がしてあげられないのよ。それと残念だけど、お友達にはなれそうにないわ〜」
ゆっくりと歩み寄ったアスカは袁天君に微笑みかけ、鬼神力を込めた指先で胸部を貫いた。
「いや・・・死にたくない、いやよ・・・封神されるなんて・・・いやぁああっ!!」
泣き叫ぶ袁天君は身体ごと封神台へ飛ばされ、永遠の死の封印をされてしまった。
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